選択肢はひとつのはずなのに、どうしたらいいか悩んでしまう。
『Dyping Escape』で知られる「ヘビサイドクリエイション」の新作ゲーム『たたかう だけ』は、そんな一見矛盾した楽しさを味わえるゲームだ。
本作の主人公はコマンドRPGの世界で「たたかう」しかしない姫だ。彼女が戦闘中にすることはただひとつ、「たたかう」だけ。
選択肢が「たたかう」のみなら、とりあえずそれだけ連打してればいいじゃないか。そんな脳筋思考で試遊に挑んだ。いや、もちろんゲームである以上、同じことを繰り返す“だけ”ということはないのだろう。それでも……。

こんなセリフを見せられたら脳筋の姫になりきりたくもなってしまう……!
しかし実際に触れてみれば、本作は「たたかう」をどのように活用するのか、ひらめきが試されるゲームだった。
9月17日から9月21日にかけて開催される「東京ゲームショウ2026」では、本作の最新体験版を試遊することができる。
今回は本作を実際にブースで試遊した様子をお伝えしていく。
ただ「たたかう」だけじゃ勝てない。どう「たたかう」かが勝利のカギ
姫のセリフに脳を焼かれた筆者は、キノコ女王との戦闘で本作の洗礼を受けることとなる。
ただ単にキノコ女王に「たたかう」で攻撃しているだけでは、キノコ女王のツタ攻撃を受けきれずに倒されてしまうのだ。
こんどはキノコ女王の横にいる小キノコを先に倒してみるも、キノコ女王のツタ攻撃は止まらない。しかし、小キノコを倒したときに重要な情報が得られた。
なんと倒したキノコを食べて回復ができるという……そのキノコ、魔物ですよね?
魔物のキノコを躊躇なく食べる最高の姫を勝利に導くには、キノコ女王の攻撃と回復のタイミングをあわせて「たたかう」ことが重要になる。

選択肢はひとつだけなのに、そんな戦術的な判断が求められるとは……。しかし、これはまだまだ序の口だった。
続いては勇者を倒した魔物だというドリルマンとの戦闘だ。キノコ女王の時とは違い、「そうび」というコマンドが追加されている。

ドリルマンはドリルポーンという仲間を呼ぶ。放っておくと全員が攻撃してきて簡単に倒されてしまうし、たとえ1体倒したとしてもHPを削りきられてしまう。
どうしたものかと考えていると、「そうび」内のベルトが目についた。試しに装備してみると……。
姫が言うには「いっきに こうげき できそう ですわ」とのこと。
ドリルポーンを呼ばれたタイミングでベルトで攻撃してみると、全体攻撃でドリルポーンを一掃することができた。

ドリルマン戦はこれ以外にも、HPが半分以下にならないと回復しない教えを守る僧侶を回復するように誘導する必要があったり、ドリルマンの強力な攻撃は止めなければならなかったりと、様々な場面でさらなるひらめきが求められる。
いくつものひらめきの果てに、ドリルマンを倒せた気持ちよさは格別だ。姫の脳筋っぷりとは別の角度から脳を焼かれてしまった。
現実世界にも怪物が。怯えながらも身の回りの物を使って「たたかう」
本作では、姫たちが登場するゲームを遊んでいる「プレイヤー」の現実世界も描かれる。現実世界で何があっても、することはただひとつ「たたかう」ことだった。
ゲーム中、「プレイヤー」のセリフが登場する。父親と会話しているようで、ゲームをやめるよう言われているようだ。
そして突然、薄暗い部屋へと場面が移る。夢から目覚めたばかりのようだ。
部屋の中を見回していると……。
目の前に魔物が現れた。ここでも選択できるコマンドは「たたかう」だけ。しかし、怯えて体が動かず、攻撃することができない。このままではやられてしまう。
「たたかう」方法がないかと周囲を見渡すと、ベルトやマグカップなどが目についた。選択してみると目覚まし時計を投げつけたり、マグカップの中身を飲んで回復したりして「たたかう」ことができた。
ランプを投げると暗くて何もできなくなってしまったり、いつからあるのかわからないペットボトルの中身を飲むとダメージを受けるなど、デメリットがあるアイテムもある。ほかのアイテムと組み合わせるとデメリットが解消されることもあるため、ここでもひらめきが求められるのだ。
姫の「たたかう」を通じて学んだ、意外な戦法で大ダメージを与えられた時の気持ちよさや驚きは、現実の怪物を相手にしていても健在だ。姫の脳筋セリフに惹かれていたはずが、気が付けばどのように「たたかう」のか考え、ひらめく気持ちよさに夢中になっていた。
『たたかう だけ』は9月17日から21日にかけて開催される「東京ゲームショウ2026」のiGi indie Game incubator・創風ブースにて試遊可能だ。
ドリルマンの倒し方や、現実に現れる怪物の意外な弱点などは、ぜひブースに足を運んでご自身でひらめく気持ちよさを体験していただきたい。








