いま読まれている記事

高評価カンフーゲーム『Sifu』制作チーム最新作は、“反則なし”のサッカー『REMATCH』。カンフーとサッカーをつなぐ共通点を開発者が語った。過去作から『REMATCH』へ受け継がれる「身体性」の追求と、サッカーならではの協力アクションが融合するまで

article-thumbnail-261016r

1

2

3

4

「『REMATCH』は、今後さらに進化していける」。ゲームの安定性に寄与する新たな取り組み「Netcode 2.0」や、新要素「Clubs」についての言及も

──「Aura Striker」は期間限定とのことですが、今後なんらかのタイミングで再びプレイできるようになる可能性はありますか。

Tarno氏:
結論から言うと、はい、今後もプレイできるようになります。

「Aura Striker」は『ブルーロック』コラボの期間限定モードとして登場しました。そのため、シーズン5の終了とともに、いったんプレイ可能なモードのラインナップから外れる予定です。

ただし、私たちはこうした特別なゲームモードを通じて、プレイヤーの皆さんに『REMATCH』のさまざまな楽しみ方を提供したいと考えています。また、コミュニティから特に好評だったモードについては、再びプレイできる機会を設けていきたいと思っています。

「Aura Striker」に対しても非常に多くの好意的な反応をいただいています。ですから、それほど長くお待たせすることなく、再び楽しんでいただけると思います。

──2025年6月のリリースから、はやくも1年半近くが経とうとしています。現在の『REMATCH』をどう評価していますか。また、今後どのようなゲームにしていきたいと考えていますか。

Tarno氏:
私たちは、『REMATCH』が今後さらに大きく進化していけると考えており、その可能性に強い期待を持っています。

リリースからの最初の1年間で、プレイヤーの皆さんが実際にどのようにゲームをプレイしているのかについて、非常に多くのことを学びました。最初からうまく機能していたシステムもあれば、より根本的な改善が必要なものもあります。

私たちが今も最も重視しているのは、ゲームの核となる体験を、より精密で公平、そして面白いものにしていくことです。特に、プレイヤーの皆さんのスキルが向上し続ける中で、その重要性はますます高まっています。

『REMATCH』開発者インタビュー:前作『Sifu』と『REMATCH』、カンフーとサッカーの意外な共通点は
(画像は『REMATCH』Steamストアページより)

その取り組みの大きな柱となるのが、「Netcode 2.0」です。これは、サーバー側でのゲーム処理や、サーバーとクライアント間の通信の仕組みを全面的に見直すものです。より安定した信頼性の高いゲーム体験を実現する。それとともに、アニメーションの視認性向上、プレイヤー間の動作や判定の一貫性の改善、そしてロールバックの大幅な削減を目指しています。

また、10月23日にはシーズン6がスタートします。新たな進行システムである「Contracts」が導入されるほか、「Netcode 2.0」の展開も引き続き進めていきます。さらに、年末に向けて、2027年のより詳細なロードマップを公開する予定です。

新しいゲームモードやゲームプレイの改善、機能のアップデートなど、まだお話しできないこともたくさんあります。ただ、ひとつだけ先にお伝えすると、「Clubs」の実装を予定しています。

私たちは、『REMATCH』の当初のコンセプトが持っていた「シンプルさ」を失うことなく、より奥深く、充実したゲームへと進化させていきたいと考えています。

──『REMATCH』はeSportsとしての発展性も見据えた取り組みがおこなわれていますが、競技とカジュアルのバランスをどのように取っていくのでしょうか。

Tarno氏:
私たちは、開発当初から「競技性」と「カジュアルな楽しさ」の両立を目指してきました。

『REMATCH』は、親しみやすいゲームであるべきだと考えています。コントローラーを手に取り、フレンドと一緒にプレイを始めれば、何をすればよいのかすぐに理解できる。一方で、そのシンプルさの奥には、何百時間プレイしても上達し続けられるだけの、操作技術や戦術面での奥深さを持たせたいと思っています。

高いレベルでのプレーになるほど、ポジショニングや先を読む判断、そしてチームメイトへの理解がますます重要になってきます。そのため、今後も競技向けのシステムを改善し、競技コミュニティを支援していくつもりです。

『REMATCH』開発者インタビュー:前作『Sifu』と『REMATCH』、カンフーとサッカーの意外な共通点は
(画像は『REMATCH』Steamストアページより)

ただし、競技としての奥深さがあるからといって、すべてのプレイヤーが同じように『REMATCH』を楽しむ必要はありません。その好例が、期間限定のゲームモードです。「Aura Striker」や「Fireball」、「1v1」などでは、ランクマッチに求められるゲーム性を変えることなく、試合のテンポやルールを変えた、さまざまなゲーム体験を提供できます。

また、eSportsについては、最終的にはコミュニティの皆さんがその発展を決めていくものだと考えています。

私たちの役割は、奥深く、公平で、競技性の高いゲームを作り上げること。そしてプレイヤーの皆さんが自発的に競技活動やコミュニティを形成していけるよう、必要なツールを提供することです。そのうえで、プレイヤーの皆さんがさらに競技シーンを発展させていきたいと考えるのであれば、私たちもそれを支援していきたいと思っています。

