いま読まれている記事

『AION2』の成功祈願で、運営プロデューサーが215mの谷へとバンジージャンプ。ウイングスーツで宙を舞うその姿は、ちょっとだけディーヴァに見えた

article-thumbnail-2610062h

1

2

超大作MMORPG『AION2』が、10月5日、ついにグローバルでの正式サービス開始を迎えた。

その成功を祈願して、ひとりの男が空へ羽ばたいた。
ゲームの中の話ではない。リアルの空である。

エヌシージャパンで『AION2』日本運営プロデューサーを務めるホン・ジョンジン氏が、高さ215メートルの橋の上から、バンジージャンプを敢行したのだ。

岐阜県の山奥で見せた、その生き様をレポートする。

『AION2』の成功祈願で、運営プロデューサーが215mの谷へとバンジージャンプ_001

取材・文/kawasaki

翼を持つ者たちのMMORPG

本題に入る前に、『AION2』というゲームについておさらいしておきたい。

MMORPGと呼ばれるジャンルが登場して、約30年。
このジャンルがさまざまな進化を遂げるなか、空を飛べる作品は過去にもいくつか存在した。

しかし、『AION2』はそれらと根本的に違う。

『AION2』の成功祈願で、運営プロデューサーが215mの谷へとバンジージャンプ_002

本作のプレイヤーキャラクターは人間ではない。背に翼を持つ「ディーヴァ」と呼ばれる存在だ。
自らの翼で大空を飛ぶこと、それこそが本作の真骨頂である。

飛行は単なる移動手段にとどまらず、ゲームの設計そのものに組み込まれている。
たとえば、フィールドの上空に浮かぶ巨大な戦艦。ただの背景に見えるが、実際にそこまで飛んでいき、甲板に降り立つことができるのだ。

『AION2』の成功祈願で、運営プロデューサーが215mの谷へとバンジージャンプ_003

360度どこへでも飛べるエリア「アビス」では、宇宙とも亜空間ともつかない空間に、大小さまざまな島が浮かんでいる。ここでのPvPは、敵が上から来るのか下から来るのかすら分からない。

前作『タワー オブ アイオン』から17年が経つが、あの初めて空を飛んだときの感動を、筆者はほかのMMORPGでいまだに味わったことがない。

その飛行が、『AION2』では全方面でアップグレードされているのだ。

『AION2』の成功祈願で、運営プロデューサーが215mの谷へとバンジージャンプ_004

この唯一無二の飛行体験を、ひとりでも多くのプレイヤーに届けたい。
その一心で、『AION2』運営チームはプレイヤーにこう約束した。

「バンジージャンプを、飛びます。」

……え?

日本一の高さ、215メートル

漠然とした戸惑いはいったん脇に置いて、今回の舞台を紹介しよう。

場所は「岐阜バンジー」。岐阜県八百津町の渓谷に架かる新旅足橋(しんたびそこばし)から飛び降りる、ブリッジバンジーの施設だ。

その高さは215メートルで、日本一を誇る。東京タワーでいえば、メインデッキ(150メートル)とトップデッキ(250メートル)の間あたりから飛び降りるイメージである。

『AION2』の成功祈願で、運営プロデューサーが215mの谷へとバンジージャンプ_005
意味がわからない高さ

アクセスは相当に険しい。JR名古屋駅から在来線で約40分、そこからさらにタクシーで約40分。窓の外からみるみる民家が減っていき、「本当にこの先にバンジーがあるのか」と不安になってきたころ、ようやく到着する。

秘境、という言葉がふさわしい。

『AION2』の成功祈願で、運営プロデューサーが215mの谷へとバンジージャンプ_006

当日は、渓谷にうっすらと霧がかかっていた。

橋の手すりから下を覗き込む。谷底が遠い。遠すぎて、恐怖より先に、なぜか変な笑いが込み上げてきた。
人間は理解の範囲を超えたものを見ると、笑うしかなくなるらしい。

同行していたエヌシージャパンのスタッフの皆さんも、全員そろって絶句していた。

誰ひとり口を開かず、谷を吹き上がる風の音だけが聞こえていた。

『AION2』の成功祈願で、運営プロデューサーが215mの谷へとバンジージャンプ_007

飛ぶはずだった男

当初、この大役を担う予定だったのは、日本運営ディレクターの笠松氏である。

しかし笠松氏は、現地に着いてからもなお無駄な抵抗を続けていた。
「妻から本気で止められていて……」
「労災、降りるんですか?」
「代わりに電ファミの記者さんに飛んでもらうのはどうでしょう?」
それでも最終的には観念し、受付へと向かう。

ところが、である。
受付で行われた体重測定の結果、笠松氏はバンジーで飛べる体重制限に引っかかってしまった。

こうして、笠松氏のジャンプは幻となった。

企画、まさかの頓挫である。

重い沈黙が流れ、緊急のスタッフ会議が始まった。
そのさなか、ひとりの男が名乗りを上げた。日本運営プロデューサーのホン氏だ。

「日本のプレイヤーとの約束ですから!」

聞くところによると今回のバンジージャンプは、『AION2』公式生放送でプレイヤーと交わされた約束だという。その約束を破るわけにはいかない。 

ディレクターが飛べないならば、プロデューサーが、飛ぶ。
ホン氏は、静かに準備を進めていった。

『AION2』の成功祈願で、運営プロデューサーが215mの谷へとバンジージャンプ_010

1

2

編集者
元4Gamer。『Diablo』 『Ultima Online』 『EverQuest』 『FF11』 『AION』等々の、黎明期のオンラインRPGにおける熱狂やコミュニティ、そこから生まれたさまざまな文化は今も忘れられません。

この記事に関するタグ

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