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ポケモンの “進化する途中の姿” が見える? 高校生が描いた「ポケモン進化の過程」に説得力がありすぎるので、本人に図解してもらった。公式設定の “行間” を想像する法則がすごい!

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「脳内3Dスキャナー」が捉える世界

──前に、こもたろくんが『マイクラ』で作っていた太陽の塔は力作だったよね。作り始める前になにか特別な準備をしていたの?

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こもたろくんが作った太陽の塔

特別なことではないかもしれないけど、太陽の塔は実際に見に行っているのでまず本物をじっくり見ました。そのときに距離や奥行きを自分の目で測るんです。

──目で……測る……?

はい。目で見た情報がそのまま頭の中で「立体」として組み立てられていく感覚です。

──いやいや。そんな「脳内3Dスキャナー」みたいな機能、普通は備わってないのよ(笑)。とはいえ私がここでいちいち驚いていたら話が進まないからあえてこのまま進めるけども、太陽の塔の再現で苦労したことはあった?

とくに苦労した点は、うしろ側に反っている腕のラインや内部の鉄骨構造でした。

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──ああっ、内部も作ってあるんだっけ!?

そうそう、内部も再現してるの。

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誘導灯や展示も再現されている

──『マイクラ』のあの正方形のブロックでなめらかな曲線を表現することって本当に難しいと思う。でも実際にこもたろくんが作る建築はすごく立体的だよね。こういう立体的な構造を脳内でシミュレーションするときって具体的にはどういうことを考えているの?

「これを作ろう」と決めたら、頭の中にある完成図に向かってブロックを積んでいく感覚です。これも図解しましょうか。

──ええっ、ぜひお願いします!!

まず、実際の目で対象(作りたいもの)を見ます。すると、脳で距離感がわかります。あとは微調整するだけです。

──ちょ、ちょっと待って。

はい……。

──ダメだ、理屈がわからない。今回は図解してもらってもぜんぜん入ってこないよ(笑)。

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本物を見た瞬間に、頭の中でブロックの配置図が完成している

僕にとっては絵を描くことも『マイクラ』で建築をすることも、「頭の中にある立体像を現実に出していく作業」としては同じです。

──えっと、つまり、頭の中で立体のイメージが詳細にあって、こもたろくんはそれをひたすら具現化しているわけだね。そうかそうか。

どうしよう、天才だ……!

もともと『マイクラ』は動画もいろいろ見て勉強してたよね。たぶんそういうところで得た知識を理解してるってことだと思う。いろんな装置も作って遊んでたから。なんか、悪魔みたいな装置も作ってたよね(笑)。

そうだよ、ひどかったよ。爆発させて焼け野原にしてたもん(笑)。

『マイクラ』は建築をしたりエンダードラゴンを倒したり、ずっと好きです。

──エンダードラゴンも倒してるってことはサバイバルモード【※】でも遊んでるんだね。

※サバイバルモード
食事や戦闘をしながら生き延びるモード。建築をするには、木を伐採したり鉱石を掘ったり素材を集める必要がある

いまはだいぶサバイバルモードに慣れました。でも昔は、苦労して集めた「ネザライト装備」をドロップしたショックで一時期やめたこともあります(笑)。しかし数ヶ月後に「取り返せるんじゃないか」と思い直して再開したら、最終的にドロップした装備を拾って歩いているスケルトン(敵キャラ)を要塞で見つけ出すことができました!

──えええ、すごい!

作っては壊し、作っては壊し、で『マイクラ』はもうずっとやってるね。

姉のセーブデータを上書きしたことは覚えていない!?

──『マイクラ』以外ではどんなゲームで遊んでいるの?

『マリオカート』や『ルイージマンション』シリーズが好きです。いちばん好きなキャラクターは「キングテレサ」ですね。

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(画像はルイージマンションシリーズ | Nintendo Switch | 任天堂より)© 2019 Nintendo

──へええ、ちょっと怖い見た目をしてると思うけど、どうしてキングテレサを好きになったの?

目が紫で周りが黒くて、口の中が青い……あの独特の怖さがいいんです。

──色の区別が細かくて着眼点がさすがだね。ちなみにこもたろくんのお母さんは『ゼルダの伝説』シリーズのガチ勢だけど、こもたろくんは遊ばないの?

ええっと、僕は初心者すぎてちょっと難しかったです。

ちょっと聞いてくださいよ! 弟が私の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、ブレワイ)を勝手に遊んだことがあって、よりによって私のセーブデータを全部消しちゃったんですよ!「今日からよろしくね」って馬に名前をつけた直後に私のデータが消えたんですから(笑)。

……あんまり覚えてない(笑)。

なんでだよ(笑)。

──記憶力どこ行った(笑)。ちなみに、私に『ブレワイ』を勧めてきたのはこもたろくんとこもろちゃんのお母さん(moro)なんだよね。私はNintendo Switchを発売日に買えなくて『ブレワイ』もそのまま遊ぶタイミングを逃していたんだけど、そんなとき熱心に勧められてさ。発売から5年くらい遅れて遊んだらとんでもない神ゲーだったよ。

そうそう、布教したね。

──対戦ゲームの『スマブラ』も家族で遊んだりする?

