13年間ひきこもった三十路男が恐怖にまみれた部屋の外へ。精神疾患と薬物中毒の克服を描く一人称視点ホラーゲーム『PARANOID』が正式発表

 エログロ描写を重視したホラーゲーム『Agony』の開発で知られるMadmind Studioは、一人称視点ホラーゲーム『PARANOID』を発表した。Steamストアでは商品ページもオープンしている。価格、発売日ともまだ未定だが、対応言語には前作同様、日本語も入っているようだ。

 また、初となるゲーム映像も公開されているが、タイトルにコンセプトとあるだけに、実際の製品版にはもう少し変更が加えられる可能性がある。

 地獄を舞台にしていた『Agony』とは大きくロケーションを変更し、『PARANOID』は80年代後半のとあるアパートが舞台になっている。主人公は31歳のPatrick Calman。両親が原因不明の凄惨な死を遂げ、姉か妹(sister)が突如失踪して以来、薬物中毒と精神疾患に苦しみながら一人でアパートに引きこもり続けていた。

 そんな生活を13年間続けたある日、失踪した姉妹からもうすぐ帰ることを電話で告げられる。Patrickはこれまでの人生を抜け出し、真実を知るために自身の内にある狂気と戦うことになる。

(画像は『PARANOID』Steam Storeより)

 タイトルにもなっている『PARANOID』とは偏執狂や誇大妄想といった意味を持っている。偏執病は妄想性パーソナリティ障害のひとつで、患者は不安や恐怖を抱え、隣人が常に自分を攻撃、批判しているといった妄想に取り憑かれてしまう。

 コンセプトゲームプレイトレイラーでも、そんな主人公の偏執病と思われる描写が多数登場している。たとえば、少しの物音を耳にして酒瓶で誰もいないはずの背後に殴りかかったり、少し離れた場所にいる女性を見てなんの迷いもなくナイフを手に取り、背後から頭を刺したりといった行動が見られる。

 『PARANOID』は、舞台設定は変更となったものの『Agony』に引き続き、エログロを全面に押し出したショッキングなゲームプレイとなっている。マップ内にはアイテムとして薬品が登場しているが、中毒や精神疾患からくる妄想による幻覚も重要な要素になりそうだ。

(画像は『PARANOID』Steam Storeより)

 『PARANOID』を手がけるMadmind Studioはポーランドに拠点を置くデベロッパーで、CEOのTomasz Dutkiewiczと8名のスタッフで構成されている。多くがかつて『The Division』『The Witcher 3』などAAAタイトルを手がけたベテランだ。

 前作『Agony』はそのエログロの世界観からレーティングによって表現を自主規制してリリースしなければならなかったが、10月31日にSteamで規制なしの『Agony UNRATED』がリリースされた。表現規制の削除だけでなく、難易度の追加や新たなパズルなどさまざまな箇所に手が加えられている。

(画像は『PARANOID』Steam Storeより)

 80年代のあるアパートを舞台にした現実感のあるロケーションと、不釣り合いな程現実離れした敵対者。はたして、主人公Patrickが見ているのは現実なのか、あるいは妄想の産物なのか。謎が謎を呼ぶ『PARANOID』続報に期待したい。

文/古嶋 誉幸

ライター
一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros
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