「声優人生の中で、もっともワード数が多かった」。 そう語るのは、数々の有名アニメやゲームで主役を張ってきた声優、ファイルーズあいさん。彼女をしてそう言わしめる作品こそ、2025年10月に発売された『Ghost of Yōtei(ゴースト オブ ヨウテイ)』(以下、『ゴースト オブ ヨウテイ』)である。
2020年に発売された『Ghost of Tsushima(ゴースト オブ ツシマ)』の続編となる本作では、雄大な自然が広がる1603年の蝦夷地を舞台に、復讐に燃える女武芸者「篤(あつ)」の旅路が描かれる。
今回、電ファミでは主人公・篤の日本語ボイスを担当したファイルーズあいさんに話をうかがう貴重な機会に恵まれた。

あまり類を見ないという約1ヵ月に及ぶ長期間の収録にて、篤を演じるファイルーズあいさんはキャラクターと「1対1で向き合った」と語る。
そんな彼女の言葉からは、「復讐と優しさの2面性」という分析や「炎によるダメージボイスに篤の幼少期のトラウマを反映させる」といったこだわりなど、実際に演じた方だからこそのキャラクターへの深い理解と洞察を感じられた。さらに篤というキャラクターの境遇は、自身の心情と重なる部分もあって自然に寄り添うことができたのだという。
今回のインタビューでは、そんなファイルーズあいさんに本作、そして篤というキャラクターに込めた想いやこだわりを語ってもらった。ゲームをプレイした人はもちろん、未プレイの方も本作をプレイして篤に会いに行きたくなるような興味深い内容となっているので、ぜひご一読いただきたい。
聞き手/豊田恵吾
※この記事には『ゴースト オブ ヨウテイ』のネタバレが含まれています。お気をつけください。
声優人生でいちばんのセリフ量。「誉れ高い」収録の日々
──『ゴースト オブ ヨウテイ』の発売から約2ヵ月が経過しました。ファイルーズあいさんの耳に届いているユーザーの反響はいかがでしょうか?
ファイルーズあいさん:
発売されるまでは、お芝居が受け入れてもらえるのかすごくドキドキしてました。ポジティブな緊張感だけじゃなくて、やっぱり不安な気持ちもちょっぴりあって……。
でも、発売されてすぐにたくさんの方から「本当にこの作品はすばらしい」、「篤をはじめ、キャラクターのお芝居がすばらしい」といった声をいただきました。ローカライズチームの皆さんの熱意や努力がストレートにユーザーさんの心に響いてるのを感じて、すごくうれしかったです。
──日本の方だけではなく、海外の方も日本語版でプレイされてるという声を頻繁に見かけます。海外の方からの声も届いていますか?
ファイルーズあいさん:
はい、Instagramなどでよく「ヨウテイ、アツ」というコメントをいただいてます(笑)。すごくうれしいですね。
──本作はセリフ量、収録ワード数が膨大ですよね。なかなかない経験だったと思うのですが、収録に臨まれた際の率直な感想をお聞かせください。
ファイルーズあいさん:
まだ私のキャリアはそれほど長くはないのですが、本作の収録ワード数は声優人生の中でいちばん多かったんですね。
収録期間も通算で約1ヵ月とかなりの長丁場でした。これだけの期間、たったひとりのキャラクターと向き合い続けることができるなんて、なかなかない経験で本当に「誉れ高い」ことだったと思います(笑)。篤というキャラクターを任せていただけて、本当に光栄でした。
今回の収録は、本国での開発・音声収録と並行して進めていく形でしたので、どこで終わりなのかがわからなかったり、プレイヤーさんによっては寄り道の順番でそのシーンを体験する時間軸が変わったりすることもあります。 そうした状況でしたので、いかにキャラクターに一貫性を持たせるかを考えました。ストーリー軸のどこにいる篤でも成立するような言い回しや、雰囲気を保たなければいけない点がすごく難しかったですね。
本編のストーリー以上に、「その背景を深く考える必要があるキャラクター」というのは、私にとっても初めての挑戦だったのですが、今回の収録は自分自身の成長にもつながったと思います。
──ちなみに収録期間が約1ヵ月というのは、ほかの作品でも類を見ない長さですよね?
ファイルーズあいさん:
ありませんね。それにゲームの収録は基本的にひとりですので、これほど長い時間、1対1でキャラクターと向き合えたというのはとても貴重な体験でした。1ヵ月と言うとびっくりされることが多いんですけど、不思議とあっという間でした。

──収録された中で印象に残っているシーンはありますか?
