『殺戮の天使』史上最大規模の悪夢を体験できる──「殺戮の天使 ホラーハウス Floor6@inSPYre」体験リポート

 2018年7月よりTVアニメが放送中の大人気コンテンツ『殺戮の天使』。作中の恐怖が抜群の臨場感で体験できるお化け屋敷「殺戮の天使 ホラーハウス Floor6@inSPYre」(以下、「殺戮の天使ホラーハウス」)が、新宿の「inSPYre」にて2018年8月1日から14日まで開催されている。

(画像は殺戮の天使 ホラーハウス Floor6@inSPYer:特設HPのスクリーンショット)

 さっそく編集部で体験してきたので、その様子をお届けしたい。

【『殺戮の天使』とは?】

 

 もともとはゲームマガジンでフリーゲームとして配信された探索型ホラーゲーム。2015年11月から月刊コミックジーンにて漫画連載がスタートし、2018年7月からはAT-X、TOKYO MX系列ほかにてアニメが放送中の人気コンテンツ。

 

 

【ストーリー】

 

 閉ざされたビルの地下で目覚めた、記憶喪失の少女レイチェル・ガードナー(以下、レイ)は、殺人鬼アイザック・フォスター(以下、ザック)と奇妙な約束を交わす。

 個性豊かな殺人鬼たちが潜むビルで、「私を殺してほしい」レイと、「このビルから脱出したい」ザックを待ち受ける運命を描く。

 「inSPYre」の施設をまるまる使って、『殺戮の天使』の世界を再現。
 プレイヤーはその中を歩き、施設を調べ、そして罪人として追われることになる。お化け屋敷としてもなかなかに例を見ない構造と体験は、どのように作り込まれているのだろう?

文/しば三角
写真/かなぺん


 『殺戮の天使』の体験アトラクションには2年の歴史がある。

 ニコニコ超会議2016で「超ホラーゲームお化け屋敷」として『殺戮の天使』は初のお化け屋敷化。以降、毎年コラボレーションが実施されていたが、今回はその集大成といえるものになっている。

 本格スパイ体験アトラクション施設のinSPYreを貸し切るという規模はもちろん、原作ゲームのEpisode1〜2を再現するというのも、初の試み。

 会場である「inSPYre」に一歩踏み込むと、そこにはもう『殺戮の天使』の世界が広がっていた。エレベーターが開くと、錆びついた壁をバックに断罪人キャサリン・ワード(以下、キャシー)の等身大パネルが出迎えてくれる。

 もちろん、レイやザックをはじめとしたキャラクターたちも会場に勢揃い。

 プロデューサーの斉藤大地氏は、「ビルの一施設をまるまる貸し切って行うこれだけの規模、このクオリティのお化け屋敷は、アニメ放映中の今だからこそできたもの。たとえば、ニコニコ超会議のお化け屋敷では高低差などはできなかったですが、今回はもともとある施工を使ってダクトをはじめとする様々なギミックを再現できました」と語ってくれた。

原作の世界に入り込めるしかけが満載

 『殺戮の天使』は主人公のレイとザックが、閉ざされたビルの地下6階から、地上への脱出を目指す物語。

 B6フロアは殺人鬼ザック、B5フロアは医者のダニー、B4フロアは墓守のエディと、各フロアには“殺人を許された者”が存在しており、フロアごとに雰囲気は大きく異なっている。

 今回のホラーハウスでは原作のフロアB6〜B3が再現されている。作り込まれた小道具とおどおどろしい雰囲気は、「あのビルに入り込んでしまった」という体験を与えてくれた。

 スタートすると参加者はビルに放り込まれた罪人として、参加者を高らかにあざけ笑うキャシーのお出迎えをうける。

 筆者は「ザックに会えるの楽しみだなー」というワクワクとした気持ちでスタートしたのだが……。B6フロアを一歩進んで悟った。「こいつはヤバい……。雰囲気だけで本当に怖い」と。ホラーハウスなので、もちろん“自分の足で歩く”わけだが「ここを歩くのか……」と絶望すら覚える始末。同行した編集部員とともに「お先にどうぞ……」と先頭に立つものを譲り合っていた。

 当初、あんなにもザックとの出会いに心浮かれていた筆者だが──結局、殺人鬼としてマジで迫ってくるザックから、死に物狂いで逃げ出していた。

 進むも地獄だが、振り返るのはもっと地獄とはまさにこのことだ!

 ゲームに忠実な、怖すぎるホラーハウス。ザックとの出会いはまだまだ序盤に過ぎなかった。

 B5フロアを模した部屋では、ダニエル・ディケンズ(以下、ダニー)に出会えるわけだが……言葉にならないゾックリとした静かな“恐怖”がお襲いかかる。もちろん、あの“目玉部屋”と“手術台”も見事に再現されている。

 また、B4フロアを模した墓場ではエドワード・メイソン(以下、エディ)のお出迎え。人生でこれほどまでに大声をだしたことがあるだろうか……いやない、というほどに絶叫。人は心底驚くと逃げるのではなく“その場で飛び跳ねる”ということを身をもって体験した。……漫画の世界だけかと思ってたよ……。

 キャシィのいるB3フロアでは、ザックが痛い目にあった電気椅子が設置されている。ここにくるまでに死体の山を見続けているので「そろそろ、見慣れてきたかな」と……安心していると大変なことになるので要注意。原作同様、毒ガスが充満してくる部屋からの脱出は、とても苦労した。

