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「インタラクティブムービーという新機軸の作品」『Dの食卓』【ホラゲレビュー百物語】

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画像は【ニコニコ動画】謎のホラーゲーム『Dの食卓』をやってみた【実況プレイ】より
画像は【ニコニコ動画】謎のホラーゲーム『Dの食卓』をやってみた【実況プレイ】より

【ゲーム概要】
 マルチメディアグランプリ’95通商産業大臣賞を受賞した、故・飯野賢治監督・脚本のアドベンチャーゲーム。ダウンタウンの病院の院長リクター・ハリスが突然凶変し、患者や医療スタッフなどを次々と射殺して立てこもる事件が発生。プレイヤーはその娘ローラ・ハリスとなり、凶変した父親を説得するため、単身病院に乗り込むことになる。ゲームは基本的に1人称で進行するが、イベントが発生すると、映画のようにさまざまなカメラワークで臨場感を盛り上げてくれる。

編集部ひとことレビュー

 発売当時はハードメーカー各社の“次世代機戦争”に突入しようとしていた時代。“インタラクティブ”とか“マルチメディア”なんて言葉とともに、3DCGやムービーを使った新しいゲームが続々と登場していた時期でした。
 とはいいつつ「ゲームとしてはどうなのよ?」とか「見かけだけやん!」といったタイトルも多かったなか、『D食』は、ムービーを動かすインタラクティブムービーという新機軸を確立した画期的な作品でした。

 猟奇的な設定やストーリー展開はもちろん、視点の切り替えなどの映像効果やBGM・効果音などの使い方が絶妙で、まさに映画的な演出で“次世代”の怖さを表現していました。ホラーゲームが本格的に怖くなってきたのは、この作品ぐらいからではないかと個人的には思います。

 ゲームとしては、制限時間内にクリアできないとゲームオーバー(セーブもできない)とか、全編ムービーのために展開が遅い(走ったりできない)とか、仕様やバランスの面で荒削りなところも多々あったわけですが、それを補ってあまりある魅力的な作品だと思います。

※動画はPlayStation版『Dの食卓 コンプリートグラフィックス』のものです。(動画投稿:P(ピー)さん)

Dの食卓

発売年月日開発元/発売元プラットフォーム
1995年4月1日ワープ/三栄書房3DO
特記事項
セガサターン版(1995年)、3DO版(1996年※『Dの食卓 ディレクターズカット』)、PlayStation版(1995年※『Dの食卓 コンプリートグラフィックス』)あり

(C)1995 WARP INC.(C)1995 SAN-EI SHOBO PUBLISHING CO.,LTD.

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