2025年5月23日、『アイドルマスター（アイマス）』シリーズの最新作『学園アイドルマスター』が、『ヴァイスシュヴァルツ』に参戦した。登場アイドルは12人。そこには5月16日にプロデュース開始となったばかりの秦谷美鈴の姿もあった。
“傲慢さMAX、素行0”の情報でプロデューサー（プレイヤー）に衝撃を与えた彼女だが、『ヴァイスシュヴァルツ』でもやりたい放題だった。カード能力をもって、月村手毬を甘やかしまくっている。
それだけじゃない。咲季と佑芽、ことねと星南、手毬と美鈴など、作中におけるアイドル同士の関係性もカード能力で表現されている。
そもそも、150種類を超えるタイトルが収録されている『ヴァイスシュヴァルツ』の特徴として、作品の再現度の高さがある。
カードの能力やコンボによって、作中の名シーンを再現したり、登場するキャラクター同士の関係性や描写を表現したり……まさに匠の技だ。
そのため、作中で関係性の強いキャラクターを集めていくと、自然とシナジーのあるデッキになっている。好きなキャラクターを使って、作中の描写を再現した戦いかたができる。これぞ『ヴァイスシュヴァルツ』の魅力の根幹だと言える。
『学園アイドルマスター』でも、作中での関わりが深いアイドルを組み合わせてのデッキを組めるようになっている。
しかも……しかもだ。参戦にあたって『ヴァイスシュヴァルツ』オリジナルイラストも収録されている。プロデューサーとして、担当アイドルの輝く姿を調査しないわけにはいかない。ストーカーと噂されようとかまわない。じっくり調べていくつもりだ。
文／竹中プレジデント
※この記事は『ヴァイスシュヴァルツ』の魅力をもっと知ってもらいたいブシロードさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
秦谷美鈴、『ヴァイスシュヴァルツ』でも月村手毬を甘やかす
ブレーキとハンドルが壊れたレーシングカーのようなアイドル──それが月村手毬だ。
悪気はいっさいなく、されど誰よりも傲慢なアイドル──それが秦谷美鈴だ。
そして、このふたりの関係性をひと言で表すならば「甘やかし、甘やかされる」間柄なのである。甘やかし担当が美鈴。甘やかされ担当が手毬だ。
美鈴の甘やかしっぷりは、常軌を逸していると言っても過言ではない。
朝のお世話、ご飯の面倒、部屋の掃除は当たり前。バレンタインには毎年手作りのチョコをプレゼント。もちろん手作り。しかも、バレンタインに向けて、摂取カロリーを抑える献立を組んで、手毬の体重が増えないよう管理を徹底。加えて、乳製品の量にも気を付けることで吹出物の予防にも気を配る。
『学園アイドルマスター』はプロデューサーとアイドルの物語なのだが、さながら美鈴は手毬のプロデューサーのよう……いや、ここまでくると母親と言ってもいいかもしれない。
このふたり、初星学園の中等部では「SyngUp!」という3人組アイドルユニット（もうひとりは賀陽燐羽）を組んでいた。その人気は中等部ナンバーワンユニットと呼ばれたほど。
しかし、現在はユニットは解散しており、ふたりも喧嘩別れをしている。にも関わらず、手毬の体重が増えれば減量用お弁当を用意してあげる。雷を怖がって泣いている手毬を心配して電話をかける。恐ろしいほどの献身ぷりだ。
そんな美鈴の手毬への思いは、『ヴァイスシュヴァルツ』でもしっかり再現されている。わかりやすい代表例が、「アイヴイ 月村手毬」と「今はあえて、背を向けて 秦谷美鈴」だ。
「アイヴイ 月村手毬」のCXコンボ（クライマックスコンボ）を使うと、1ダメージを与えた後に追加でダメージを与えるチャンスができる。しかし、「今はあえて、背を向けて 秦谷美鈴」が同じ舞台にいると、この追加ダメージが狙えなくなるのだ。