 まさに“恐怖を恐怖で上塗りしてくるホラーハウス”。冷静な状態であればすぐに気づく次のフロアへの扉ですら、「どこから出るの?」とわからない状態になってしまうのだ。さらに、逃げ惑いながら慌てて狭いところを四つん這いで通る場所もあるのだが……筆者は荷物が引っかかってなかなか進めず、涙目に。

どこで誰が来るか、予想はできても……

 このように『殺戮の天使』の世界に入ったかのような恐怖を味わえる今回のホラーハウスは原作愛あふれる再現度なので、予習して行くとさらに楽しめるはず。もちろん、お化け屋敷としてもクオリティーが高いため、『殺戮の天使』を知らない人でも十分に楽しめるだろう。22時までやっているので、学校帰りなどにもおすすめだ。

 なお筆者は“あまりの怖さ”に慄いて、叫び声を上げながらフロアを全力で爆走……。前後の参加者たちの“悲鳴”が現場の恐怖を増すのだが、なによりも原作を知っていると「次はアイツがやってくる」とか「ここでレイチェルってザックに……されたよね?」とさまざまなシーンが頭をよぎり「くるぞ……くるぞ……」と、必要以上に怖くなってしまう。

 じつは、体験中に「3つのキーワード」を探すミッションがあるのだが、筆者はプロローグの時点で恐怖心が勝り「3つのキーワード」のことなどすっかり忘れて……最終的に牢にぶち込まれる羽目に。

 今回のホラーハウスを担当したお化け屋敷プロデューサーの五味弘文氏は、「お化け屋敷は驚かされるだけの受け身になりがちな施設だけれど、今回は自ら怖い場所へ行ってキーワードを探すという能動的な要素を入れています。ぜひ勇気を出して探しに行ってほしい」と語ってくれた。

 そう……とても原作に忠実に作り込まれているので、筆者のように出口までただひたすら逃走するのはもったいない。レイチェルのように現場を探索すると“思わぬ発見”が出来るとか。ちょっと怖い場所にもぜひ踏み込んでいただきたい。

 斉藤氏と五味氏は、「次回があるならば、ビルをまるまる貸し切って、階のあいだを移動できるようにしたい。ちょうどいいビルをお持ちのかた、情報提供お願いします」とさらなる意気込みを見せてくれた。

ザックの鎌ドン体験から充実のコラボカフェ、グッズまで

 『殺戮の天使』のリアルイベントといえば2016年のニコニコ超会議からファンをざわめかせていた、ザックによる壁ドンならぬ“鎌ドン”も話題に! もちろん今回の「『殺戮の天使』ホラーハウス」でも体験可能だ。

 ザックによる鎌ドン体験ができるのは、2018年8月1日から2018年8月3日までの3日間と、最終日の2018年8月14日のみ開催。鎌ドンされたい人は参加日程に注意が必要となる。

前田剛史さん演じるザックは、包帯越しにもわかるぐらいかっこいい!

 原作を元にしたセリフを言うと、至近距離でザックが応えてくれる。『殺戮の天使』を象徴するともいえる大事なシーンなのでぜひ覚えていこう。(もちろん、会場でセリフ集が渡されるので見ながらでも問題はない)。

 ドキドキしすぎてセリフが飛んでも、ザックが優しく対応してくれるのでご安心を。なお、鎌ドンを実際に体験した編集部員はセリフをみごとに飛ばし「こんなに接近されて平気なレイチェルってすごい」とイケメン・ザックの接近にドキドキしっぱなしだった。

カフェスペースやグッズも充実!

 ホラーハウスの体験がおわっても、お楽しみはまだまだ続く。「カフェ最後の晩餐」では各キャラクターをモチーフに作られた“かき氷”や“特製ドリンク”が販売されている。なんと、緑の液体の中にゆらりと目玉が輝く“ダニーの目玉入りドリンク”も……。飲む勇気があるならばぜひオーダーしてみよう。

 かき氷と特性ドリンクを注文した方には、スピンオフコミック『さつてん!』(月刊コミックジーン)で作画を担当している公式イラストレーター、negiyan氏が描く、キャラクター特製コースターが1枚ランダムでプレゼントされる。

 さらに、グッズショップでは「ランダム缶バッジ」や「ランダムストラップ」など、オリジナルグッズが多数販売されている。

 また8月11日と12日の深夜には「殺戮の天使 ホラーハウス Floor6@inSPYre」の施設を使ったコスプレイベントも開催予定。これほど作り込まれた場所でコスプレできることはめったにないので、こちらもぜひチェックしてみてほしい。

殺戮の天使 ホラーハウス Floor6@inSPYre

開催期間:2018年8月1日(水)〜8月14日(火)

開催時間:10:00~22:00(体験時間25〜30分)

※最終案内時刻は21:30となります。

場所:東京都新宿区歌舞伎町1-20-1 ヒューマックスパビリオン新宿歌舞伎町6F inSPYre

チケット:小学生以下 1250円、中高生 1550円、大人 2050円

くわしくは公式サイトをチェック!

関連記事:

「ツクール製ホラゲ文化から生まれた本作。そのポテンシャルは未知数」『殺戮の天使』【ホラゲレビュー百物語】

生身の人間が『ドラクエ』の世界に入り込んだらどうなる? 『ドラクエVR』は“ロールプレイングゲーム”への現代技術によるアンサーだ

著者
しば三角
アプリのデザイナーを経て2017年11月に電ファミニコゲーマー編集部に。好きなインターネットはよく喋るインターネット。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

SNSで話題の記事

新着記事

新着記事

連載・特集一覧

カテゴリ

ゲームマガジン

関連サイト

脳ゲーマー ヒデヲ
若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