10月15日、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏は、自身の公式Xアカウントを通じて、対話型AI「ChatGPT」の利用制限を緩和する方針を明らかにした。
これまでは、安全性を最優先に厳格な制限を設けてきたが、今後はユーザーの自由度を高める方向へ舵を切る。この変更は段階的に行われ、AIの「個性」をユーザーが設定できる機能や、年齢認証を経た成人向けのコンテンツ生成許可などが含まれる。
We made ChatGPT pretty restrictive to make sure we were being careful with mental health issues. We realize this made it less useful/enjoyable to many users who had no mental health problems, but given the seriousness of the issue we wanted to get this right.
— Sam Altman (@sama) October 14, 2025
Now that we have…
アルトマン氏は、これまでChatGPTに厳格な制限を設けていた理由を「メンタルヘルスの問題に慎重に対処するため」と説明。しかしその結果として、一部のユーザーにとっては有用性や楽しさが損なわれたことを認めている。
そして今回、「深刻なメンタルヘルス問題を軽減」し、「新たなツール」を導入できたことから、安全に制限を緩和できるようになったと述べている。

具体的な変更の第一弾として、数週間以内にChatGPTのアップデートが計画されている。この新バージョンでは、多くのユーザーから支持を得ていた旧モデル「GPT-4o」のように、人間味のある応答を生成する機能が導入される。ユーザーは自身の選択に基づき、AIの応答を「非常に人間らしい」ものや「友人のような振る舞い」にカスタマイズすることが可能になる。
さらに12月には、「大人を大人として扱う」という新たな原則のもと、より本格的な年齢確認システムを導入する。このシステムにより成人であると認証されたユーザーは、これまで厳しく制限されていた性的なテーマを含むコンテンツを生成できるようになるという。

アルトマン氏は今回の一連の変更について、ユーザーが望む場合にのみAIの個性を変更できる点や、年齢認証を前提とした「大人を大人として扱う」という原則に基づいていることを強調している。
これは、これまで一律に適用されてきた安全性のための制限から、ユーザーの選択と責任を尊重するアプローチへの転換を示すものだ。同社は新たな安全対策ツールを導入することで、この自由度の高い利用環境を実現するとしている。