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『クレイジータクシー:ワールドツアー』開発者インタビュー。ついに公開された日本マップには東京タワーに富士山、そして7色に輝くゲーミング「くら寿司」…?純日本製なのに、絶妙に“勘違い”なのは、「日本の解像度だけ上げすぎない」ため

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日本マップは渋谷・浅草・首都高速などがモデル。ファンタジーだけどファンタジー過ぎないリアルさ

──現実の延長線上のファンタジーというところで言うと、日本マップの細かさと、その逆の大雑把さみたいなところにすごくそれを感じました。

全体で見ると東京タワーとか富士山とか、有名どころをいいとこ取りして詰め込んだ“勘違いジャパン”みたいな雰囲気もありつつ、細かいところはかなり丁寧に作られていて、日本の街らしい雰囲気がすごく良かったです。建物の看板なんかまで、ひとつひとつがかなりそれっぽく作られていたのに驚きました。

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菅野氏:
あのマップを作る上では、走ってても飽きないように、っていうところはマップデザインのメンバーが意識して作ってくれたと思いますね。正確ではないかもしれないんですが、別の建物に見えるような工夫もしてると思います。

やっぱりフリーローム的に、時間をかけながらだらだら走ることもあると想定していましたから。どこまで共通のものを使ってるか、僕も完全には把握してないですけど。

──「カラオケ館」や「ドン・キホーテ」みたいに実際の名前がついている建物もありましたが、そうでない建物もかなりそれっぽく作られている印象でした。ああいったものも、元になった建物などを再現して作っているんですか?

菅野氏:
偽物のお店だったり、偽物の事務所だったり、全部名前を想像して書いて、デザインしてっていうのをやっていましたね。

百渓氏:
モデルがある場所もない場所もあると思うんですけど、いわゆる目的地に当たる、お客さんを届ける場所については、結構オリジナル性高く作ってるものになるかなとは思いますね。

もちろん参考にしたものがあったりもすると思うんですけど、なるべく独自性があるように。名前とかもそれぞれちゃんと新しく考えて、というのは意識してやってました。

街のイメージはエリアごとに決めてあって、日本で言えば渋谷、浅草、首都高速とか。違うところもあって色々混ぜてはいるけれども、ベースとなった発想の原点はそういう街並みかなと思います。

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ストーリーモードは「車を盗まれたアクセル」の物語。車を追って世界中の都市へ飛び出す

──今回の体験版の中には含まれていませんでしたが、今作はストーリーモードみたいなものがメインになるという話は、以前からされていたかと思います。タイミング的にお話しいただけるか難しいとは思うのですが、どんな物語になるのか一応お伺いできるでしょうか?

菅野氏:
そうですね、喋り方が難しいですね(笑)。

いま皆さんのお手元に届いている情報が、現時点でお伝えできることのすべてではあるんです。アクセルっていう主人公が車を盗まれて、それを取り返すために世界に飛び出していく、というところからすったもんだするっていう。

──それ以上はまだ……。

菅野氏:
はい、まだそれ以上は。然るべきタイミング、皆さんが1番「おっ」て思ってくれるタイミングでお伝えすることにしてますんで、乞うご期待ってやつですね(笑)。

ただ、何度かプレイテストを重ねてきてる中で、テストユーザーからは「クレタクだ!」って声も上がっていたんで、ストーリーモードに関しても皆さん多分そう思っていただけるんじゃないかなっていう風には思ってます。ごめんなさいね、これしか言えないです(笑)。

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──わかりました、ありがとうございます(笑)。

百渓氏:
ゲームの進行においては、段階を追ってストーリーが進んでいくことになりますから、新しい車を手に入れたりとか、車自体にお金を使ってちょっとチューニングしたりとか、そういう要素は入っています。それによって新しいミッションに挑戦できるようになったりもしますね。

──今回の体験版でも、ドイツエリアの方が日本に比べてミッションの難易度としては少し軽かったかなという印象でしたが、エリアごとにそれも少し変わっていると?

百渓氏:
そうですね、そうやって進行させていくっていうゲームではあるので、エリアによって歯ごたえがあるものが出てきたりもします。

──これも一応、聞くだけ聞いてみたいんですが、本作にはあと2つ都市が出てくるということですが、この他に登場するという都市は……?