つまり、手毬が追加ダメージを与えようとすると美鈴が現れ、手毬の攻撃を止めてしまうのだ。がむしゃらにレッスンをしようとする手毬を、美鈴がサボらせようとしている光景がそのまま目に浮かぶ。
念のため説明しておくと、『ヴァイスシュヴァルツ』は、トレーディングカードゲームであり、相手プレイヤーに一定量のダメージを与えることで勝利を目指すのが基本的な立ち回りだ。
しかも、ルール上、1点ダメージを複数回与える効果は非常に強力とされている。全力でダメージを与えようとする手毬を、味方であるはずの美鈴が、止める。さすがの“素行0”。そして、ただ止めるだけでなく、美鈴自身でしっかり手毬の与えるダメージをフォローしてくれているところは“傲慢さMAX”ゆえんなのかもしれない。
どうして「ここ（美鈴の手毬への甘やかし）」を再現したのか……。解釈一致すぎて、開発チームにはグッジョブの気持ちしかない。
2025年5月16日にプロデュース開始となる美鈴。本記事はプロデュース実装前に執筆しているため、彼女の物語がどんな展開なのかは知るよしもない。しかし、『ヴァイスシュヴァルツ』のように、手毬への思いに溢れ、傲慢さマックスな美鈴の大暴れを期待したい。
固い絆を感じられる葛城リーリヤと紫雲清夏
『学園アイドルマスター』において、アイドル同士の関係性を語るうえで欠かせないふたりが、葛城リーリヤと紫雲清夏である。リリース直後に実施された「関係性が気になるアイドルたち」をユーザーから募集する公式企画では、1位に選ばれている。
リーリヤは、アイドルになるという強い夢を抱き、遠くスウェーデンから日本へとやってきた女の子だ。アイドルになるためならば、どんな努力も厭わない。家族と離れ、異国の地で奮闘する彼女の姿は応援せずにはいられない。
しかも、自身を「実力も才能もない」と評し、身を削るようなレッスンに明け暮れる危なっかしいところもある。それゆえ、彼女が放つ輝きはひと際強い。
一方の清夏。恐らく多くのプロデューサー（プレイヤーを指す言葉）が抱いた彼女への第一印象は、「ノリが軽くて明るいギャル」といったところだろう。レッスンにも本気で取り組んでいないようで、どこか緩い雰囲気を漂わせている。
だが、その明るい笑顔の裏には、深い闇……過去の怪我をきっかけとしたトラウマが潜んでいた。しかも、リーリヤとの関係性も関わっているという、ひと筋縄ではいかないものだった。
一見すると、交わることのないふたりだが、じつは初星学園に入学する以前からの友人であり、今では互いにとって唯一無二の親友なのである。学生寮では同室で生活しており、ふたりのやりとりは「尊い」のひと言。
清夏とリーリヤのプロデュースコミュでは、それぞれふたりの関係性に深く焦点を当てたエピソードが展開される。清夏を語るうえでリーリヤは欠かせないし、リーリヤを語るうえで清夏も欠かせない存在となっている。
互いが影響を与えあい、共に成長していく。このふたりを見ていると、「友情」という絆による温かさを感じさせられる。
そんなふたりの絆は、『ヴァイスシュヴァルツ』において『共鳴』というカード能力によって表現されている。
『共鳴』とは、「共に鳴く」と書く。読んで字のごとく、ふたつのものが同じように振動し、影響しあう様子を表す言葉だ。
先ほども少し触れたが、清夏とリーリヤは初星学園に入学前からの友人である。そして、ふたりは一緒に学園のライブを見てアイドルに憧れる。「一緒にアイドルになろう」「一緒のステージに立とう」と、固い約束を交わしているのだ。
『ヴァイスシュヴァルツ』の盤面で、リーリヤと清夏が「共鳴」する。このシナジーからは、ステージでふたりが歌っている光景をイメージできる。いちプロデューサーとして、つい笑みがこぼれてしまう。
さすがに深読みしすぎかもしれない。しかし、これまで数多くの作品において、カード能力を介しての原作再現をしてきた『ヴァイスシュヴァルツ』だ。狙っていても不思議ではない。