ファイルーズあいさん:
印象に残ってる演技やシーンは、やっぱり十兵衛との再会シーンですね。このシーンは、エリカ・イシイ【※】さんの表情が本当にすごくて。ちょっとこう、動揺して視線を斜め下にずらして泳がせていながら、でも現実を直視するために十兵衛の目を見据えて唇を震わせて……。あの細かなお芝居は本当に素敵でした。
それをなんとか日本語で魅力を抽出してお伝えできればと思って、声を吹き込みました。ですので、そこがユーザーさんに受け入れてもらえて、感動して心を動かしてもらえたのなら、これ以上光栄なことはありません。
※エリカ・イシイ:
アメリカ合衆国の声優・俳優・司会者。『Ghost of Yōtei』では篤の英語版ボイスのほか、フェイスモデルやモーションキャプチャーなども担当している。
篤はただの「復讐鬼」ではない。激情の裏にある優しさ
── 篤というキャラクターの感情や心情、信念をご自身でどう分析し、どう捉えて演技に臨まれたのでしょうか?
ファイルーズあいさん:
まず大前提として、本作はスタジオオーディションだったんです。セキュリティの面からタイトル名が伏せられているなど、情報はかなり限られていました。会場に着いてから、そこで初めて原稿をわたされる……という流れだったんですね。
ですから、その場ですぐに私が感じたことを感じたままにやろうとすると、どうしても「復讐鬼」になってしまいそうだったんです。
けれど、スタッフさんの説明から彼女のバックボーンや、ただの復讐鬼とかバーサーカーではなくて、心の奥底には温かい部分がある、それこそ名前の通り「厚み」のあるキャラクターなんだなっていうのが理解できたんですね。
そこで、篤には「復讐」と「優しさ」というふたつの面があるんだなと率直に感じたんです。凄惨な事件があった篤を主軸に「それがなかった世界の篤ってどうだったんだろう」と想像しながら、つねに演技に臨むようにしていました。
ですから、彼女は子どもとか、自分と境遇が似ている他者に対しては憐憫の情をもって接しています。あとは、彼女がこんなことがなければ、本当は心の優しい、温かい活発な女性であったっていうところを匂わせられるようなお芝居で臨みました。

──そこは強く感じられるものでした。プレイヤー目線での篤といえば、一人称が「おれ」で、二人称がつねに……。
ファイルーズあいさん:
「てめえ」ですね(笑)
──(笑)。篤のこの口調はすごく印象的でした。幼少期の蝦夷地の訛りであったり、古風な言葉遣いを演じるうえでの難しさや意識された部分などはありますか?
ファイルーズあいさん :
幼少期もキャストを変えずに、私に任せてくださったことは、すごくうれしかったですね。時代ものをここまでがっつりやるのは初めての経験だったのですが、幼少期に関しては方言指導の方がアシストしてくださったおかげで、スムーズに収録ができました。
幼少期も含めて篤を演じさせていただいたことで、より深みが増しましたし、篤に対する理解度も深まりました。「こういう育ち方をした女の子が大きなショックのせいでこうなってしまったんだな」というストーリーを自分の中で組み立てられたのは、演じるうえでとても大きなことだったと思います。
「おれ」とか「てめえ」って、文字だけで見ると男性的じゃないですか。でも当時は女性もふつうに言っていた言葉だったそうなので、いかに自然にしゃべるのかを意識しました。
ただ、意識しすぎると逆に不自然になっちゃうんですよね(笑)。ですから、篤が「おれ」と言うのは当たり前。周りも「篤はそういうキャラだよね」って素直に受け入れられるように、あまり考えすぎずに演じました。
──口調も含め、篤はとても個性的で印象に残るキャラクターだと思います。収録後、篤のキャラが残ってしまったりしませんでしたか?
ファイルーズあいさん:
私、まったくそういうのないんです(笑)。ただ、歴史的仮名遣いだったりとか、特殊な読み方があるじゃないですか。「連中」を「れんじゅう」って読んだりとか、「案内」を「あない」って読んだりとか。
本作の収録後、別の現場で台本に「連中」と書いてあったときに、ふりがなで「れんじゅう」とふってしまったりとか、仮名遣いがちょっと抜けなかったですね。「手前」も「てめえ」って読んでしまったり(笑)。
「炎のダメージボイス」に込めた、幼少期の篤のトラウマ
──アクションシーンの収録はいかがでしたか。
ファイルーズあいさん:
まず最初に英語音声を聞いて、そのあとにもう一度英語音声を流していただき、同時にしゃべって尺を合わせるという感じで収録をさせていただきました。ダメージボイスも結構こだわっています。
──敵の攻撃でダメージを受けたときの声ですね。
ファイルーズあいさん:
本作をいっぱいプレイされた方はわかると思うんですけど、アクションシーンではシチュエーションによっていろいろな声が流れるんですね。
たとえば、ちょっと軽くやられたときや打撃を受けたとき、致命傷に近いような攻撃を受けたときなど、さまざまな状況でのボイスがあるのですが、とくに炎を受けたときのリアクションにはこだわりました。
きっと彼女って、「銀杏炎上」【※】のトラウマがあると思うんですよ。だから、炎にやられたときのボイスは、ふだんよりも痛々しそうに、少女の時のトラウマが蘇ってるような苦しさを出すように演じました。
──それはめちゃくちゃ伝わりました!