菅野氏:
どんな都市をお望みでしょうか?(笑)。そこもまだ今日はちょっとお伝えできない感じです。これも皆さん聞かれるんですけど、すみません(笑)。

ケルン育ちのドイツ人ファンも「私の街をありがとう!」。“いいとこ取り”でも雰囲気はしっかり再現

──マップの話で言うと、gamescomでの現地ドイツの方からの反応はどうでしたか?

菅野氏:
1番僕が心にぐっときたのは、インタビューされてる方が最後の最後に「私はケルンで育ったんですけど、私の街をこんなに正確に作ってくれてありがとう」って言われたことですね。なんかすごく喜ばれてまして、いや、こちらこそありがとうございます、と(笑)。

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菅野氏:
実際にドイツにお住まいの方がそう言ってくれるんだから、結構雰囲気は出せていたんですかね。先ほど日本マップを「いいとこ取り」って言ってましたけど、ドイツもかなりいいとこ取りしてるんですよ。

それでも「自分の街を再現してくれてる」ってコメントしてくれたので。なんだかちょっとほっとしました。でも皆さん、街に関してはよくできてるって言ってくれましたね。

──さきほどは「現実の延長としてのファンタジー」とおっしゃってましたけど、日本のマップも決して正確な日本ではないんだけど、ものすごく日本らしさを感じました。

菅野氏:
作ってる中では、やっぱり海外の方が見たときの日本っていうのは、ところどころ意識して作ってはありますけどね。

最初はやっぱりセンター街的なものは印象に残るでしょって言って作って。ああいうところは群衆とかも、アートもプログラマーも企画も全員巻き込んで、無理して作ったっ……ていうか、頑張って作ったって言った方がいいですかね(笑)。

百渓氏:
いまもちょっとまだ無理が出ていますね(笑)。

──どんな無理をされてるんですか(笑)。

百渓氏:
そもそも『クレイジータクシー』はとにかく表示物が多いんですよ。ドライブゲームといっても色々ありますが、ふつうは町中の人ってそんなに表現されないんですよね。でも『クレイジータクシー』の場合はそもそもドライバーもむき出しだし、お客さんは乗るし、みたいな感じで、とにかく動くものが画面内にたくさんいるんですよ。

その辺は「プログラマー泣かせ」のところではあるかなと。で、渋谷とかはとても人が多いので、その辺は未だに大変な状況になっています(笑)。

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菅野氏:
頑張って(笑)。

百渓氏:
はい。いや僕は頑張らないですけど、メンバーが絶賛頑張っています(笑)。

シリーズの根幹は、常に新しい体験ができる「変化する街」

──少しシリーズ全体を俯瞰してみたいのですが、『クレイジータクシー』って、要素を分解していくと、「タクシーで人を送り届ける」という割とシンプルなシステムが根幹になっているものだと思います。これをゲームとして成り立たせるために1番考えられたのは、どんなところだったんでしょうか?

菅野氏:
これが答えかどうか分からないんですが、元の1作目を作った時は、車やお客さんのちょっとした動きの変化や違いによって、街が毎回ちょっとずつ変化するような仕組みを考えていました。プレイするごとに体験が新鮮なものになる「常に変化する街」というのを目指していたんです。

決まった速度で決まったスプラインを車が流れていくという形ではなく、いまでいう人工知能みたいなものでその流れが蠢くように、当時のプログラマーが組んでくれていました。客の表示も行き先が変わったりとかね。

何回もトライして、「ここでミスしなかったら、こうできたのに」って思いながらも、どんどん街が変化していくっていうのが、意識していたプレイ体験です。そうやって試行錯誤しながら最高のスコアアタックを目指してもらうわけです。

──コース自体が変化するわけではなく、環境が変化していくと。

菅野氏:
環境ですね。スコアを目指すために拾わなくちゃいけない客も変化していきますし、その邪魔するように動く車も、プレイスタイルに応じて100人いれば100人の違ったような動きをしていきます。そういう変化する街を目指して組んでいたというイメージです。

──改めてになりますが、本作は前作のリリースから20年以上経っているわけで、当時と比べると技術的な進歩も大きいと思います。その意味で、昔はできなかったけどいまならできるようになったというものはありますか?

