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『FFレゾナンス』は「目的地に行くのを先延ばししてるとき」がいちばん楽しいかもしれない。「RPGとしてのFF」の原点に立ち返ったような楽しさが現代的な快適さで遊べる

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『ファイナルファンタジー』の新作“RPG”がついに出る。

日本のRPGといえばと言われて、『ファイナルファンタジー』の名前を挙げない人はほぼいないだろう。『ドラゴンクエスト』にならぶスクウェア・エニックスの代名詞であり、最近では『FF7 リベレーション』の発売も控えているなど、いまなお人気が伸び続けている。

しかし、RPGシリーズと言いつつも、『FF11』や『FF14』のようなMMORPGが含まれていたり、『FF16』や『FF7 リメイク』シリーズでは3Dアクション戦闘が取り入れられているなど、意外と『ファイナルファンタジー』の持つ“RPG”の意味は幅広い。スピンオフまで含めるなら、不思議のダンジョンだったりシミュレーションRPGだったりもカバーしている。

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画像は『FINAL FANTASY VII REBIRTH』Steamストアページより

それでも、『ファイナルファンタジー』と言われればザ・RPGなコマンド戦闘を思い浮かべる人は多いのではないか。それはひとえに、「あのころ」のファイナルファンタジーのイメージがいまなお根強い証拠だ。

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画像は「【FFピクセルリマスター】『ファイナルファンタジーIV』プロモーショントレーラー」より

そんな「あのころのファイナルファンタジー」の正当進化を目指し、「もし、『FINAL FANTASY』がドットのまま進化をしていたら……」というコンセプトのもと、「ド王道のRPG」のシステムを持って生まれた最新作こそ、『ファイナルファンタジー レゾナンス(以下、FFレゾナンス)』なのである。

この記事では、そんな『FFレゾナンス』をひと足先にプレイさせて頂いた様子と、それに伴うRPGオタクの興奮をお届けする。『ファイナルファンタジー』シリーズファンだけでなく、コマンド戦闘RPGが好きな人には細かい理屈抜きにおすすめできる作品なので、シリーズ作品やったことないよ!という人もぜひ見て行ってほしい。

あと記事書いたので有休を取らせてください。いますぐ続きをやらせてくれ。

文/逆道


「やるべきこと」よりも「やりたいこと」が多すぎて進まない。素直に“RPG”としておもしろすぎるよこのゲーム!!!

これはもう声を大にして言いたいのだが、『FFレゾナンス』はRPGとして、シンプルにめちゃくちゃおもしろい。

とりあえず戦闘システムだ。冒頭で述べたように『FFレゾナンス』は『ファイナルファンタジー(以下、FF)』シリーズのイメージど真ん中のコマンド戦闘RPGなのだが、戦闘でできることがまず多い。

敵にはHPとは別に「ブレイクゲージ」があり、攻撃によってこれを削り切ると敵は「ブレイク状態」になる。ブレイク状態の敵はそのターンの行動がキャンセルされ、受けるダメージが上昇する、いわば殴り放題モードになるのだ。しかも敵をブレイクさせたキャラクターは追加行動ももらえる。

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ブレイクゲージはただ殴ったら一定の割合で減っていくというものではなく、キャラクターが使う技によってはブレイクゲージを削りやすかったり、あるいはブレイクゲージを削りにくいが威力が高いなどの違いが存在する。そして敵には弱点属性が設定されており、弱点を突けばダメージも増えるし、ブレイクゲージもより多く削ることができる。

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赤いゲージが攻撃力、黄色いゲージがブレイク力

しかし、やみくもにブレイクさせればいいかと言われるとそうでもない。なぜなら、敵を同じターン内に全員ブレイクさせると、パーティメンバー全員が追加行動できるうえ、「レゾナンス」という強力な技が撃てるからだ。敵味方の行動順は常に上部に表示されるので、どこで・どの敵を・誰がブレイクさせるか、という駆け引きが生まれる。

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画像はSteamストアページより

この時点で考えることが多い! でもまだあります。

『FFレゾナンス』の特徴的なシステムのひとつが「ビジョン」というものだ。これはほかの世界のキャラクターの「想い」をパーティメンバーが装備すると、そのキャラクターのアビリティを使用できるというもの。

