ポールトゥウィンホールディングス株式会社は6月24日、連結子会社で『ToHeart』や『うたわれるもの』などの人気シリーズで知られる株式会社アクアプラスの全株式を、グループ外へ譲渡する方針を取締役会で決議したと発表した。
今回の株式譲渡は、同社が同日に発表したメディア・コンテンツ事業からの撤退方針に伴うもの。同事業の中核子会社であった株式会社HIKEは、マネジメント・バイアウト(MBO)の形でグループから独立することが発表されている。

ポールトゥウィンホールディングスは、主力のデバッグ事業などに次ぐ新規事業としてメディア・コンテンツ事業を位置づけ、2022年12月にアクアプラスを子会社化していた。
しかし、コンテンツ産業の競争が激化し、競争力を維持するためには継続的な先行投資が必要な事業環境にあると判断。メディア・コンテンツの収益化に更なる先行投資と時間を要するとして、同日発表したメディア・コンテンツ事業の中核会社「HIKE」のMBOと同様の理由から、アクアプラスについてもグループ外への譲渡を決定した。
アクアプラスは当初HIKEの子会社であったが、単独のゲーム開発会社として譲渡する方が、より事業シナジーが見込める相手先を幅広く検討できると判断。ポールトゥウィンの直接子会社とした上で譲渡手続きを進める。

アクアプラスは1994年設立。ゲームソフトの企画・開発・販売を手掛け、6月26日にはリメイク版『ToHeart』の発売を控えている。2024年12月期の業績は、売上高が18億3500万円、営業利益が700万円、当期純利益は2100万円の赤字であった。
譲渡先は現時点で未定であり、複数の企業と交渉中だという。譲渡の時期や価格などの詳細が決まり次第、速やかに公表するとしている。