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百渓氏:
先ほどもお話していた通り、やっぱりマルチプレイに挑戦できるようになったというのがありますね。以前はちょっと大変だったところが、今回はいろんな環境が用意されていますから、作りやすくなったっていうところはあると思います。

あとは、やっぱり見た目のところは頑張っていますね。背景にしても、車にしても、キャラクターにしても、ディテールを細かくしてクオリティを上げるのと同時に、『クレイジータクシー』らしい明るさなどの特徴を出したりとか。

菅野氏:
すごく細かいこと言うと、昔は木漏れ日みたいな影の処理が難しかったんですよね。影の落ちている場所を抜けたりするとスピード感も出るし、気持ちよさもあるんだけど、当時は処理的にそれが動かせなかった。

でもいまはそういう自然描写で、光を受けながら気持ちよく走るっていう描写ができるようになって、スピード感とか、ドライブ感みたいなものが出せるようになったんですよ。すごく細かいとこですけど、そういうところは技術の進歩があって良かったなって純粋に思いますね。

──ライティングみたいなところも、当時といまではかなり処理できる事が増えているんですね。それがビジュアルやプレイ感の強化にもなっているという。

菅野氏:
かなり強化はされてると思いますね。実際にプログラマーも、そこの表示に関わってるプログラマーもアーティストも、その空気感を出すためにものすごく力を注いでくれました。

『クレイジータクシー』って、単なる写実的なリアル描写をしているわけではないんですよね。写実的な部分もあれば、スタイライズされたキャラクターもいて、両者がうまく融合するような世界を作らなくちゃいけない。そこは結構苦労してました(笑)。

それからすごく爽やかな絵にしたくて、「ピーカン」というカラフルな感じの画作りをしてほしいということも伝えていました。ライティングもそうですが、ずっといろんなところに苦労があったようなので、スタッフはよく頑張ってくれたと思います。

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百渓氏:
色々見えちゃうのはしんどいと言っていましたね。とにかく『クレイジータクシー』は明るい世界がやっぱりベースになってるんで。

今回遊んでいただいたドイツや、映像とかで出しているウェストコーストもそうなのですが、基本的には晴れて空気が澄んでいる世界なので、すごく遠くまで見えるんですよ。そこは苦労がありましたね。

──見えてしまうので、ごまかしが効かないということですか?

百渓氏:
そう、ちゃんと作らなきゃいけないんです。そういうのもあるかなと思います。

実は「日本マップ」が一番作りにくかった。ここだけ解像度が上がりすぎてしまう

──今作には時間帯の概念があって、同じ場所でも朝から昼、夕方、夜とそれぞれ景色が変化しますよね。ビジュアル的にも大きく変わるわけですが、たとえば車やお客さんの動きであったりとか、ゲーム的な変化もあるのでしょうか?

百渓氏:
いまもやってる最中なんですけど、多少の変化はつけていこうかなというのは思っています。ミッションについても、「夜らしいもの」はちゃんと夜に遊べるようにしていたりとか。

菅野氏:
たとえば、花火は夜のほうが映えますよね。絵的にも気持ちいい方がいいじゃないですか。

──確かに。今回の体験版にも花火のミッションがありましたね。

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百渓氏:
遊んでいただいたときにも、花火は夜に出てきていたと思います。プレイの制限はあまりかけないようにしてるので、ミッションを開始するとその時間帯に移行して遊べるようにするっていう感じになっていますね。

それと、すごくたくさんあるわけではないんですが、昼や夜といった時間帯で遊びとしての変化も少しあります。ちょっとここはまだあんまり言えないんですけど。

──たとえば物語的に何かが変化する、といったことでしょうか?

菅野氏:
お話的にも昼と夜の変化はちょっと利用させてもらってますけどね。昼と夜は雰囲気もやっぱり変えたいので、フリーローム中に流れる曲も昼と夜でちょっと違ったりもしていますね。

たとえば日本だと昼は和楽器が入るような音楽を使っていて、夜になるとシティポップ風にアレンジした曲が流れたりとか。その国ごとの夜の雰囲気、昼の雰囲気でちょっと曲を変えたりとかもしてるんですよ。そのあたりは、なんとなく感じていただきたいなと思って埋め込んでいます。

──さきほどのお話しで、日本のビジュアルを作るときには海外の人からの視え方を意識されているということでしたが、具体的に「こういうことをした」というエピソードなどはありますか?

菅野氏:
そうですね。海外の人が何を喜ぶかっていうのは考えてます。すごいちっちゃい話ですけど、海外の人ってとんかつ大好きなんだよねとか。日本人はあんまり知らないけど。

──「とんかつ」!?そうなんですか!?

菅野氏:
そうなんです。「とんかつ」のスタイルって、実は日本にしかないユニークな食べ物なんですよ。だからやっぱり、とんかつ屋はあった方がいいねって相談しまして、渋谷風の街のとこにとんかつ屋さんがあります。

頑張って看板とか作ってくれましたね。そんなくだらない話もたくさんありましたよ。海外の人はハンバーグも実は好きなんだよとか。

──ハンバーグも!? 洋食の代名詞みたいな料理のイメージなのに、海外にはないんですか?