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画像は『ファイナルファンタジー レゾナンス』先行プレイレポートより

これは装備している間のみ使えるものだけでなく、ビジョンを装備した状態で戦闘を重ね、マスタリーランクを上げることで、キャラがビジョンのパッシブやアビリティの一部を直接習得できる。つまり、別のビジョン同士のアビリティの組み合わせも可能なのだ。

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画像はSteamストアページより

誰にどの属性の技を覚えさせ、どのキャラをどの役割として育てるか……こんなのもうロマンしかないじゃん! アビリティ習得式のRPGは、成長表を見て経験値の皮算用をしてるときがいちばん楽しいですからね(諸説あり)。

戦闘外でも、RPGの楽しいポイントはまだまだあります。たとえばマップ探索。

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画像はSteamストアページより

『FFレゾナンス』のマップは右上に表示されていて、最初から全域が見えるようになっている。なんだマップ埋めはないのか、と思ったそこのあなた。逆なんですよ。

このマップ、全域が見えるが、全部が見えるとは言ってない。フィールドのあちこちには、マップに描かれていない隠し通路があるのだ。その先には当然宝箱。こうなると、地形上のちょっとした隙間や出っ張りが全部気になってくる。

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意味ありげな通路には先がある。こうなると行き止まりとわかってても全部の道を見ないと気が済まなくなるわけで……

『FFレゾナンス』は歩数に応じてエンカウントする式で、あとどのくらいで戦闘になるかはミニマップの操作キャラアイコンの周りに出る光の色でわかる。「あの隙間の先に宝箱ありそうだけど、いまは戦闘したくない、でも強い武器とかあるかもな……」とか考えながらうろうろしてる時間がRPGでいちばん楽しいんですよ(諸説あり)。

ちなみに、ザ・古き良きRPGといった要素を紹介してきたが、『FFレゾナンス』では快適に遊べる現代的な仕組みも豊富に用意されており、ストレスを感じることはなかった。ひとつの属性呪文を全体と単体で切り替えて使えるとか、話しかけられるNPCはマップ上に全部表示されてるとか、地味にすごく便利! 現代っ子のプレイヤーも安心して遊んでほしい。

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難易度もいつでも変えられて安心。Expertはかなりやり込み勢向けの難易度とのこと

「RPGのファイナルファンタジー」にほしい要素が全部詰まってて、どこを切り取ってもFFの味で心が満たされる

RPGとしておもしろいのはもちろんのこと、当然『FFレゾナンス』は『FF』シリーズの新作なので、それはもうしっかりと『FF』っぽさが詰まっている。

ゲームを起動して、まず最初に驚くのはその映像表現だろう。『FFレゾナンス』はゲーム表現として3DCGの背景にドット絵のキャラクターを合わせる「HD-2D」を採用しているが、ムービーシーンではさらに一歩踏み込み、3DCGとピクセルアートを切れ目なく融合させた「シネマティックピクセル」という技法を使っている。

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このシネマティックピクセルがすごくてですね……。「HD-2D」のように「キャラはドット、背景は3D」と切り分けるのではなく、ひとつの場面、ひとつのオブジェクトの中で、シームレスにピクセル表現と3D表現が混じり合っているのだ。これによって、「FFらしいドット絵のキャラが3Dでぬるぬる動く」という一見矛盾した状況が成立する。いやもう、こればっかりは見てもらった方が絶対に早いんですが……。

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どっからどう見てもFFのドット絵なんだけど動きがアクション映像のそれ

さらに、全部が3Dでも、全部がドット絵でもない、というのは、それぞれのシーンで印象的な部分を一層際立たせるのにも役立っている。顔は解像度の高い3D、衣服やエフェクトをピクセルで表現することで表情と怪しげなオーラの対比を際立たせていたり、3D背景に開いたゲートだけをピクセルで表現することで異次元感がダイレクトに伝わってきたり、といった具合だ。

