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あの『達人王』の鬼畜さを覚悟してたら、まさかの絶妙バランス──『TATSUJIN EXTREME』をワンコインクリアまでやり込んだ先行レポート

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なぜ『TATSUJIN』は特別なのか

STGはかつてゲームセンターを賑わせた一大ジャンルだった。しかし、そんな隆盛を誇った2DSTG(海外ではShmupsとも呼ばれる)も、ハードウェアやグラフィックの進化とともに人気ジャンルが移り変わるなか、かつての勢いはなくなっていた。

いまでは「シューティングゲーム」と聞くとFPSやフライトシム系を思い浮かべる人も多く、2DSTGはコアなファン層に支えられるジャンルとなっているのが現状だ。

本作『TATSUJIN EXTREME』はそんな時代に、かつて人々を興奮させた2DSTGの魅力をふんだんに盛り込んで放たれる魂の一作である。

そして、制作会社がこのゲームにかける想いがまた素晴らしい。
ここで一旦、『TATSUJIN EXTREME』のプレスリリースに書かれた一文を見て欲しい。

本作には、かつてゲームセンターを牽引したシューティング文化を未来へつなぐための想いが込められており、プレイヤー人口の増加や競技シーンの発展を目指し、株式会社TATSUJINが贈る完全新作シューティング第一弾作品です。

そう!! そこなんだよ!!

STGは未来に語り継がれる価値のある素晴らしいゲーム文化の一つなんだよ!!!!

もうコンセプトだけで涙がでるほど頷けてしまう本作。
もうこの時点で、筆者は心の底から応援せずにはいられない。

『TATSUJIN』という名前だけで、筆者のような昔からのシューターは興奮を抑えきれない。STGは”敵を打つ”、”弾を避ける”というシンプルなルールと奥深さを持つジャンルで、1978年の『インベーダーゲーム』以来約50年の歴史を持つ。

史上初のスクロールSTG『ディフェンダー』や、対地対空を生み出した『ゼビウス』など、数々の発明を経て進化してきたSTG史の中でも、『TATSUJIN』は重要な転換点の一つだ。その功績は”即時起爆のボム”、”パターン作成重視の高難易度”、”ド派手な自機ショット”などに表れている。

それぞれ詳しく見ていこう。

達人ボム、高難易度、ド派手なショット。TATSUJINが生んだ発明

攻撃にも回避にも使える達人ボム

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TATSUJINを代表する緊急回避と攻撃を兼ね備えた「達人ボム」(通称たこ焼きボム)は本作でも健在

今では当たり前の「危なくなったらボム」も、『TATSUJIN』以前は着弾まで時間がかかり、緊急回避には使えなかった。
押した瞬間に発動し弾を消せる「達人ボム」を実装したのが『TATSUJIN』であり、現代STGのボム仕様の礎を作ったといえる。

本作でもこの緊急回避ボムは健在で、軽いヒットストップと共に放たれる髑髏印のボムは相変わらず気持ちがいい。緊急回避で使った際は「自機の間近に弾がきてる瞬間に押せた!」と視認できるため、上手く反応できた感覚を味わえる。

なお、ボムを出した瞬間に自機が無敵になる仕様は『TATSUJIN』『達人王』時代にはなかったもので、現代のSTG基準に合わせた優しい調整だ。

パターン重視の高難易度シューティング!?

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安全地帯(通称安地)はパターン作りの楽しみの一つだ

『TATSUJIN』はまた、「これをクリアできるかな?」という製作者からの挑戦……高難度でパターン作成重視のゲーム性を打ち出した作品でもある。敵の出現位置や安全地帯を知っているかどうかで難易度が激変し、やり込みがそのまま実力として現れる。
RPGのようにキャラクターが育つのではなく、STGではプレイヤー自身の技術が成長していく──そこもこのジャンルの醍醐味だ。

続編『達人王』はさらに難易度を突き詰め、敵の硬さやステージの長さ、初手からの側面撃ちボスなど、尖りに尖った調整でマニアに今も愛される一方、一見さんお断りな難しさでもあった(筆者も5面で数か月、泣きながら(?)足止めを食らった記憶がある)。

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激しい攻撃を潜り抜けながら敵を倒せ!

作中のように「TATSUJIN」を目指し、読者のあなたも挑戦してみてほしい。

ド派手で美しい自機のショット

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TATSUJINの名を冠した「タツジンビーム」も美しく進化

シリーズ特徴の”ド派手なショット”も『TATSUJIN EXTREME』で演出面が大きく進化した。『達人王』(1992年)から34年、表現できるグラフィックの幅は3Dとなり格段に広がっている。初期解放の5種類のショットはそれぞれ使用感が異なり、ゲームをやり込むと隠し武装も存在する。

赤:パワーショット

ワイド型で前方広範囲に攻撃するショット。
『TATSUJIN』の赤ショットの系譜にあたる。

緑:タツジンビーム

正面への威力の高い前方直線集中型のショット。
こちらも『TATSUJIN』の緑アイテムの進化版。

青:サンダーレーザー

敵に当たるとロックオンするレーザーショット。
『TATSUJIN』の顔とも言えるあの青レーザーが帰ってきた。

白:ホーミングショット

複数の弾が敵を追尾するショット。
この新作で初登場のショットで、非常に便利で使いやすい。

紫:スターマインショット

敵に当たったり、一定距離進んだりすると爆発を起こすショット。
『達人王』でお世話になった赤アイテムのナパームに近い攻撃である。

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上下左右油断できない本作においてホーミングショットは強力なショットだ

『TATSUJIN』らしさは音楽や敵の出現パターンの妙など人によって定義が異なるが、『TATSUJIN EXTREME』はこうしたエポックメイキングな部分を大事にしながら面白さのエッセンスを抽出し、丁寧に作り上げられた作品だ。シリーズを知る人も知らない人も満足できるゲームだと確信している。

もう一度、ゲーセンのあの熱狂を

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「EXブーストショット」で出現する隠しアイテムなどもあり、稼ぎにも熱が入る!

eスポーツが盛り上がる現在だが、なにも対戦ゲームだけが競技性のあるゲームではない。STGもまた、自分自身の技術を磨き、その結果がスコアやクリアという形で現れる競技性を持ったジャンルだ。

『TATSUJIN EXTREME』はSTGとしての面白さがギュッと凝縮された作品であり、また、ハイスコアを稼ぐその競技性と奥深さをあわせもった、まさしく現代に蘇った伝説のSTGである。

『TATSUJIN』シリーズ生みの親、弓削雅稔社長本人によって生み出された本作は、当時が思い起こされる『TATSUJIN』らしさの熱に、現代にあわせた遊びやすさが加わっており、STGマニアには勿論のこと、縦スクロールSTGに触れるならまず本作を、と言いたくなるほどにオススメの逸品となっている。

本作でSTGの熱が再びついて、かつての名人同士のSTGハイスコアを切磋琢磨するあの熱気が再び訪れることを願ってやまない。

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ライター
江戸時代より古くから文化の変遷を見続けており、現在広く遊ばれるスマホゲームに強く興味を持っているゲーマーエルフ。ゲームの基盤としては『ダライアス外伝』、『バトルガレッガ』などアーケードシューティングに熱中しており、いくつか全一なども持っているほど。スマホゲームをはじめとした運営型タイトルは、「推しキャラを数年という長期間使える」ということで悠久の時を生きるエルフの大好物。吟遊的な種族でもあるため、音楽にもこだわりが強く、素晴らしい楽曲のゲームも好む傾向にある。
Twitter:@Hagre_Elf

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