ファイルーズあいさん:
幼少期の出来事は相当ショックだったと思いますし、あんなことがあったら炎を見ただけで多分「うっ」ってなっちゃうんじゃないかなと推し量ったんです。炎にやられたときのボイスはかなり苦しそうにしているので、ぜひ聴き比べてみてください。
──感情の振れ幅がプレイヤーに伝わる、すばらしい演技だったと思います。
ファイルーズあいさん:
よかった。そう言っていただけるとうれしいです。
※銀杏炎上:
ゲームのオープニングシーン。家族を殺された篤が炎の中で「羊蹄六人衆」に復讐を誓う。
自身の葛藤とリンクした感情。境井仁は「憧れ」、篤は「共感」
──さきほど「復讐鬼の篤、優しさのある篤」というお話がありましたが、物語の進行によって変化する篤の心情ですとか、そのときの感情の見せ方みたいなところを、どのように考えて演じられていたのでしょうか?
ファイルーズあいさん:
そうですね。とくに序盤の篤はそうでしたが、誰かが許せなくてたまらないとか、理不尽な目にあって許せないっていう気持ち、感情は、誰しも抱いてしまうものだと思うんですね。
じつは私にとっても、今回の収録を行っている時期が精神的にも難しい時期だったというのもあって、すごく自然に篤の気持ちとリンクする部分があったんです。
なんというか、許せないとか、こうしたいっていう気持ちがあっても、その先に何が残るのか……。篤にとっての菊のように、いま自分にとって大切なものは何なのかっていうのを見定めなければならなかったというか……。
ネガティブな気持ちと、自分にいまある大切なものに目を向けるべきだっていう気持ちが拮抗していた時期だったんですね。ですから、篤の気持ちにはすごく自然に寄り添えたのかなと思います。
だからこそ、実感をともなってお芝居ができたと感じています。

──ご自身の中で、優しい篤と、激情に身を任せる篤、どちらが印象に残っていますか?
ファイルーズあいさん:
どっちも含めて篤かな、と思いますね。
──収録時、気持ちの切り替えで意識されたことはありましたか?
ファイルーズあいさん:
どうでしょう。気持ちの切り替えとかはとくにないかな……。篤がそう言ってるし……そう、「篤についていってる」というのが近いのかな。
没入型だったり、いろんなタイプのお芝居をされる方がいらっしゃいますよね。でも私はどちらかというと、一歩引いて俯瞰してキャラクターを見るタイプなんです。
キャラクターを後ろから見ているというか。俯瞰で見て、「篤はいまこういう気持ちなんだ」っていうのを論理的に分析して演じるタイプなので、キャラクターに引っ張られすぎないんだと思います。
あとは、ディレクターさんやクライアントさんが何を求めてこういうディレクションをしてくださってるのかを考えたりとか。ちょっとメタ的な考え方になっちゃうんですけれど、私もいちオタクというか、アニメなどを愛する人間として、「ここはこういう風に見せたいんだろうな」というのを考えながら演じるので、そのときのキャラクターの感情に引っ張られることはないタイプですね。
その中で、私の組み立てたものとディレクションで求めているものが合致して、最高のものが出来上がったときは、もうこれ以上なくうれしいです。
──いろいろとお話をうかがって、篤というキャラクターになぜあれだけ深みがあったのかがよくわかりました。ゲームとしてのおもしろさはもちろん、「篤というキャラクターをもっと見たい、もっと知りたい」と思ってプレイすることも多かったので……。
ファイルーズあいさん:
そう言ってくださるのはとてもうれしいです。それこそ温泉のシーンとかでも、「思うこと……」【※】と篤のさまざまな心情がいろいろ見れますもんね。温泉も、すごくおもしろいシステムだと思います。
あと、篤がこれだけ皆さんに愛されるキャラクターになった理由をいろいろ考えてみたんですけど、前作『Ghost of Tsushima』の主人公の境井仁は、誉れのために命を削って戦っていたじゃないですか。
めちゃくちゃかっこいいんですけど、それはやっぱり現代人にはない感覚で、共感よりも憧れが強いと思うんですね。
でも篤は誉れも何もないから、もう自分のやりたいようにやる。でもその中で、大切なものができるとブレてしまうっていう人間らしさがすごく詰まってるんですよ。だから共感を集めやすい。だからみんな篤を好きになってくれているのかなって個人的に思いました。
オリジナルキャストへの敬意と、数秒の尺にこだわるローカライズの苦労
──ビデオゲームのキャラクターを演じるということに関して、アニメや舞台などほかのエンタメとはまた違うアプローチが必要になったり、そこで意識されているようなことはありますか?
