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荒廃した東京・中野で妖怪と戦うホラーゲーム『NIGHTMARE OPERATOR』をプレイしたら、無法すぎる不意打ちホラー描写で心臓がつぶれた。ローポリならではの雰囲気ある廃墟でおこなわれる、えげつない恐怖演出

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恐怖。読んで字のごとく「怖い、恐ろしい」という感情を意味する言葉ですが、一言でまとめられたこの言葉に、実はさまざまな種類の恐怖が潜んでいることは、皆さんもご存じだと思います。

今回ご紹介するホラーゲーム『NIGHTMARE OPERATOR』は、そんな「複数種類の恐怖」が一度に襲ってくると、恐怖体験が何倍にも増幅されるということを教えてくれる作品です。

2026年5月22日から5月24日にかけて、京都市勧業館「みやこめっせ」にて開催されているインディーゲームイベント「BitSummit PUNCH」に出展される本作は、荒廃した東京を探索し、跋扈する妖怪たちを退治していくホラーTPSです。

初代PS時代を意識したというローポリなグラフィックと、ボロボロに荒れた廃墟の雰囲気が実にマッチしていて、マップを歩いているだけでも非常に不穏です。襲ってくる妖怪たちも、ローポリならではの想像力をかきたてるルックになっていて魅力的。

またバトルの面でも、「種類豊富な銃弾を格ゲーコマンドで切り替えながら戦っていく」という面白いシステムも採用されている本作なんですが、筆者としてはとにかく「このゲームめっちゃ怖いです」ということをお伝えしたい気持ちでいっぱいです。

しかも、ただ「怖い」だけじゃないんです。種類のちがう恐怖が同時に襲ってきて、ほんとうに怖いんです。

『NIGHTMARE OPERATOR』レビュー・感想・評価:荒廃した東京・中野で妖怪と戦うホラーゲームがマジで怖かった_001

文/うきゅう
編集/柳本マリエ


ローポリグラフィックで表現された荒廃した東京・中野にて、いざ妖怪退治……いや、戦闘してる最中にジャンプスケア演出はズルでしょ!!

本作の舞台は、2036年の日本です。2020年頃からはじまった「妖怪」との戦いに圧され、生存圏を縮小せざるを得なかった人類ですが、「MARE」と呼ばれる新たなエネルギー源を活用することで妖怪に対抗する新たな兵器の開発に漕ぎつけました。

主人公であるミーシャは、そんなMARE兵器を用いて旧世界を探索し金を稼ぐ妖怪ハンター「オペレーター」のひとりとして、日本の臨時政府からの依頼で廃墟と化した東京・中野の探索に赴く……というのが、本作のあらすじ。

中野では臨時政府に見捨てられ不満の溜まった民衆や、その不満につけこみ臨時政府打倒を目指す国粋主義っぽいテロ組織などの姿を見ることができます。骨太なSF小説の設定みたいでワクワクしますね。臨時政府の拠点が「新千葉」なのがすごくいい。

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青髪のキャラクターが主人公・ミーシャ。

初代PlayStation世代のグラフィックを意識したという、いわゆる「ローポリ」なグラフィックが採用されている本作は、その粗っぽい表現力をフルに活かし、乱雑で不穏な雰囲気をこれでもかと醸し出しています。

「荒み」や「汚れ」の質感がめちゃくちゃよく出ていて、フィールドを歩いているだけでも結構楽しいです。

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舞台が中野ということもあってか、大きなゲームセンターのなかを探索することもできる。

もちろん、本作のフィールドは単に不穏なだけでは収まりません。街を一歩外に出れば、放置された死体に混じった妖怪が立ち上がり、前から後ろから、主人公へと猛然と襲い掛かってきます。

この「死体に偽装している」というのが厄介で、ある種の敵はプレイヤーが近づくまでその辺に寝そべっているため、急いで通り過ぎると敵の動き出しを見逃してしまうこともあります。

その結果として「前方で出くわした敵と戦いながら後退していたら背後から挟撃される」事態が発生し、こうなると思いがけない被弾をするのはもちろん、単純にビックリして心にダメージを負ってしまうので、非常に危険です。慣れないうちは慎重に進みましょう。

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ホラー全般が苦手な筆者としては、薄暗いフィールドをウロウロしながら突然潜んでいた敵に襲われる、というだけでもなかなか怖いのですが、その恐怖にさらに拍車を掛けるのが、本作における銃の仕様です。

