1月27日に配信開始となった新作FPS『Highguard(ハイガード)』。元『Apex Legends』開発者による新作という触れ込みでシューター界に現れた本作は、フィールドの探索やキーアイテムの争奪戦、拠点での攻防(レイド)など1マッチにさまざまな要素を盛り込んだ意欲的な作品だ。
電ファミでは先日、ロサンゼルスにて行われた試遊会および開発者インタビューの模様をお届けしたが、それに加えて今回、開発を手掛けるWildlight Entertainment(ワイルドライト・エンターテインメント)のジェイソン・トーフィン氏へのメールインタビューを実施。リリース直後で多忙を極めているであろう中、計10問の質問に答えて頂いた。
短いインタビューながら、スタジオ設立の背景にあった思いや苦しい時期を乗り越える原動力となったチームの結束、『ハイガード』というタイトルに込められた意味や今後の展望など、興味深いお話を伺うことができたので、最後までお読みいただければ幸いだ。

〇インタビュイープロフィール
ジェイソン・トーフィン氏……Wildlight Entertainment製品・出版担当副社長/ゲームライター
取材・文/海ソーマ
インディーだからこその「自由」のもと生まれた作品。スタジオの設立やリリースを振り返って思うこと
──『ハイガード』がついにリリースを迎えることに対して、率直な感想をお聞かせください
ジェイソン・トーフィン氏(以下、ジェイソン氏):
チーム、私たちが築き上げてきたスタジオ、そして皆で作り上げたこのゲームを心から誇りに思っています。世界中のプレイヤーの皆さんに遊んでもらえる日が待ちきれません。
──今のゲーム業界において『ハイガード』が生まれたことに、どのような意味があるとお考えでしょうか?
ジェイソン氏:
これは業界の新しい時代を象徴する作品だと思います。優秀な人材が集まったインディー・スタジオが次々と誕生し、新たな革新と希望をもって、「ゲームで何が可能なのか」という限界を押し広げようとしています。
──先日の合同インタビューではWildlight Entertainmentの設立の背景として「リスクを取りたい」「新しいことをしたい」ということが語られていましたが、そのような考えに至った背景を詳しくお聞かせ願えますか?
ジェイソン氏:
誰もやったことのない新しいことに挑戦する自由、そしてそのビジョンをゲームそのものだけでなく、プレイヤーとの向き合い方、マーケティング、長期的な世界観構築にまで反映できる自由です。一言で言えば――あらゆるレベルでの自由。それは小規模なインディー・スタートアップという環境でしか得られないものだと思っています。
──大手のパブリッシャーを離れ独立するということにはかなりの困難があったと思います。いま振り返って、どんなことをモチベーションにして苦しい時期を乗り越えてきましたか?
ジェイソン氏:
私たちは長年一緒に仕事をしてきて、強い信頼関係を築いてきました。困難な状況に直面したとき、人は隣にいる仲間のため、そして成功した先にある「実現できるかもしれない未来」のために、最も必死に戦うものだと思います。
──リーダーシップだけでなく、スタッフにも華々しい作品たちに関わってきた方々が集まっています。彼らはWildlightのどのようなビジョンに共感して集まっているとお考えですか?
ジェイソン氏:
ゼロから新しいビジョンを築き上げるチャンスがあったことが大きいと思います。「どのように一緒に働くのか」「プレイヤーにどんな体験を届けたいのか」といった根本的な価値観を大切にしながら、最初から作り上げていける点が、多くの人の心に響いたのだと思います。
「ハイガード」は「剣術の構え」。毎月のペースで世界を拡張。タイトルに込められた意味と作品の今後について
──記念すべき作品となる『ハイガード』というタイトル名に込めた思いや意図を教えてください。
ジェイソン氏:
「Highguard(ハイ・ガード)」は、中世の剣術における構えの一つです。
本作は、かつて失われた神話的な大陸が突如として再出現する物語で、失われた文明、中世の遺跡、魔法、そして暴力に満ちた暗い過去を想起させる名前を求めていました。
ゲームの中核となるループでは、「シールドブレイカー」と呼ばれる剣を使って敵の拠点を破壊し、襲撃します。つまり、世界観を象徴する地名であり、同時にゲーム性の核を表す言葉が必要だったのです。その両方を満たす名前として、『ハイガード』は完璧でした。

──『ハイガード』はより大きなユニバースの中のひとつであるという構想も明かされています。今後、どのような展開を予定しているか可能な範囲でお聞かせ願えますか?
ジェイソン氏:
私たちは「ゲームプレイ第一」のスタジオなので、可能な限り世界観をゲームの中に直接落とし込みたいと考えています。マルチプレイ専用のシューターであることは、制約であると同時に、新たな創造のチャンスでもあります。
2026年を通して、毎月のペースで新たなウォーデン、マップ、拠点、マウントを追加する計画があります。これらすべてによって、ゲーム内で『ハイガード』の世界を拡張していきます。
また、私たちはゲーム以外のメディアで物語を語ることも大好きです。ゲーム内エピソードの配信と並行して、アニメーション短編、ショートストーリー、コミックなど、さまざまな形で物語を広げていく予定です。プレイヤーの皆さんにお届けできる日が待ち遠しいですね。

──どのような好みや趣味を持ったゲーマーに『ハイガード』を届けたいですか?
ジェイソン氏:
基本無料のゲームである理由はシンプルです。できるだけ多くの人に『ハイガード』を試してほしいからです。
シューター好きの方はもちろん、これまで一度もシューターを遊んだことがない人にも届いてほしいですね。
──今後、Wildlight Entertainmentをどんな能力や魅力をもった集団に育てていきたいとお考えですか?
ジェイソン氏:
Wildlightと聞いたときに、「素晴らしい人たちが、素晴らしいゲームを作っているスタジオ」だと思ってもらえたら、それ以上のことはありません。
──『ハイガード』そしてWildlight Entertainmentの未来に向けた抱負をお聞かせください。
ジェイソン氏:
何よりもまず、多くの人にこのゲームを手に取ってもらい、私たちが作り、そして遊ぶ中で愛してきたのと同じくらい、楽しんでもらえたら嬉しいです。(了)
以上、Wildlight Entertainmentのジェイソン・トーフィン氏へのメールインタビューをお届けした。
「ビジョンをゲームだけでなく、プレイヤーとの向き合い方やマーケティング、長期的な世界観構築にまで反映できる自由」など、ジェイソン氏の一言一句からは、ゲーム作りへの誠実さと愛がにじみ出ている。
『ハイガード』を「新しい時代を象徴する作品」――そう宣言するジェイソン氏の視線の先には、ゲームを通して広がっていく巨大なエンターテインメントの未来が映っているかのようだ。業界の常識に“ハイガード”の構えで挑む、彼らの戦略に注目していきたい。
『ハイガード』は、PC、Xbox Series X|S、PS5にて基本プレイ無料で配信中だ。なお、異なるプラットフォーム間でのクロスプレイにも対応している。