──今後、『ブルーロック』以外のマンガやアニメとのコラボを実施する可能性はありますか。

Tarno氏:
もちろん、今後もこうしたコラボを実施することには前向きです。

『ブルーロック』は、コミュニティの皆さんから最も多くリクエストされていた作品のひとつでした。でも、『キャプテン翼』や『イナズマイレブン』をはじめ、ほかにもさまざまな日本のサッカー作品とのコラボを望む声が寄せられています。

コミュニティからの要望は私たちにとって非常に重要ですが、作品の人気だけでコラボを決めるわけではありません。『REMATCH』のゲーム体験と自然に結びつくことが大切です。単に知名度の高いキャラクターをゲームに登場させるのではなく、コラボを通じて何か新しい、面白い可能性を追求できることが理想だと考えています。

『ブルーロック』とのコラボがうまく実現できたのは、サッカーという共通のテーマに加え、選手としての個性、競争、自己表現といった要素に、両作品の間で深いつながりがあったからです。そのおかげで、単にコスメティックアイテムを追加するだけでなく、『ブルーロック』らしさを体感できる、期間限定のゲーム体験そのものを作り上げることができました。

日本は、ゲーム、マンガ、アニメの分野で、素晴らしい創造性を発揮してきた国です。ですから、今後もふさわしい機会があれば、ぜひほかの作品とのコラボにも挑戦してみたいと考えています。

──最後に、『REMATCH』を楽しんでいるユーザーの皆さんと、気になっているけれどまだプレイしていないゲーマーの方へ、メッセージをお願いします。

Tarno氏:
まずは、皆さんに感謝を伝えたいです。

『REMATCH』は初公開から現在に至るまで、大きく進化してきました。その進化の多くは、プレイヤーの皆さんが実際にゲームを楽しむ様子を見たり、フィードバックに耳を傾けたり、時には私たちが想像もしていなかったようなプレーを目にしたりする中で生まれたものです。

すでに『REMATCH』をプレイしてくださっている皆さんには、これからも良いと感じた部分や、改善が必要だと思う部分について、率直なご意見をお寄せいただきたいと思っています。

『REMATCH』開発者インタビュー:前作『Sifu』と『REMATCH』、カンフーとサッカーの意外な共通点は
(画像は『REMATCH』Steamストアページより)

すべてのご意見をすぐに反映できるわけではありませんし、時には皆さんの考えとは異なる判断をすることもあるかもしれません。それでも私たちは、長期的な視点でゲームをより良いものにしていくことに、これからも真摯に取り組んでいきます。

そして、まだ『REMATCH』をプレイしたことがない方には、まずは実際に「ピッチに立ってみてほしい」と思います。それが、このゲームの魅力を理解する一番の方法だと考えています。

サッカーのルールをすべて知っている必要も、サッカーゲームに詳しい必要もありません。仲間を見つけ、パスをつなぎ、5人のプレイヤーがほんの数秒でも互いの意図を理解し合えたとき、どんなプレーが生まれるのか。ぜひ体験してみてください。

私たちにとって、『REMATCH』の本質は今も変わりません。それは、「仲間と一緒にサッカーをプレイする楽しさ」です。


一人用のカンフーアクションゲーム『Sifu』と、マルチプレイサッカーゲーム『REMATCH』。一見おおきく異なるふたつのタイトルをつなぐ“身体性”というキーワードは、その媒体がコンピューターゲームだからこその意外性と納得感を秘めている。

「サッカーとカンフーって、どっちも体を動かすから同じでしょ?」などと口走れば、両スポーツのファンから顰蹙を買うことになるだろうが、これらをゲームとして表現することを目指すとなれば、話は別だ。

本来の人体であれば「神経を巡る電気信号をもとに、肉体の物理的な動きが制御される」。つまり電気信号が物理的な動きを引き起こすが、ゲーム内の操作では逆に「コントローラーの操作という物理的な働きが電気信号としてゲームプレイに反映される」、すなわち物理的な動きによって電気信号を生み出す。

内と外が入れ替わる一種倒錯した表現の妙。それがかたや敵を見据え、打ち倒すまでの流れであり。かたやボールを捉え、ゴールに運ぶまでの流れだとしても。異なるはずのふたつの表現に対し、確かな共通点を感じずにはいられない。

そこに、チームプレイという“他者の介在”を交えることで、Sloclapは新たなるアクションゲーム『REMATCH』を形作ったのだ。今後追加されるという「Clubs」機能も含め、さらなる発展が期待される本作が、プレイヤーの“身体”をどこへ運ぶのか? ぜひ読者諸賢も『REMATCH』をプレイしながら、本作の挑戦を見届けてほしい。

1

2

3

4

編集者
小説の虜だった子供がソードワールドの洗礼を受けて以来、TRPGを遊び続けて20年。途中FEZとLoLで対人要素の光と闇を学び、steamの格安タイトルからジャンルの多様性を味わいつつ、ゲームの奥深さを日々勉強中。最近はオープンワールドの面白さに目覚めつつある。
Twitter:@reUQest

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ

インタビュー

インタビューの記事一覧