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周りだけピクセルになっていることでヤバそう感が倍増しに

少しゲームを進めると、『FF』シリーズに少しでも触れたことのある人なら「音」に気を惹かれるだろう。BGMを始め、戦闘の効果音だったり画面を操作する時のSEだったり、端から端まで「FFの音」で構成されていて、初見のゲームなのに知ってるゲームを遊んでいる気持ちになる。詳しい人ならそれぞれの音の出典作品とか分かるんだろうか。聞いてみたい。

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セーブをした時、絶対聞き覚えのある音がするんだよな……なんの音だっけこれ……

あとはやっぱり、『FF』といえばこの横向きの戦闘画面。敵がキャラクターよりも解像度の高いドット絵イラストになっているのも『FF』シリーズおなじみの表現だ。モンスターもシリーズファンであれば見慣れたものがたくさん登場するので、推しモンスターがいる人はぜひ探してみてはどうだろうか。

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マンドラゴラは見覚えがあるけど、プリンは知ってるのとちょっと違ったりもした。モンスターにも出典がある……?

ストーリー面でも、『FF』っぽさはこれでもかというほど注ぎ込まれている。クリスタルの不思議な力、魔術と機械の戦い、顔が見えない敵役、訳アリっぽい少女、明るく見えて過去に抱えるもののある主人公……どれを取っても『FF』すぎる。『FF』シリーズのストーリー要素のオールスターまである。

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正体不明の女の子を助けるのもお約束

そして、先の項で紹介した「ビジョン」には、クラウドやヤ・シュトラといった、『FF』シリーズ作品のキャラクターも登場する。性能を越えて、キャラ解釈でビジョンを持たせるのもひとつの楽しみ方かもしれない。主人公にウォーリア・オブ・ライト持たせたいですよね!!!

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画像は『ファイナルファンタジー レゾナンス』先行プレイレポートより

ちなみにシリーズキャラの「ビジョン」は、ストーリー内では「世界を越えた想い」として語られている。想いの力、世界をまたぐ意志、そういった細かい設定要素までも、『FF』シリーズらしさが詰まっていると言えるだろう。

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画像は『ファイナルファンタジー レゾナンス』先行プレイレポートより

なお、『FFレゾナンス』の物語そのものはシリーズ作品からは独立しており、この作品だけで成立している。シリーズを知らない、初めての『FF』がこの作品になる、という人でも最大限楽しめるようになっているので、安心してほしい。

むしろ、『FF』という作品ごとに大きく世界観の異なるシリーズに広く触れられる作品であり、シリーズ作のファンのみならず、シリーズ初心者にこそ『FFレゾナンス』をおすすめしたいところだ。


このゲームでひとつ問題があるとすれば、RPGとして楽しすぎることかもしれない。

レベル上げをしてビジョンのアビリティを覚え、キャラクターのビルドをカスタマイズする楽しさ。マップを隅から隅まで徘徊して、すべての要素を回収してから先に進みたくなる探索性。こういった、「目的地に行くのを先延ばししてるとき」が楽しすぎて、物語はいっさい進んでないのに時間だけが過ぎていってしまうのだ。

楽しさの本質そのものは、単純に古き良きRPGの楽しさであると言えるだろう。しかし、その楽しさを支える細かな要素……キャラの成長システムだったり、マップにいるNPCのテキストだったり、ちょっとした時の効果音まで、その楽しさを構成する要素のひとつひとつが『FFっぽさ』に満ちている。それが、『FFレゾナンス』という「RPGのファイナルファンタジー」ならではのおもしろさなのではないだろうか。

ちなみに、過去に開発チームに行ったインタビューでは、サブクエなどのやりこみ要素を回収した場合の想定プレイ時間は60~80時間とのこと。むしろ……終わるのか? 80時間で……。

そんな『FFレゾナンス』は10月22日にSwitch/Switch2、PS5、Xbox向けに発売予定。Steam版は1日遅れて10月23日の発売予定となっている。各ストアでは予約購入も可能なので、興味を持った人は忘れずにチェックしておいてほしい。

© SQUARE ENIX

編集者
なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『ドラゴンクエスト』シリーズで育ち、『The Stanley Parable』でインディーゲームに目覚めた。作った人のやりたいことが滲み出るゲームが好きです。

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