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「文字」を使わずに物語を伝える“絵本表現”を解説する書籍『その絵本にはなぜ文字がないのか』が本日発売。各国の「赤ずきん」絵本などをもとに、ストーリーテリング手法を探究する

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マンガ・絵本作家であり研究者でもある山本美希による書籍『その絵本にはなぜ文字がないのか 文字のない絵本の物語表現』が、3月26日に発売された。価格は3080円(税込)で、発行はフィルムアート社。

本書は、「文字のない絵本」がどのようにして物語を語るのかという問いを起点に、「絵」と「表現」の関係を読み解く内容となっている。

著者は、多彩な作家・作品の豊富な事例を丹念に収集しながら、「絵」が主体となって物語を伝える表現の仕組みを明らかにし、文字を用いない表現の力と可能性を描き出す。

取り上げられる作品としては、安野光雅氏の「旅の絵本」シリーズや、世界各国に見られる“文字のない赤ずきん”絵本、「くまのアーネストおじさん」シリーズ、『アンジュール』『たまご』、ショーン・タンの『アライバル』などが挙げられている。

これらをもとに、文字のない絵本に特有のパターンを読み解き、ストーリーテリングの手法とその豊かさを探究する。

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構成は全8章。「文字のない絵本」の定義や歴史的背景、欧米および日本における研究動向を整理するほか、作品のタイプ分類や具体的な事例分析を通じて、文字を用いない物語表現の特徴を多角的に論じている。

著者の山本氏は筑波大学芸術系准教授。2009年から絵本作家・マンガ家として活動し、文字のない絵本『爆弾にリボン』の制作をきっかけに同分野への関心を深めた。これまでに手塚治虫文化賞新生賞や、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞などを受賞している。

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『その絵本にはなぜ文字がないのか 文字のない絵本の物語表現』は、3月26日より発売中だ。

以下、プレスリリースの全文を掲載しています


絵が物語になるとき、何が起きているのか?

マンガ・絵本作家の⼭本美希が⽂字のない絵本の魅⼒に迫る『その絵本にはなぜ⽂字がないのか⽂字のない絵本の物語表現』3/26 発売

平素より⼤変お世話になっております。この度、株式会社フィルムアート社(本社:東京都渋⾕区)は、『その絵本にはなぜ⽂字がないのか⽂字のない絵本の物語表現』を 2026 年 3 ⽉ 26 ⽇(⽊)に全国書店、各ネット書店にて発売致します。

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「絵」と「表現」のその不思議な関係を解き明かす!
⽂字のない絵本は、どのようにして「物語」を語るのか。

マンガ・絵本作家であり研究者でもある著者が、多彩な作家・作品の豊富な事例を丹念に収集しながら、「絵」が主体となって物語を伝える表現の仕組みを明らかにし、⽂字を⽤いない表現の⼒と可能性を鮮やかに描き出す。

安野光雅の「旅の絵本」シリーズや、世界各国に⾒られる⽂字のない「⾚ずきん」絵本、さらに「くまのアーネストおじさん」シリーズ、『アンジュール』と『たまご』、ショーン・タンの『アライバル』……

⽂字のない絵本に特有のパターンを読み解き、ストーリーテリングの⼿法とその豊かさを探究する画期的な絵本論。

【⽬次】

はじめに
第 1 章⽂字のない絵本と絵本表現
絵本の定義について
⽂字のない絵本の定義について
絵本表現における絵の働き
絵本表現における⽂字の働き
絵を中⼼とする現代の絵本観
絵本における⽂字の量・役割
絵と⽂字の共同しない表現
ほとんど⽂字のない絵本
⽂字を付け加えられた絵本
⽂字のない絵本表現の特徴
⽂字のない絵本に介在する少量のテキスト
⽂字のない絵本の表現を考えるために

第 2 章⽂字のない絵本へのアプローチ
欧⽶の⽂字のない絵本の始まり
欧⽶での⽂字のない絵本の作例のリストアップ
⽂字のない絵本に関する欧⽶の研究
⽇本における⽂字のない絵本の始まり
⽇本の⽂字のない絵本の作例とリストアップ
⽇本における⽂字のない絵本の研究
「⽂字」と「⾔葉」の使い分けについて
「絵を読む」の不明瞭さ
⽂字のない絵本に関わるその他の議論
「⽂字がないから素晴らしい」のではない
本書におけるアプローチ