本作の武器には(おそらく)弾数設定がなく、弾切れの心配はしなくてよさそうなのですが、その代わりに「HEAT」ゲージが存在しており、見境なく撃っているとあっという間にオーバーヒートしてしまいます。一度オーバーヒートすればHEATゲージが0%に冷却されるまで銃を撃つことができません。

こっちは急に敵が出てきて慌てているのに、うっかり乱射すると銃が機能不全になるんです。もうパニックですよ。

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右下のゲージが100%になると、もうもうと煙を吹き出し銃が機能不全に。ゲージが0%に戻るまで耐えよう。

とは言え、やりようがないわけではありません。本作の武器は、AIMをすれば遠距離攻撃に、そのまま使えば近距離攻撃に変化するという非常に高性能な遠近両用武器となっており、大振りの剣として使って敵をザクザクと切り刻むことができます。

ステップやローリングの挙動も軽快で、近距離戦闘はかなり快適。攻撃ボタンを連打すると締めにやたら発生時間の長い技があるのには注意が必要ですが、締めの暴発にさえ気を付けておけばそこらの雑魚敵に苦戦させられることはないでしょう。

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……と、ここまで紹介すると、まるで「ホラーテイストの爽快アクションTPS」みたいな感じに思えるかもしれませんが、このゲームはそんなにヌルいものじゃありません。

このゲームの真の恐ろしさは、「複数の種類の恐怖をいっぺんにぶつけてくる」点にあります。具体的には、敵と一生懸命戦ってるさなかにジャンプスケア演出を挟み込んできます。どういうことか? 百聞は一見に如かず、論より証拠。こちらのgif画像をご覧ください。

※※以下、ジャンプスケア演出が含まれます※※

 

 

 

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ズルいよ、こんなの! 怖いに決まってるじゃん!!

録画を見返すと戦闘の最中というよりは倒した直後の演出ではありましたが、些細なことですよ。マジでビックリしましたよ。なぜかと言うと、このゲームの敵の攻撃はけっこう痛いので、こっちとしても真剣に戦闘をするべく、神経を研ぎ澄ませているわけです。

敵は攻撃モーションをしようとしているか? 追加の敵は出てこないか? どの攻撃を繰り出すべきか?

そういったことを一生懸命考え、画面に目を凝らしているなかで、突然『恐怖の森』みたいな画像が出てくるわけです。もちろん、一瞬なので何が映ったのかはよくわかってないですが、とにかく予期せぬ何かが視界を覆うのです。

「強い敵と戦っていて、新たに強い敵が出てきた」なら、プレイヤーの心境としてはこれまで同様の心持ちで臨むことができます。言うなれば、覚悟ができています。しかし、敵と戦っている最中に全然関係のない、種類のちがう恐怖演出が挟まることはまったく覚悟できていなかったため、完全に無防備な状態でその恐ろしさを浴びてしまいました。

まさに“飛びあがる”ほどの恐怖で、心臓がつぶれるかと思いましたね。

恐怖というものには種類があります。そして、ある種類の恐怖と対峙している時に別種の恐怖から不意打ちを食らうと、それぞれを単体で味わうよりも何倍も恐ろしい。本作の試遊を通じて、そのことが骨身に染みました。怖すぎます。

そんな「戦車に随伴歩兵をあわせると強い」みたいな思想が垣間見える怖すぎるホラーゲーム『NIGHTMARE OPERATOR』も体験できるインディーゲームイベント「BitSummit PUNCH」は、5月22日から5月24日まで京都市勧業館「みやこめっせ」にて開催中。

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今回体験した先行プレイ版ではボス戦が体験できなかったのですが、BitSummitの現地会場で展示されるものにはボスとの戦いが楽しめるそうです。現地でチャレンジできる人はぜひプレイしてみてください。

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編集者
小説の虜だった子供がソードワールドの洗礼を受けて以来、TRPGを遊び続けて20年。途中FEZとLoLで対人要素の光と闇を学び、steamの格安タイトルからジャンルの多様性を味わいつつ、ゲームの奥深さを日々勉強中。最近はオープンワールドの面白さに目覚めつつある。
Twitter:@reUQest
編集
幼少期からホラーゲームが好き。RPGは登場人物への感情移入が激しく的外れな考察をしがちで、レベル上げも怠るため終盤に苦しくなるタイプ。自著『デブからの脱却』(KADOKAWA)発売中
Twitter:@MarieYanamoto

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