ファイルーズあいさん:
「ゲームだから特別こういう演技」というのはほとんどないですね。
ただ、今回に関しては実写的なアプローチが多かったので、アニメの芝居ではなくて、洋画であったりとか、吹き替えに近い演技を意識しました。
あと、篤を演じられているエリカ・イシイさんのお芝居に対するリスペクトもどうしても込めたいという思いが私の中にあったので、「エリカさんが考えた篤はこう言っているんだろうな」というのを想像したり、エリカさんのお芝居を最大限に見せる演技を心がけました。
私は英語ネイティブではないので、細かいニュアンスをすべて汲み取ることは難しいんですけれども、私の勉強してきた中であったり、理解の及ぶ範囲の中で、「なるべくここは強調して伝えよう」とか。
「あ、エリカさんはきっとここに重きを置いてセリフを言っているんだろうな」というのを感じ取りながら、ニュアンスを汲み取って伝えるように意識していました。
──間の取り方などはアニメとはまた違うものなんでしょうか?
ファイルーズあいさん:
まさにそこがすごく難しかったところです。オリジナルの英語版音声があるわけですから、その尺は決まっているんですよね。
その尺に合うようにローカライズのスタッフさんが翻訳をしてくださってるんです。でも日本語版の間合いで言うと、秒数がこぼれてしまうケースがあって。
そうなるとどうしてもセリフを削らなくてはいけなかったり、早く言わなければいけなかったりというところがあって。実際に演技をしてみないとわからないところでしたので、収録しながらローカライズスタッフさんと「ここ、どうやって削りますか?」、「早くしゃべったら不自然になりますよね?」といったディスカッションを重ねてベストなものを作り上げていきました。尺の制限というのが、いちばん大変だったところかもしれないです。
──簡単におっしゃられましたが、すべてのシーンでそれをやられたわけですよね?
ファイルーズあいさん:
そうです。すべてのシーン、すべてのセリフの尺は決まっているので「ここはもうちょっとたっぷり言いたいな」というところも早く話さなければいけないことがあり、「制限の中で最高の演技を行う」というのがすごく難しかったですね。
「篤はいまも旅を続けている」 歩みを止めず、ともに苦しみを乗り越えていく
──最後に、本作の篤の演技にしびれた方や、今回の記事を読んで篤というキャラクターに興味を持っていただいた方に対して、本作の見どころを含めて、演じられたファイルーズあいさんからのメッセージをお願いします。
ファイルーズあいさん:
この壮大でボリューミーな作品をたくさんプレイしていただき、ほんとにほんとにありがとうございます。
この作品で初めて触れた文化や、初めて知る北海道の文化的背景などもあり、私にとってもすごく学びになりましたし、羊蹄山がある地域が盛り上がっているというお話も聞いて、すっごくうれしく思います。
篤は復讐に燃える女性なんですけれども、ストーリーが進んでいく中で「復讐だけではない」と気づきます。しかも「うわべだけの綺麗事」じゃなくて、かなり真に迫る、実感のともなったストーリー構成になっています。きっと篤ほどではないにしても、これまでいろいろな経験をされた方がいらっしゃると思いますから、篤と共鳴したり、共感して勇気づけられる部分もあったんじゃないかなって個人的に思いました。
ゲームをクリアしたあとも、篤はいまも、これからもきっと旅を続けていると思いますので、いっしょに歩みを止めずに、どんな苦しみも悲しみも乗り越えて戦っていきましょう。
──今日のお話を聞いて改めて『ゴースト オブ ヨウテイ』をプレイしたいなと思いました。本日はありがとうございました。
ファイルーズあいさん:
ありがとうございました!(了)
「どんな苦しみも悲しみも乗り越えて戦っていきましょう」。 インタビューの結びにファイルーズあいさんが贈ってくれた言葉は、確かに篤として生き抜いたからこその重みがあった。
約30分という短いインタビューではあったが、役に臨む真摯な姿勢や、キャラクターの背景や心情も考慮して演技に反映させるという「職人芸」的なこだわりなど、ファイルーズあいさんが篤というキャラクターに込めたさまざまな想いと、「演じる者」としての矜持を感じて背筋が伸びる思いがした。
復讐を誓いながらも、その奥底に「優しさ」を持ち続けた篤。彼女の声が、プレイヤーの心にこれほど深く響くのは、演者自身がその痛みに寄り添い、ともに歩んだからではないだろうか。
収録が「誉れ高いこと」と彼女は笑ったが、これほど「厚み」のある演技を受け取ることができた私たちこそ、誉れ高い体験をさせてもらっていると言えるだろう。
『Ghost of Yōtei』はプレイステーション5向けに好評発売中。ぜひ日本語版をプレイしていただき、ファイルーズあいさんの熱演を感じてみてほしい。