菅野氏:
肉の塊でジューシーな料理っていうハンバーグってのはあんまりないんですよ。だからインバウンドの方とか、ハンバーグ屋とかとんかつ屋って意外に集まってるんですよ。ラーメンと寿司ばっかりかと思いきやね。

──たしかにそんなイメージでした。

菅野氏:
でも実は、とんかつ屋とかハンバーグ屋は結構集客数が多いんですよ。……というようなことを話しながら、日本マップを作っていました(笑)。

海外の人ってどんなのがいいのかなと。さっきお話した音楽に和楽器が入るのも、海外から来る人からすると、やっぱりそういう印象が強いからです。そのあたりも結構意識したんじゃないかな。日本マップが多分1番作りにくいと思ったんですよ。

──えっ、そうなんですか。

菅野氏:
知ってるが故に、ですね。日本人目線の作りをしてしまうと、リアリティが出すぎてしまうんですよ。他の国はごった煮の、寄せ鍋みたいな感じなのに、日本だけがリアリティがありすぎてしまうと、ちょっとバランスが取れなくなると思ったんです。

だから「なんだかおかしな集まりですね」っていうくらいが良かったんじゃないかなとも思ってるんですよね。ウェストコーストもそうですかね。坂道があって、「なんかサンフランシスコっぽい」ってみんな言ってくれますけど、実際にあんな場所ないですからね(笑)。

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画像はSteam:クレイジータクシー:ワールドツアーより

──でもあの坂道の感じがそう見えるんですよね(笑)。

菅野氏:
そう、印象としてやっぱり「こうだよね」っていうところをまとめてるので。日本マップも、皆さん富士山も期待するだろうし、東京タワーも期待するだろうし。

──欲しいものが全部入っている、という印象です。

菅野氏:
欲しいものが入ってるんです。そういう意味でも結構、海外の方からどう見えるかは気にしてたと思いますね。

実在店舗が登場するのはその国の「リアリティ」に寄せるため。日本なら「くら寿司」、ドイツなら「プーマ」や「マイセン」

──さっきのとんかつ屋さんも、プレイ中には「なんでとんかつ屋さんなんだ?」と不思議だったんですけど、それでいうと「ABCマート」さんみたいな実際のお店が入っているのもかなり気になりました。ああしたお店も、海外の人からするとおもしろいものなんでしょうか?

菅野氏:
それもないことはないんですけど、実際の企業さんを入れさせてもらってるのは、さっき百渓もちょっと言っていましたけど、「ファンタジーではなくリアリティ」に寄せたいが故に、入れさせてもらっている感じですね。

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菅野氏:
なので今回も、それぞれの国でそれぞれよく目にするお店を入れてます。日本なら日本でよく目にする、しかも外から来られた方が「ああ」って思うものがやっぱりいいねっていうとこで、お寿司屋さんとか、ラーメン屋さんとか、ポピュラーなものもちゃんと入れていきたいなってことで。いろんな企業さんにお話をさせていただきました。

だから、ドイツマップでも、「プーマ」さんとか「ツヴィリング」っていう、ナイフや包丁のメーカーさんとか、お皿で有名な「マイセン」とかも入ってるのかな。現地に行くと、ポピュラーにあるもののお店が立ち並ぶってところは意識してます。ウェストコーストもそうですね。

──現地の人が見ると、「これあるじゃん!」って思えるような。

菅野氏:
そうですね。日本の方が見ても、「くら寿司ってなんですか?」って人は誰もいないじゃないですか。絶対「あ、くら寿司があるじゃん!」ってなりますよね。それと同じような感覚で、国のカラーを出すようにしましたね。

──いま「くら寿司」さんの名前が出たのでついでにお聞きしてみたいのですが、なぜ「くら寿司」さんだけあんなに7色のゲーミングカラーに……?

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菅野氏:
あ、あれはちょっとモチーフにさせてもらったくら寿司の店舗が……。

──え、もしかして実際にあるものなんですか!?

