皆さんは「自由気ままに暮らせるスローライフ系のゲーム」はお好きですか?
筆者はそういったジャンルのゲームが大好物で、地形をいじくり回せたり建築物を作れるクラフト要素まであったら、もう現実世界へ帰ってこなくなるくらいハマるタイプです。
今回ご紹介させていただく『ファンタジーライフiグルグルの竜と時をぬすむ少女』はまさにそんなゲーム。拠点を思いのままに発展させるもよし、のんびり魚釣りをするもよし、素材集めに精を出すもよし、といった感じでゆったりとしたスローライフを過ごせます。
ただし、本作はただのんびり過ごすだけではありません。「ライフ」と呼ばれる職業に就き、時には広大なオープンワールドで手強いモンスターとバトルを繰り広げる必要もある「スローライフRPG」。そんな本作をひと足お先に体験させていただいたので、ドタバタスローライフの記録をお届けしたいと思います。
開幕いきなりの衝撃展開!「ただのスローライフとはひと味違う」感
本作は3DSなどで発売された『ファンタジーライフ』シリーズの完全新作。開発元が『妖怪ウォッチ』や『イナズマイレブン』シリーズなどで知られるレベルファイブということで、最初のアバターメイクのときに「自分好みのレベルファイブ風キャラが作れるぞ……!」とテンションが上がりました。

そんなわけで早速ゲームスタート。物語は、主人公が考古学者のエドワードたちと航海に出ているシーンから始まります。
前方に「未知の無人島」を発見し大盛り上がり……というのもつかの間、突如として重課金勢のようなフル装備ドラゴンの襲撃に遭ってしまう主人公たち。
船も破壊され絶体絶命の危機に陥ったとき「甲板に積んでいた化石」から骨ドラゴンが誕生! 主人公たちを乗せて反撃してくれました。

なにこの激熱展開!!!
のんびりスローライフが始まるのかと思ったら、まさかの開幕ド派手バトルで少年心が刺激されました。
しかし健闘およばず撃ち落され、エドワードともはぐれた状態で骨ドラゴンもろとも、先ほど発見した「未知の無人島」に不時着してしまう主人公。
ところが、そこは大勢の人が賑わう王国でした。

あれ? 未知の無人島って言ってなかった?
どうやら墜落する瞬間に現代と過去を繋ぐゲートを通り抜けており、1000年前の世界へとタイムスリップしていた模様。
よくわからんけどなんか栄えてるしこの世界のままでいいや!
という思いが頭をよぎったものの、墜落の直前にはぐれてしまったエドワードは現代の世界にいるままなので、彼と再会するためにもまずは元いた世界へと戻る必要があるとのこと。
この状況だけ見るとスローライフを送るどころではないような気もするのですが、島自体はスローライフを送るのにもってこいのほのぼのとした雰囲気で最高!
ポップなグラフィックの世界をちんまりしたキャラクターで自由自在に探索できるのはまるで動かせるジオラマのよう。ついウロウロと走り回ってしまいました。こういうの、好きなんだよな~。
“無職がバレると詰められる” ニートに厳しい世界!?
ファンタジーライフシリーズにおいてお馴染みのシステム「ライフ」。いわゆる職業のことで、本作は「木こり」「魔法使い」「裁縫師」などさまざまなライフに就いて能力を育むことが可能です。
主人公は過去の世界に不時着したばかりなので当然どのライフにも就いていないのですが、国王との交渉中に突然そのことを指摘されてしまいました。

なにやら「ライフに就いていない者は半人前どころかモンスターの一歩手前」とのことで、あらゆる要求が許されないとのこと。この国、無職に厳しすぎるよ。
ただ、それをきっかけに好きなライフに就ける運びとなったので、早速就職することにしました。
ライフの種類は未開放のもの含め全14種類。どれも魅力的で悩ましいところですが、「クラフトゲームといえばまずはやっぱり採掘師でしょ!」という謎の先入観で採掘師をチョイス。祝・脱ニート!

といってもいきなりその道のプロになれるのではなく、最初は未熟なひよっこから始まります。

ライフごとに異なるミッションをこなしていくのですが、これがなかなか奥深く、「サクッと片付けちゃいますか!」みたいなノリで挑んだら失敗してしまいました。
ちなみに筆者が選んだ採掘師でのミッション失敗は死ぬなどではなく「鉱石を掘っている最中にスタミナが足りなくなり動けなくなる」です。情けなくて泣いた。
ニートだったのに一瞬で国家に仕える兵士に!
最初に選んだライフを最後までまっとうしなくてはいけないということはなく自由に変更することができるため、好きなタイミングで転職することも可能。
働き方改革の最終形態とも言えるような制度ですね。国王が無職の主人公を必要以上に冷遇していたのも納得。
せっかくなのでライフを変えてみることにしました。なににでもなれるということで、ここは王国兵士をチョイス。

割愛しておりましたが島の内部にはモンスターがウジャウジャいるので、戦闘職にも就いて強くなっておこうといった狙いです。目論見どおり王国兵士になったら剣技のバリエーションが増し、回避などの戦闘スキルも習得できました。
よっしゃー! これで敵を一網打尽だ!
と思ったのですが、割としっかり目に袋叩きにされて焦りました。
じつはこのゲーム、ポップな世界ではあるものの敵は本気で襲い掛かってくるため、「大群に突っ込んでテキトーにボタン連打でゴリ押し」みたいな無策で挑むとなかなか手痛い反撃を食らってしまいます。
それゆえ習得したスキルを有効活用できる場面が多く、戦闘が楽しい。まさかスローライフゲームで戦闘の駆け引きが楽しめるとは……!
こういった感じで各ライフ毎に習得できるスキルはすべて異なり、必然的に活用する場面も関わる人物もさまざまなようです。
これが全部で14種類もあるわけですから、全ライフを極めようと思ったらそれだけで相当のボリュームになるのでは!?
今回の体験では採掘師と国家兵士を選択しましたが、個人的に魔法使いや芸術家が気になっています。
広大なオープンワールドでの冒険
先ほどからずっと島内で職業体験みたいなことをしておりますが、舞台はここだけではありません。
職に就いて公平な扱いを受けられるようになった主人公が島を脱出し現代の世界へと戻り、無人島の謎を追及しながら物語を進めていくとオープンワールドの広大なフィールド「バカデッカーナ大陸」という異世界に降り立つことになります。
突然のバカデッカイ開放的な大地にビックリしてしまいましたが、フィールドにはさまざまな探索要素が散りばめられていて冒険心が掻き立てられました。臨戦態勢の敵もいるので気が抜けません。

そしてこのバカデッカーナ大陸、なんとワンボタンで現代の世界と行き来することが可能。

つまり、「過去の世界でさまざまなライフに就きながらのんびりスローライフ」「広大なバカデッカーナ大陸を冒険」「現代の世界で、(冒頭で見つけた)無人島の復興と謎の解明」という3つの舞台を自由に行き来することができるのです。ボリュームヤバスギワロタ!

今回の試遊体験では、このあともう少し進めたあたりまで楽しむことができました。今回ご紹介したもの以外に「クラフト要素」も充実しているようで、筆者としてはそちらもかなり気になっています。


自由気ままな暮らしと手応えのあるバトルの両方を楽しめる本作は、スローライフ好きな方にも戦闘民族の方にもぜひ手に取ってほしい1本です。この記事で少しでも雰囲気が伝われば幸いです。