(こもたろくんを見ながら)やりますけど、こもたろは負けると不機嫌になるからなあ。

──きょうだいで対戦して不機嫌になるのはあるあるだね(笑)。

自分で言うのもあれですけど、負けそうになると「お姉ちゃん、そのボタン押さないで!」って具体的な指示を出し始めたりして……つい熱くなっちゃいます。

──的確な指示だね(笑)。ちなみに普段の生活のなかで感じる、こもたろくんの “こだわり” みたいなところってほかにもある?

いろいろあるけど、小さいときは食に対するこだわりも強かったよね。「ふわもこ」っていうお菓子を半年間ずっと食べ続けたり、あと「フルーチェ」の期間も長かった。

あああ、長かった(笑)。私も同じものを食べ続けることになるんだから! おいしいけどさ!

──そうか、フルーチェは作ったらみんなでシェアするもんね(笑)。

あとは家族で水族館に行ったときも、こもたろが同じ水槽を2時間くらい観察したりしてね。

そうそう、本当にずっと同じ水槽を見てるんですよ。私とお父さんは早々に離脱してベンチでスマホ見たりしてるから別にいいけど(笑)。

見たいだけ見れば納得するかなって。

そんなこと言ったらまた水族館に行きたくなっちゃうよ。

えええ(笑)。

「育てる」「収穫する」喜びと、将来の夢について

──こもたろくんはいま、学校で農業を勉強してるんだよね?

はい、学校の作業班では副班長をやっています。植え付けをしたり、ジャガイモなどの野菜を育てて収穫したりすることがすごくおもしろいです。

──農業の魅力ってどういうところだろう?

自分で種から植えて、最後まで育てて、最終的に収穫をするというその過程が楽しいです。

農業の作業はひととおりやっていて、いまは「育てる」ことへの情熱がすごいね。

──ということは将来は農業の道に?

はい。自分で育てて、収穫する仕事をしたいという希望があります。

──情熱を注げることがあるのは本当に素晴らしいね。ポケモンの「進化」という変化に興味を持ったこもたろくんが、現実でも種から野菜への「成長」という変化を楽しんでいるのは、どこかつながっているような気がする。プロセスを愛する職人って感じだね。

今日は丁寧にいろいろ教えてくれてありがとう。私が理解したことはほんの一部かもしれないけど、聞けてよかった。あとなにより、こもたろくんにもこもろちゃんに久しぶりに会えてうれしかった。

普段、息子のこういう部分にここまで興味を持って聞いてくれる人はいないから、こんなに楽しそうに話している姿を見られてうれしいね。私たちにはいつものことすぎて聞き流しちゃうからさ(笑)。

そうそう、いまに始まったことではない(笑)。

──ああっ、才能一家だから普段から才能が溢れていて「やっていることのすごさ」に慣れているパターンだ(笑)。

(笑)。

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猫のポン太もこの家の “才能” に慣れている様子(容赦なく踏む、それが猫)

こもたろくんの描く「ポケモン進化の過程」に説得力がある理由は、ポケモンや生きものに対する知識にくわえて「自分なりの法則に従って進化の中間段階を想像して描いていく」という点も大きな要因であることがわかりました。それを頭の中だけで、しかもその多くを即興で行っています。

筆者から見るとそれは、高速で膨大なデータを処理するスーパーコンピューターのような能力だと感じました。

また、こもたろくんは少ない情報から立体的な構造を推測することが得意で、目に見える形だけではなく骨組みから理解しようとします。まるで「脳内3Dスキャナー」のような能力はあまりにも高度で筆者の理解が追いつかなかったことが悔やまれますが、その一部はご理解いただけたのではないでしょうか。

今回の取材で、こもたろくんのこれらの才能は家族によって温かくじっくりと育まれたものだということを再認識しました。強い興味を持ったときに決してそれをさえぎらない。その追求心を尊重する環境が才能の開花につながっているのだと感じました。

この家族の日常は、母moroが更新しているブログでも垣間見ることができるので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

この記事をとおして、こもたろくんの考え方や捉え方を知っていただけたら「親戚のおばちゃんポジ」としてこのうえない喜びです

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編集
幼少期からホラーゲームが好き。RPGは登場人物への感情移入が激しく的外れな考察をしがちで、レベル上げも怠るため終盤に苦しくなるタイプ。自著『デブからの脱却』(KADOKAWA)発売中
Twitter:@MarieYanamoto

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