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Revin「本当に怖いのは“人間関係”なのかも……」『学校であった怖い話』【ホラゲレビュー百物語】

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※画像はWiiU バーチャルコンソール版です。(任天堂ホームページより)
※画像はWiiU バーチャルコンソール版です。(任天堂ホームページより)

【ゲーム概要】
 圧倒的なボリュームと個性的なキャラクター、“学校”という身近な舞台設定が受け、好評を博したサウンドノベルタイプのゲーム。プレイヤーは高校の新聞部の新人・坂上修一となり、校内新聞の企画である『学校の七不思議』の取材の聞き手として、ときには学校の怪談を聞き、ときには実際に体験していくことになる。

Revinのひとことレビュー

 「怖いの?」と問われると、素直にうなずくのは難しい。どっちかというと「笑える」ゲームだ。
 本当の恐怖に直面したとき、人は笑ってしまう――というほどのことでもない。作中で語られるエピソードは「そんなことあるわけないだろ」というような与太話が大半なのだが、話を聞いた後、主人公の身にそれが実際に起こってしまうのだ。そりゃ実際に起こられちゃあ、恐れおののくしかない。反則である。ゲームの中にいる主人公は、そうやって餌食になってしまうが、プレイヤーである我々には、さすがに起こらない。だから笑っていられる。

 このゲームの多くを占める「お化け」とか「霊魂」が怪奇の主体であるエピソードなら、それで済むのだが、曲者なのは「いじめ」がテーマのものだ。他の荒唐無稽な話に比べて相対的にリアリティがあるせいか、妙に生々しくて、それをきっかけに起こる怪異は、なんだか笑って済ませられない。ときどき、その犯人にされたりして、後味が悪い。

 本当に怖いのは、やっぱり人間関係なのかもしれず、そこをキチンと組み入れている。このゲームはホラーではなくコメディと呼ばわっているが、一筋縄ではいかない作品だと思う。

(動画投稿:Revinさん)

プロフィール
 ニコニコ動画でさまざまな動画を投稿している。ゲーム実況では「学校であった怖い話に屈しない」で90万再生など。現在では駅探訪シリーズ「ランダム駅」や、VOCALOID動画などを投稿するほか、「Ustream Checker」で生放送をする日々。最近は「クトゥルフ神話TRPG」が非常に盛ん。趣味は将棋観戦。好きなアイドルは一ノ瀬志希。職業はベンチャー企業でスマホアプリ『ミリオンダウト』を開発中。

学校であった怖い話 

発売年月日開発元/発売元プラットフォーム
1995年8月4日パンドラボックス/バンプレストスーパーファミコン
特記事項
PlayStation版(1996年※『学校であった怖い話S』)、スーパーファミコン版(1997年※ニンテンドウパワー)、ゲームアーカイブス版(2007年)、Wii版(2008年※バーチャルコンソール)、Wii U版(2014年※バーチャルコンソール)あり。

(C)PANDORA BOX (C)BANPRESTO 1995

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