バンダイナムコエンターテインメントが3月12日(木)に発売した『僕のヒーローアカデミア One’s Justice2』(以下、『ヒロアカOJ2』)に搭載されたネットワーク切断への対策が、発売前からTwitter上で話題となっている。
【#ヒロアカOJ2 】本作の「ネットワーク対戦」では、故意のネットワーク切断への対策が導入されたのでオンライン対戦が遊びやすくなったぞ!ヒーローも敵<ヴィラン>も正々堂々と勝負しよう!https://t.co/9nq4NDUd4w pic.twitter.com/PpFqlI5G6A
— 「僕のヒーローアカデミア One’s Justice2」公式 (@heroaca_oj) March 3, 2020
『ヒロアカOJ2』は、集英社の「週刊少年ジャンプ」にて連載中の漫画『僕のヒーローアカデミア』をテーマにした、PlayStation 4、Nintendo Switch、Xbox One(ダウンロード版)向け対戦アクションゲーム。2018年に発売された『僕のヒーローアカデミア One’s Justice』の続編にあたる。
『ヒロアカOJ2』では、頻繁にネットワーク切断を行ったプレイヤーに「ペナルティ中」の表記を記載した上で、しばらくの間切断率の高いプレイヤーとのみマッチングする機能が搭載された。反応としては好評で、さまざまなゲームのプレイヤーから「この機能が欲しい」との声が発せられている。また、類似する仕様を持つ作品についてもいくつかのタイトルが話題に上がっていた。
バンダイナムコエンターテインメントの作品では、家庭用版の『鉄拳7』が同様の機能を搭載している。ネットワーク切断によって「ペナルティー値」がたまっていき、次第にペナルティを課された者同士がマッチングされるようになる仕組みだ。
また、カプコンの『ストリートファイターV』では、切断を行わないユーザーにはマナー良好を示す「握手マーク」が付き、頻繁にネットワーク切断を行うプレイヤーには「死神マーク」が付与される。マッチング自体も切断の頻度により3段階に分かれ、「死神マーク」の付与者同士がマッチングされるほか、対戦の勝敗で増減するLP(リーグポイント)のリセットや、ネットワーク対戦モードへの接続を一定時間拒否するなどの対策を講じている。
他のゲームジャンル、たとえばシューティングゲームの分野では、ゲームプログラムを改ざんして無敵化や高速移動などの不正行為(チート)に走るプレイヤーが後を絶たないが、上記のゲームと同じように「不正行為を行ったプレイヤー同士でマッチングさせる」機能を持つゲームが存在する。
ひとつは、Respawn Entertainmentが開発し、Electronic Artsより配信されているバトルロイヤルゲーム『Apex Legends』だ。
Respawn Entertainmentのコミュニティマネージャーは2019年8月のRedditへ投稿されたレポートの中で、「機械学習を応用したチートの自動検出およびブロック機能を導入し、チーターなどの迷惑行為を行うプレイヤー同士をマッチングさせている」ことを明かしている。
そのほか、「FairFight」と呼ばれるアンチチートシステムが『タイタンフォール』シリーズや『レインボーシックス シージ』、『バトルフィールドV』などの作品に導入されている。『タイタンフォール』では一度でもチーターの認定を受けた場合、以降は永久的に他のチーターとマッチングさせられる処分がくだされる。
くわえて、Rockstar Gamesは『Max Payne 3』(2012)と『グランド・セフト・オートV』(2013)のマルチプレイモードにおいて、チーターを特設サーバーへ隔離している。陳情を行えば通常のサーバーへ復帰できるが、2度目はなく、アカウント削除による追放処分となる。
さまざまな会社がネットワーク切断やチートに対して対策を講じているが、他者に対する配慮やマナーを見失っている人は新たに現れ続けている。どうか「人に勝つ楽しさ」を味わうために、人への思いやりやリスペクトの気持ちを大事にして、「相手にしてくれる人がいない」ことが無いようにしてほしい。
ライター/ヨシムネ