テレビ東京は6月3日、同局が制作する番組「開運!なんでも鑑定団」6月10日放送回の予告を公開。その中で、お宝として『マジック:ザ・ギャザリング』 の最初期のカードセットが登場することが明らかになった。
予告内では、“世界初のトレーディングカードゲーム”の“コンプリートコレクション”と銘打っており、『MTG』史上もっとも高額で取引される「Black Lotus(ブラック・ロータス)」や「Mox Emerald」「Ancestral recall」など、いわゆる「パワー9」の姿も確認できる。
映像で確認できる範囲では、鑑定依頼品は全部で302種類のカードセット。「アルファ版」には未収録だった土地「Volcanic Island」の存在や全体の枚数から、これらは『ベータ版』を含む、1993年に発売された最初期のセットのコンプリートコレクションではないかと推測される。

世界初のTCG『マジック:ザ・ギャザリング』の歴史は、1993年8月に発売された『アルファ版』に始まる。この最初のセットは全295種類のカードで構成され、印刷されたのは約260万枚のみとされている。
その人気から市場ではあっという間に売り切れとなり、これを受けて誤植の修正やカードを追加した『ベータ版』が同年10月に発売。これも年末には早々に売り切れになったという。いずれも総印刷数は現在の基準から見ると極めて少なく、希少価値は高い。
(画像は『マジック:ザ・ギャザリング』カードギャラリーより、「ブラック・ロータス」「Ancestral Recall」「Mox Emerald」)
これらの希少な初期セットには、のちに「パワー9」と総称されることになる、特に強力な効果を持つ9種類のカード群も収録されていた。中でも「ブラック・ロータス」は、パワー9を代表する一枚であり、『マジック:ザ・ギャザリング』全カードの中でも屈指の知名度と価値を誇るカードだ。
「コストを支払うことなく3マナを生み出す」という強力な効果もさることながら、『アルファ版』、『ベータ版』、そしてその直後に発行された『アンリミテッド版』というごく初期のセットにしか収録されておらず、現存数が極めて少ないことがその価値を著しく高めている。

コレクションアイテムとして象徴的な存在でもあり、アルファ版で状態の良いものは数千万円という値がつくことも。2024年には、カード鑑定会社CGCによって「Pristine 10」と鑑定されたアルファ版「ブラック・ロータス」が、300万米ドル(約4億3000万円)で取引されたことが報じられている。
今回鑑定されるカードセットが、専門家の鑑定によりどのような評価を受けるのか、そしてその鑑定額はいくらになるのか。注目の鑑定結果は、6月10日放送の「開運!なんでも鑑定団」で明らかになる。番組はTVerでもリアルタイム・見逃し配信の視聴可能だ。