1月16日、任天堂はファミコンゲーム集ソフト『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』に新たに5本のゲームを追加した。かねてより予告されていた『ジョイメカファイト』、『超惑星戦記 メタファイト』、『リンクの冒険』のほか、『忍者龍剣伝』と『魔界村』のスペシャルバージョンもサプライズ追加された。
『忍者龍剣伝』はクライマックスバージョンと銘打たれ、ステージ6-4直前から始まる。ここから鬼面夜叉、邪鬼王、最終ボスとなる邪神の3連戦となる。ドラマチックなストーリーパートと手強いゲームプレイを存分に堪能できる。
なお、HP満タンでスタートするがパワーアップなどは特にされていないので、特に初心者は挫折必死の難易度になっている。だが、通常の『忍者龍剣伝』が難しくて挫折した人も、最後だけ頑張ることでエンディングへのモチベーションを保てるかもしれない。エンディングを見るためにこの3連戦を頑張って修行するか、あるいは通常の『忍者龍剣伝』をプレイして腕を磨くか好きな方を選んでほしい。
『魔界村』は大魔神まであと少しバージョンと名付けられ、ステージ6を短剣と鎧を装備した状態でスタートする。「~激ムズなステージ6からどうぞ~」とある通り、使いやすいと言われる短剣を装備した状態であっても、大魔王にたどり着くのは容易いことではない。
なお、このスペシャルバージョンは1週目のステージ6から始まるので、大魔王を倒しても真エンディングを見るにはもう1周する必要がある。苦手な人も、どこでもセーブを駆使してエンディングを目指してみてほしい。
『ジョイメカファイト』は93年に任天堂から発売された格闘ゲームだ。登場するロボットは手足など体の節々が浮いているようなデザインになっており、それらが動くことでロボットの動作を表現している。この発明により、ファミコンでありながら滑らかな動きの対戦格闘を実現し、総勢36体という昨今のゲームと比べても見劣りしない数のキャラクターを実装している。
ひとりプレイモードであるクエストモードでは、イワン・ワルナッチ博士の造反によって「ワルロボ」に改造されたロボットたちを再び「イーロボ」に戻すため、戦闘用に改造されたお笑いロボットスカポンの戦いを描く。このほか、2人対戦モードだけでなく1P対コンピュータ、コンピュータ対コンピュータといった対戦モードも搭載されている。
『超惑星戦記 メタファイト』は88年にサン電子から発売された。サイドビューとトップビューの2つのステージを行き来しながらステージを探索するアクションゲームだ。戦闘万能車両「メタル・アタッカー」での戦闘だけでなく、サイドビューステージにはパイロットしか入り込めない場所もある。戦車とパイロットの2人の主人公を切り替えながら、装備を集めて徐々に先へと進む。
探索重視で戦車とパイロットの2つ異なるゲームプレイを見事にまとめたことで、本作は高い評価を受けた。ただし、バッテリーバックアップやパスワードがないゲームだったため、一度始めればクリアするまで止められなかったという問題もあった。『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』のどこでもセーブを使えば、難易度が高く当時クリアできなかった人も、このゲームのエンディングを見ることができるだろう。
『リンクの冒険』は87年に任天堂から発売されたアクションゲームだ。すでに『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』に追加されている『ゼルダの伝説』の続編だで、全体マップは前作同様トップビューだがアクションパートは横スクロールアクションへと変更された。
シンボルエンカウント制となり、全体マップで敵のシンボルにぶつかるとサイドビューへと切り替わる。敵を倒すことで経験値を貯めたり、残機制になったりと、前作とはゲームプレイが異なる。ディスクシステムのゲームのためか、『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』用とはいえマップの切り替えなどでロード時間が発生する。各地に点在する町で情報を集め、リンクを成長させながらハイラル王国とゼルダ姫を救うため、3つ目のトライフォースである「勇気のトライフォース」を探す。
これまでどちらかといえば主人公をパワーアップさせて遊びやすくする方向だった『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』のスペシャルバージョンだが、今回はスペシャルバージョンとなった元々のゲームは難易度が高く、あえてその難易度をむき出しのまま提供する方向になっている。
月額300円から加入できる「Nintendo Switch Online」加入者なら無料で利用できるので、気になるソフトがあればまずは1週間の無料体験版でどのようなサービスなのか体験してみてほしい。
ライター/古嶋誉幸