インドネシア国内にて、「ナルト」や「のび太」、「D.ルフィ」など、日本のマンガ・アニメキャラクターにちなんだ名前をつけるケースが確認されている。
インドネシアの人口統計・民事登録総局(Dukcapil)の公式ウェブサイトに掲載された記事によれば、『NARUTO』主人公・ナルトの姓である「うずまき」を190人のインドネシア国民が実名として使用しているという。同作品からは他にも「ナルト(157人)」、「サスケ(158人)」、作中の一族名である「うちは(152人)」が確認された。

他にも『ドラえもん』からは、「のび太(181人)」、「ドラえもん(16人)」、「スネ夫(8人)」、『ワンピース』からは「D.ルフィ(79人)」、「ウソップ(37人)」が使われているほか、「しんちゃん(65人)」、「犬夜叉(23人)」といった名前も見つかっている。
こうした名前が用いられる背景には、インドネシア特有の命名文化がある。インドネシアでは歴代大統領のスカルノ氏、スハルト氏のように「姓」を持たない名前の人が多く、両親は子どもに好きな名前を自由に付けられる。
Dukcapilは、アニメキャラがもとになった名前について「思わず笑みがこぼれる発見の一つ」とし、総人口(約2億8000万人)に比べて数は多くないが存在を示すには十分だと指摘。アニメを見て育った世代がお気に入りの作品を子どもの出生証明書にも刻み込んでいると分析した。
記事では他にもさまざまな名づけのパターンについて紹介されている。Dukcapilのデータによれば、インドネシアの国民的英雄である「カルティニ」を名前にもつ人は9万2143人も存在。さらに独立を意味する「メルデカ」を3642人、インドネシアの国章にもなっている神鳥「ガルーダ」を1534人の国民が正式な名前として使用している。
くわえて、職業にちなむ名前として「ハキム(裁判官)」が30万6569人、色にちなむ名前として「ニラ(藍色)」が6万2903人、遠い国々の名前として「オマーン」を名乗る人が2万8818人も存在するとのデータも示された。
Dukcapilはこうしたアニメキャラクターや国民的英雄、職業への願い、好きな色といった名づけのパターンについて「グローバルな文化に親しみながらも民族としての根を失わない国民であり、名前というごくシンプルなものを通じて、最も個人的な希望を託す国民の姿が現れている」と分析し、記事を締めくくった。
