会社員のかたわら、ムダなモノを作ることが趣味のライター・爲房新太朗(ためふさしんたろう)氏が、電ファミでもムダなモノづくりに挑戦!
「電ファミだけに、ゲームっぽいものを作って欲い!」という編集部からのリクエストに応えて、爲房氏はNintendo Switchのコントローラー「Joy-Con」を使ったナニかを作ってくれました。
バカバカしくも、いつかどこかで役に立つことが書いてある! ……かもしれません。というか、実際に動かすべく爲房さんがPythonで書いたコードを一挙掲載しましたので、たぶん役立ちます! たぶん。(編集部)
Nintendo Switchが発売されてから早2カ月、本体も『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』も売れに売れた。
僕も品切れが続く中でどうにか買うことができた。地元の店で見かけたときは、二度見どころか三度見したほどだ。
『ゼルダ』も最高に面白いのだが、やりたかったのはこのソフトだ。
そう、『1-2-Switch』!
「Joy-Con」【※】を「おすそ分け」して遊ぶパーティーゲームだ。画面を見ずにプレイしたり、HD振動を使ったゲームがあったりと、Nintendo Switchの特徴を活かした作品である。
※Joy-Con
任天堂より2017年に発売された家庭用ゲーム機・Nintendo Switchのコントローラーの名称。Joy-Con(L)とJoy-Con(R)の2つがあり、それぞれを単体のコントローラーとして使ったり、合わせて一つのコントローラーとして使ったりもできる。またNintendo Switch本体に取り付けることで携帯用ゲームにもなる。
紹介映像がえらく楽しそうなのもいい。
面白そう、やろうやろう。というところで、問題が起きる。
1人では遊ぶことができないのだ。
起動するとパーティー感にあふれた画面がたくさん出てくる。みんなでやるとすごい盛り上がるんだろうな。
……しかしこちらは一人暮らしの30歳なのである。由々しき事態ですよコレは。なんとか1人でも遊べないだろうか。考えた挙げ句、ひとつの結論に達した。
「Joy-Con」を使った『1-2-Switch』風の1人用ゲームを作ってしまえばいいのだ。
1人バージョンの「真剣白刃取り」を作ろう
『1-2-Switch』にあるゲームの中で1人でもできそうなものを探した。
今回選んだのは「真剣白刃取り」だ。
『1-2-Switch』では互いに向かい合い、一方が刀を振るように「Joy-Con」を振り下ろし、もう一方がそれに合わせて白刃取りをするように「Joy-Con」を振る。
これと同じような動作で遊べるゲームを作ることにしよう。
対戦相手がいないので、代わりにこいつを使うことにする。
エポック社の『ポカポンゲーム』である。
「叩いてかぶってジャンケンポン」の「叩いてかぶって」だけを抜き出したようなゲームだ。
ボタンを押すとハンマーで相手を叩く。そのままだと盾でガードされてしまうが、ガードが下がった瞬間に叩くと頭が吹っ飛ぶのだ。
子どもの頃に遊んだ記憶がある、懐かしいゲームだ。
ちなみに、ビックカメラで買ったら800円くらいだった。電源のいらないゲームは安くて最高である。
コレを早速、改造することにする。
なんと底板が厚紙だった。コスト削減である。
構造がシンプルなのもこういうオモチャのいいところ。改造しやすいのだ。
電動ドリルで穴を空けていく。
穴を空けたら、サーボモーターをくっつける。
サーボモーターというのは、ミニ四駆のモーターのように高速回転するものと違って、一定の角度で固定することができるモーターだ。
針金で豪快に固定する。
ボタンのトコロにそれぞれサーボモーターを取り付けたら、試しに動かすプログラムを走らせてみる。
いい感じに動いた!
と、ここまであっさり書いたが実際には3日かかった。何しろ壊れるのだ、モーターが。
本来、手で押す赤いボタンのところは、中にバネが入っているのだ。
それを無理やりモーターで押しているので、かなり負荷がかかる。モーターの動きがどんどん鈍くなってかなり焦った。
本当は、ちゃんとトルクを計算したりしてモーターを選ばないといけないが、まぁいいか! で動かしてみると、意外とイケるものである(ただしモーターはいくつか壊れる)。
次はこれを「Joy-Con」で操作出来るようにしたいぞ。