第 3 章さまざまなタイプの⽂字のない絵本
タイプ分けの⽅法
テーマに沿って事物・場景を収集した絵本
運動・変容・移り変わりを⾒せる絵本
ゲーム性のある絵本
物語を内容とする⽂字のない絵本:掌編物語タイプ
物語を内容とする⽂字のない絵本:短編物語タイプ
物語を内容とする⽂字のない絵本:⻑編物語タイプ
個別の作品分析の必要性
[コラム]謎だらけのヴィンメルブッフ

第 4 章物語絵本における⽂字を⽤いない表現──「くまのアーネストおじさん」シリーズの絵本表現
「アーネスト」シリーズの概要
「アーネスト」シリーズにおける⽂字の扱い
⽂字を使⽤しないパート:⼀画⾯のみの場合
⽂字を使⽤しないパート:複数画⾯が連続する場合
わかりにくさを回避するための⼯夫
シリーズ中の2冊の全編⽂字のない絵本
「アーネスト」シリーズにおける絵本表現とは
⽂字のないパートの有効性

第 5 章『アンジュール』と『たまご』──⽂字のない絵本が⽬指す伝達『アンジュール』と『たまご』の概要
2 冊の表現の共通点
2 冊の表現の異なる点
2冊を通して⾒えること
2冊において⽂字を⽤いない意義
新たな絵本表現を求めて
[コラム]韓国・台湾・⾹港・中国の作家たち

第 6 章⽂字のない「⾚ずきん」絵本──既存の物語を題材に既存の物語を題材にする⽂字のない絵本
「⾚ずきん」という物語の⾮限定性
14 冊の「⾚ずきん」を題材とする⽂字のない絵本
⽂字のない絵本の抱える課題とそれへの対応
クライマックスにおける狼と⾚ずきんの会話の表現
読者の知識を活⽤することで⽣まれるユニークな表現
既存の物語に基づく⽂字のない絵本の意義と可能性
[コラム]安野光雅の⽂字のない絵本

第 7 章『アライバル』──⽂字を共有しない⼈々へ向けて『アライバル』の概要
繊細な紙⾯構成による物語表現
複雑な場⾯の語りへの対応
故郷と移住先の対⽐表現
⾔語の壁の表現
移⺠のテーマ:家族のアルバムとして
移⺠のテーマ:歴史上の物語として
⽂字を共有しない⼈々に向けた物語表現へ

第 8 章⽂字のない絵本の物語表現とは
ジャンル共通の課題とその解決
読者の知識を前提とした表現
絵の特性を⽣かす表現
⽂字のない物語絵本を制作する意義・意味
おわりに

【プロフィール】

[著]
⼭本美希(やまもと・みき)
筑波⼤学芸術系准教授(現在)。筑波⼤学⼈間総合科学研究科芸術専攻博⼠後期課程修了、博⼠(デザイン学)。2009 年から絵本作家・マンガ家としても活動しており、これまで 6 冊の作品がある。2011 年に⾃⾝が出版した⽂字のない絵本(『爆弾にリボン』)の制作をきっかけに「⽂字のない絵本」の表現に関
⼼を持つ。2016 年より、筑波⼤学芸術系の教員として絵本・イラストレーション・マンガ等の研究・教育に携わる。受賞歴として⼿塚治⾍⽂化賞新⽣賞(『Sunny Sunny Ann!』、2013)、⽂化庁メディア芸術祭マンガ部⾨優秀賞 (『かしこくて勇気ある⼦ども』、2021)など。

【本書概要】

『その絵本にはなぜ⽂字がないのか⽂字のない絵本の物語表現』⼭本美希=著
発売⽇:2026 年 3 ⽉ 26 ⽇
四六判・並製/336 ⾴/定価:2,800 円+税(税込 3,080 円)
ISBN 978-4-8459-2506-3
発売・発⾏:株式会社フィルムアート社
商品ページ:https://www.filmart.co.jp/books/978-4-8459-2506-3/ amazon ページ:https://amzn.to/4rMJ3tg

ライター
ゲームの好きなところは、誰でも主人公になれるという公平さ。 子供の頃よりも現実に直面する場面が増えたからこそ、束の間にゲームをする。 お気に入りのゲームは『UNDERTALE』

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