菅野氏:
いや、実際に同じお店があるわけではないんですけど、モチーフにした東京スカイツリーの横にある「くら寿司」さんって、ああいうカラフルな仕上げの店なんですよ。

壁一面のガチャガチャみたいなすごいギミックとかもあったりして。あのぐらいの派手さが欲しいなと思っていて、「くら寿司」さんに「こういう形でもいいですか」って言ったら、「いいですよ」って言われたんで(笑)。

──知りませんでした……。ここだけ『クレイジータクシー』のオリジナル調整なのかと思っていました。

菅野氏:
「くら寿司」さんは結構チャレンジブルな企業だと思いますよ(笑)。なんかどうでもいい話ですけど、高級くら寿司もあるんですよね。「くら寿司」とは違ったネタとか出す高級くら寿司店舗って。いやこれは本当にどうでもいい話ですね(笑)。

──でもそういういろんな知識がめぐり巡って、やっぱり『クレイジータクシー』の血肉になっている感じなんですね。

菅野氏:
そういう雑談も影響を受けているんでしょうかね(笑)。僕、なんかよく脱線するんですよ。

──それで言うと、絶対に「これは入って欲しい」と思っていた企業さんとかもありますか?

菅野氏:
そこはできるだけこだわらないようにしました。絶対入れたいっていうと、そこが入らないとすごくがっかりするじゃないですか(笑)。

なので、がっかりしないように、「入ってくれるといいな」っていう目線で、色々お声がけさせてもらってましたね。絶対とは思わないように(笑)。

──企業さんとの折衝は結構難しかったりしたのでしょうか?

菅野氏:
そこはライセンスを取りに行く担当さんがいるので、そこにお願いしてやってもらっていました。結構いろんな方に協力してもらいましたね。特に海外の店舗さんの場合、交渉窓口に行き着くまでも結構大変だったって国もあるので、いろんな方の力を借りましたね。

生まれ変わるブランニューの『クレイジータクシー』に期待してほしい

──最後に、本作の発売を楽しみにされているファンの方と、これから初めて遊ばれる方に向けて、おふたりから一言ずつメッセージをいただけますと。

百渓氏:
それじゃあ私からは、新しくプレイしてもらう方々に対して。
『クレイジータクシー』って昔のコンテンツではあるんですけど、普通のレースゲームとは走り方も全然違いますし、他にないジャンルのものであったと思っています。

それはオリジナル版の当時も新鮮な体験でしたが、まだプレイしたことのない方にとっても、他のタイトルでは体験できないものが集まっているコンテンツになるのかなとは思ってます。必ず面白いものを提供できるように最後まで開発を頑張っていきますので、ぜひ触ってみてほしいです。

菅野氏:
僕からは、まずは昔から遊んでいただいていて、いまも期待している方に向けて、まずは感謝したいです。

今回、このタイトルをもう一度提供できるっていうのは、そういう『クレイジータクシー』を愛してくれる方々が非常に多くいたからだと思っていて、その声がなかったら今回のプロジェクトは起きなかったと思います。僕にとっても非常に大切なタイトルだったので、本当に感謝してます。

今回はその期待に応える以上の面白さを提供できるコンテンツに仕上がってきてると思うので、ぜひぜひ、これから新しく生まれ変わるブランニューの『クレイジータクシー』を期待してほしいかなと思います。で、まだまだ見たことも触ったこともない方々も、ぜひ1度触ってみてほしいです。

世の中、最近なんだか暗いニュースも多くて、ちょっと寂しい気持ちになることもあるかと思いますけど、このタイトルに触れてる時間は多分ハッピーでいられると保証します(笑)。ぜひぜひ皆さん触れて、一緒に楽しい時間を過ごせたらいいかなって思いますので、何卒よろしくお願いします。

──本日はありがとうございました。(了)


ごった煮“全部盛り”な日本は、リアルなのにファンタジーを感じるという意味で、かなり絶妙なバランスだった。おそらくそれは、ケルンで同じく「ごった煮」なドイツマップを見て、それでも「自分の街だ!」と感じたという人の感覚に近い。

本作に登場するマップは、すでに公表されている日本、ドイツにウェストコーストを含めて全部で5つ。ほかにどこが登場するのかはまだ明らかになっていないが、どんなごった煮空間になっているか、実際に見てみるのが待ち遠しい。

とにかくハチャメチャなゲームの雰囲気をオリジナル版から引き継ぎつつ、大きくパワーアップして帰ってきた本作。音楽についても今後「アッと驚くような情報」があると言うし、気になるポイントも多い。四半世紀ぶりに蘇る『クレイジータクシー』がこれからどんな“クレイジー”さを見せてくれるのか、その展開がますます楽しみだ。

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編集・ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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