SNES(海外版スーパーファミコン)互換機「Super Nt」の発売元として知られるAnalogueは、8bit並びに16bitのセガハードをサポートする互換機「Mega Sg」を発表した。予約も開始している。
「Mega Sg」が単体でサポートするのはメガドライブとその北米版となるGENESIS、メガCDとその北米版となるSEGA CDだ。さらに「Mega Sg」本体にはマスターシステム用のアダプターも付属している。対応ソフトは2180本以上。さらにほかのセガのゲーム機のソフトをサポートするアダプターも別売りされる予定で、現在セガ・マークIII、ゲームギア、セガ マイカード、SG1000、SC-3000の5種類が発表されている。
ただしアナログリンクケーブルに複雑に依存したスーパー32XはHD出力に対応出来ず、現時点では対応しないと発表されているが、今後実現する可能性を考え開発は続いているという。
Introducing Mega Sg. A reimagining of the underdog that led a 16-bit revolution. Engineered completely in FPGA. Compatible with the 2,180+ Sega Genesis, Mega Drive and Master System game cartridge library.
— Analogue (@analogue) October 16, 2018
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本体は4種類のカラーが用意されており、価格は189.99ドルで、2019年4月に出荷を予定している。別売のカートリッジアダプターの価格はそれぞれ9.99ドルで2019年内発売予定だ。日本への送料は49.99ドルとなっている。
なお「Mega Sg」本体にコントローラーは付属していない。オリジナルのマスターシステムやメガドライブ用のコントローラーポートも用意されているほか、8BitDoと提携しており、同社の「M30 2.4G Wireless Gamepad」にも正式に対応している。こちらは2月末発売予定で価格は24.99ドルだ。ゲームジニーのような周辺機器にも対応する。
また、本体にはファームウェアアップデート用のSDカードスロットがついているが、SDカードを使ったゲームソフトのバックアップやRomイメージの再生は出来ないようになっている。
「Mega Sg」の大きな特徴はアルテラ Cyclone Vを利用した高い互換性だ。ハードウェアをFPGA上で再現することで、ソフトウェアエミュレーターを介さない動作により100%の互換を謳っている。グラフィックはHDMIを介して最大1080pで出力され、入力の遅延は無いという。スキャンラインやスケーラと言ったレトロゲーム互換機ではお馴染みの出力オプションも用意されている。
また、メガドライブに使用されたFM音源チップ「YM2612」によるサウンドは、ビデオゲームの歴史の中で象徴的な存在とし、サウンドの再現にも力を入れている。48KHz、16ビットの出力が可能となっている。再現の度合いについてはYoutubeにていくつかのリファレンスビデオが公開されているのでそちらを確認してほしい。
同じくFPGAでハードウェアを再現した「Super Nt」が高い評価を受けているだけに、同じ技術を用いた「Mega Sg」にも期待できそうだ。
文/古嶋誉幸