いま読まれている記事

『めっちゃカメレオン』販売本数1000万本突破記念インタビュー!開発者に直接話を聞いてみた。SNSでの動画拡散は狙い通り、お気に入りは「天井に張りつくスパイダーマン」

article-thumbnail-260630w

6月26日、『めっちゃカメレオン』が販売本数1000万本を突破した。

「プレイヤーが自らに着彩し、マップやオブジェクトに“擬態”して遊ぶかくれんぼ」という極めて明快なルールを持つ本作は、6月10日に発売を迎えたばかりの新作タイトルだ。

発売からわずか2週間での大台到達。まさに快挙であり、快進撃と言っていい。昨年の『R.E.P.O.』『PEAK』に並ぶ、あるいは上回るほどの勢いでインディーマルチゲームのスターダムへとのし上がった本作は、まちがいなく2026年を代表するゲームの1本として記憶されることだろう。

『めっちゃカメレオン』インタビュー:販売本数1000万本突破を記念し開発者に直接話を聞いてみた_001
(画像は『めっちゃカメレオン』Steamストアページより)

そんな本作の人気を象徴するのが、SNSでのプレイ風景の拡散だ。SNSを見渡してみれば、日本国内のみならず世界各地のプレイヤーが本作のプレイを撮影し、自身のアカウントで投稿しているのがわかる。

それらの投稿には、ハイクオリティな迷彩で見事に隠れおおせたものもあれば、うまく隠れるというよりも見た人間を笑わせることが目的のような創意工夫に満ちたものもあり、見ているだけでも非常に楽しい。

プレイヤーも、視聴者も楽しませるゲーム。通信技術が発展し急速に普及した“配信”という楽しみ方と、本作は見事に適合している。一体だれが、どのようにして、こんな作品を作り上げたのだろうか?

『めっちゃカメレオン』インタビュー:販売本数1000万本突破を記念し開発者に直接話を聞いてみた_002
(画像は『めっちゃカメレオン』Steamストアページより)

そんな疑問を解消するべく、電ファミ編集部は『めっちゃカメレオン』開発チームのメンバー、LEMORION氏にコンタクトを取り、メールインタビューを敢行。

本作の「色彩を利用したかくれんぼ」というアイディアをどのように思いついたのか、本作のヒットの要因はどこにあるのか、開発者ご本人に聞いてみた。

インタビューのなかでは、実は米津玄師氏の曲名から取られていたというLEMORION氏のハンドルネームの由来や、発売日の時点で60万に到達していたウィッシュリスト数が現在は約200万(!)まで膨れ上がっていることなど、ゲームを遊んでいるだけではなかなか知ることのできないお話も語っていただくことができたので、ぜひ最後までお読みいただきたい。

聞き手・文/うきゅう


全世界1000万本を突破した大人気ゲーム『めっちゃカメレオン』の着想元は「テレビで紹介されていたアーティスト」にあった。開発者が考えるヒットの要因は“見る人も遊ぶ人も、全員が楽しめる”ところ

──『めっちゃカメレオン』の「かくれんぼ」と「迷彩」を組み合わせるアイディアはどのように生まれたのでしょうか?

LEMORION氏:
昔テレビで「ボディペイントをして景色に溶け込むアーティスト」を紹介していたのを思い出し、そこから着想を得ました。

『めっちゃカメレオン』インタビュー:販売本数1000万本突破を記念し開発者に直接話を聞いてみた_003
(画像は『めっちゃカメレオン』Steamストアページより)

──本作を制作するにあたって、注力したポイントはどこですか?

LEMORION氏:
一番注力したのはペイント機能です。体に塗った色をほかのプレイヤーにリアルタイムで反映する点にこだわりました。

──もっとも苦労したポイントはどこですか?

LEMORION氏:
それも、ペイント機能です。

本作の性質上、「リアルタイムで絵を描けたほうがユーザーに様々な楽しみ方を提供できる」と考え、ペイント機能を制作したのですが、テストプレイ時には複数人が同時に書くとゲームが重たくなったり、正しく同期されていないなど不具合が発生しました。

そういった不具合を修正した結果、無事最適化まで完成させることができました。

──プレイテストはどのように実施され、どのような成果がありましたか?

LEMORION氏:
テストプレイは完全にランダムな抽選でユーザーを集め、2時間という制限時間の中で、自由に遊んでもらいました。

製品版で改善された点としては、カメラワークとマップが挙げられます。
テスト時のカメラワークには貫通機能がなく、隠れたプレイヤーの視界が非常に悪くなっていたので、製品版では貫通機能とフリーカメラを実装しました。

マップに関しては「かくれんぼの館」ひとつでリリース予定でした。しかしユーザーからの指摘があったため、急遽3マップを追加製作しました。

──本作の「鬼」が銃を持っているのはなぜですか?

LEMORION氏:
本作において重視したのは、「ユーザーに複雑な操作を要求しない」ことと、「複雑なシステムにしない」ことでした。

こうした観点から考えた時、銃を持たせるのが最適だと判断しました。

『めっちゃカメレオン』インタビュー:販売本数1000万本突破を記念し開発者に直接話を聞いてみた_004
(画像は『めっちゃカメレオン』Steamストアページより)

──「11種類のエモート」が追加されるなど、本作は精力的にアップデートをおこなっていますが、今後の予定についてお話しできることはありますか?

