任天堂株式会社は11月2日、Nintendo Switch 2向けソフト『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の開発陣にインタビューする「開発者に訊きました」Chapter1と2を公開した。インタビューでは、NINTENDO 64版から受け継いだものや、原作の体験を大切にした開発の姿勢、本作を象徴するアートへのこだわりなどが語られている。
本作は、11月5日に発売される『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のリメイク作品。Chapter1では、『ゼルダの伝説』シリーズのプロデューサーである青沼英二氏と、本作の共同プロデューサーを務める藤林秀麿氏が、原作の開発当時の思い出や、今回のリメイクに至った経緯を語っている。
[任天堂HP]「開発者に訊きました:ゼルダの伝説 時のオカリナ」のChapter1、2を公開しました。
— 任天堂株式会社 (@Nintendo) November 2, 2026
NINTENDO 64版から受け継いできたこと、原作の体験を大切にした開発、今作を象徴するアートのこだわりなど、開発者みずからの言葉でお届けします。
※Chapter3、4は明日公開予定です。
青沼氏によると、原作は『スーパーマリオ64』に続いて「次はゼルダ」として開発されたタイトルで、深い物語性を持つダイナミックな3Dゲームとしては、任天堂にとって初めての大規模な取り組みだったという。
現在のシリーズでは当たり前となった、敵などをロックオンする「Z注目」も本作で誕生したもの。当時は別の会社でゲームを開発していた藤林氏は、3Dゲームにおけるカメラの扱いが開発者の間で大きな課題だったなか、Z注目に触れて「こう解決してきたか!」と感心したと振り返った。
藤林氏は、本作をシリーズの「ターニングポイント」と表現。1作目から続く「探索と発見」という遊びの軸が、3Dになっても面白さの核として受け継げることを証明したタイトルだったと語った。青沼氏も、本作が自身にとって「ゼルダ」づくりの原点だとしている。

また、原作では普通に走るよりも回転アタックのほうがわずかに速く、平原をひたすらでんぐり返しで移動したプレイヤーも多かったことから、青沼氏は今作でこれを改善しようと考え、原作にはないワープポイントを試しに追加してもらったという。
しかし実際に遊んでみると、道中で「あれ、これは何だろう」と立ち止まって得られる新たな体験に気づけなくなってしまうことが判明。この体験こそが本作の構成上とても重要だったと改めて感じ、自ら提案したワープポイントを、後からすべて外してもらったそうだ。

Chapter2では、ディレクターの伍学偉氏、アートディレクターの信太文氏、プログラムディレクターの田口弘貴氏、サウンドディレクター兼ミュージックリードの大橋征人氏の4人もくわわり、本作の方針やアートへのこだわりが語られた。
ディレクターの伍氏は、原作の巧妙なバランスを崩さないため、「原作から見た目は変わっても、体験は変えない」という方針を立て、今の技術で再構築することにしたと説明。オープンエアー型の近作とは異なる、箱庭的な構成ならではの魅力を守ることを重視したという。
アートディレクターの信太氏によると、アートスタイルは、密度の高い実在感のある世界の中に、色彩豊かで個性的なキャラクターが自然に存在できるバランスを目指したもの。

開発初期には「人形劇っぽさ」「特撮っぽさ」をキーワードにイメージを共有していたそうだ。こどもリンクの服の素材を考えるために博物館で資料を調べたり、実際に糸から試作したりと、細部まで背景を想像しながらデザインしたことも明かされている。
プログラム面では、キャラクターの見た目や挙動から草の反応まで、「そこに世界がある」と感じられる要素を積み上げていった。原作は当時ならではの物量で作られていたため、キャラクター一体ずつと向き合い、動きや個性を分析しながら再構築したという。

フィールドについては、新しいエリアに入るときのワクワク感を残すため、すべてをシームレスにはつながず、マップを切り替える構成を採用。ゲーム内の地図は、64版のイラストを手がけた人物に新たに描き起こしてもらったとのこと。
ハイラル平原では、探索できる場所の密度を高める一方、行けない場所は遠景として描き分け、城や風車などの目印はあえて大きく表現するなど、画面から自然に伝わるよう工夫されている。

『ゼルダの伝説 時のオカリナ』リメイクは、Nintendo Switch 2向けに11月5日に発売。なお、インタビューの続きとなるChapter3と4は、11月3日に公開される予定だ。