LEMORION氏:
アップデート内容に関しては詳しくお答えできませんが、ゲームの面白さを壊さないように、やりすぎない程度で新鮮な要素を実装していく予定です。

──本作をマルチプラットフォーム化する予定はありますか?

LEMORION氏:
詳しい情報はお伝えできません。

──本作がヒットした要因はどこにあると思いますか?

LEMORION氏:
ヒットした理由は一概にこれとは言えませんが、見る人も遊ぶ人も、全員が楽しめる点だと思います。

──大ヒットの影響もあり、SNS上では連日、本作に関する話題が盛り上がっています。なかには真偽不明な内容もありますが、こういった現状についてどのようにお考えですか?

LEMORION氏:
少なくとも情報商材から得られることなんてないので、買ってほしくないですね。

販売本数1000万、ウィッシュリスト数200万。まさに異次元の大ヒット。SNS上ではユーザー動画の投稿も盛んで、開発者のお気に入りは「スパイダーマンが天井に張り付いてる動画」

──SNSや動画サイトなどで本作のプレイ風景が数多く拡散されています。ユーザーのこういった反応は意図していましたか?

LEMORION氏:
SNS投稿で拡散されることは想定内でした。トレーラーで丸まって肉に擬態する映像を入れることでそういったSNS映えする隠れ方を誘発したつもりです。

『めっちゃカメレオン』インタビュー:販売本数1000万本突破を記念し開発者に直接話を聞いてみた_005
(画像は『めっちゃカメレオン』Steamストアページより)

また、テストプレイを行う際、プレイヤーによる撮影を自由にしました。そうするとXに限らずInstagram、YouTube、TikTokなど、幅広いSNSで拡散されました。

一応それが狙いで撮影自由にしていたのですが、想像以上に拡散されてよかったです。海外でバズるとまでは思っていませんでした。

──LEMORIONさんのお気に入りのプレイ動画はありますか?

LEMORION氏:
悪ふざけして楽しんでる動画は、見ていてとても楽しいです。スパイダーマンが天井に張り付いてる動画が一番好きです。

──1000万本を超える販売本数となった本作ですが、どの時点からユーザーに注目されていたとお考えですか?

LEMORION氏:
最初にXで動画を公開した時点で手ごたえがありました。過去に私たちが制作してきたゲームと比べて、明らかに海外アカウントからの反応が多かったです。

──ウィッシュリスト数の推移について教えてください。

LEMORION氏:
発売日決定の時点で、ウィッシュリスト登録数は約11万でした。そこから発売までの2週間で一気に伸び、発売日の時点で60万に到達しました。特に発売1週間前は伸びがすごかったです。

現在のウィッシュリストは200万ほどになっています。

──ウィッシュリストの登録元としては、どの地域が多いですか?

LEMORION氏:
アメリカが一番多く、二番目は中国です。また、ウィッシュリスト数全体の5~10%程度が日本からの登録になっています。

ハンドルネームの由来は米津玄師氏の楽曲、好きなゲームは『オーバーウォッチ』。『めっちゃカメレオン』開発者ご本人についても聞いてみた

──チームの構成メンバーと、チーム内における役割について教えてください。

LEMORION氏:
グラフィック、企画、BGMはLEMORIONが担当しています。ニュースサイトへお送りしているプレスリリース等の文章系もLEMORIONです。

システム関連、エフェクトは、はがねいろが担当しています。

──ゲーム開発をする上で、どのようなことを意識していますか?

LEMORION氏:
ユーザーに視覚的に訴えることを意識しています。

過去作のホラーゲームの例でいうと、キャラクターの会話や途中に落ちている資料などの文字数は極力減らし、軽いイラストを付けることが多いです。文字を読むという負担を極力減らし、映像的な面で楽しませるという点を意識してきました。

──LEMORIONさんの個人的な部分についても聞かせてください。ハンドルネームの由来はなんですか?

LEMORION氏:
私のハンドルネームは、米津玄師さんの楽曲「LEMON」と「ORION」の組み合わせからできています。

──お好きなゲームはありますか?

LEMORION氏:
『オーバーウォッチ』です。勝ってるときは非常に楽しいからです。

──本作の開発が落ち着いたら、次はどのような作品を制作される予定ですか?

LEMORION氏:
最初にSteamに出した『ペンギンホテル』シリーズの続き、『ペンギンホテル3』を制作予定です。前作の『ペンギンホテル2』から1年以上開いていますが、その間の作品で技術やグラフィックが大きく向上しましたので存分に発揮したいと思います。

それも終わったら新しいマルチゲームをつくりたいと思います。

──最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。

LEMORION氏:
おそらく後3週間ぐらいがピークだと思いますので、人がたくさんいるうちに楽しんでください!(了)

編集者
小説の虜だった子供がソードワールドの洗礼を受けて以来、TRPGを遊び続けて20年。途中FEZとLoLで対人要素の光と闇を学び、steamの格安タイトルからジャンルの多様性を味わいつつ、ゲームの奥深さを日々勉強中。最近はオープンワールドの面白さに目覚めつつある。
Twitter:@reUQest

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