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「PS Portal」を使って『モンハンワイルズ』を遊んだら、PSP時代の『モンハン』になるのでは? 気の知れた友人たちと顔を合わせて狩っていた “あの熱量” を令和で再現する

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「ガノトトス」ってだれだっけ?

ところでみんなはいままでどんなモンスターが印象に残ってる?

自分は「ナルガクルガ」です。『2ndG』のパッケージがまずとにかくかっこよくて。「このモンスターが出てくるゲームを遊びたい」と思いました。『AKIRA』に出てくる金田のバイクみたいに「残像が残る目」が印象的ですよね。

そういったビジュアルだけでなく、小学生には速さも刺さりました。たぶん、ソニックのゲームを初めて遊んだ人って「速くてかっこいい」と感じると思うんですけど、その感覚に近い気がします。

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(画像はメモリアル|「モンスターハンター」シリーズ20周年記念特設サイト|CAPCOMより)

ナルガクルガは賢いところもいいよね。落とし穴を壊されたとき、その賢さに絶望したよ。尻尾攻撃も命中率が高いんだよなぁ。

私は『ワイルズ』の「ヌ・エグドラ」です。ほかのモンスターと比べるとビジュアルが異質な気がして。『ワールド』から始めたためハンター歴はまだそこまで長くないですが、ヌ・エグドラみたいなモンスターには出会ったことがないです。

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ヌ・エグドラは「油を使って引火させる」ってところにパフォーマンス性を感じる。“極悪” だよね。一方で、ヌ・エグドラの幼体「ヌ・ヤヤ」は普通にかわいくてそのギャップもいい。

僕は「ガノトトス」です。

えっと、ガノトトスってだれだっけ? 小型モンスター?

違います(笑)。ちゃんと大型モンスターです。

ガノトトスはだいぶ渋いですね。特別な思い入れがあるんですか?

こいつめちゃくちゃ戦いにくくて(笑)。謎にタックルが強いんですよ。何度食らったかわからない。

ああ、たしかに「強敵ってわけじゃないけど地味に戦いにくいモンスター」っているよね。『ワイルズ』だと「バーラハーラ」とか。さっきもみんなでちょっと苦戦したもんね。

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砂漠のモンスターは戦いにくい説があるのかもしれない(笑)。40代ハンターが印象に残ってるモンスターはだれですか?

じつは私もナルガクルガなんだけど、同じくらい「ジンオウガ」も好き。理由も20代ハンターと近くて「光ってかっこいい」からっていう。青い光に包まれながら充電する姿が美しいのよ。あと、ジンオウガ装備って条件が揃うと腕が青く光るのね。それもかっこいい。

やっぱり「光る」っていいですよね。

それでいうと『ワイルズ』は「レ・ダウ」や「アルシュベルド」も光りますよね。

アルシュベルドといえば『ワイルズ』のメインモンスターだけど、タイトル画面のアルシュベルドめちゃくちゃかっこよくない? ストーリー性が感じられて私はすごく刺さったよ。

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『ワイルズ』はストーリーの見せ方もこれまでと違いますよね。

ストーリーの有無や内容はきっと人それぞれ好みがあるとは思うけど、『ワイルズ』は「モンスターを討伐する理由」についてモンスターごとに描かれていたところが個人的にすごくよかった。いままでよりモンスターの脅威が詳細に描かれていたと思う。「こういう状況だから討伐させてもらいまっせ」と、モンスターと戦う罪悪感が少し軽くなったんだよね。

たしかに。フルボッコにして足を引きずりながら逃げていく姿を見ちゃうと心が痛みますからね。それでも狩るけど。

狩るたびにドラマが生まれる『モンハン』

今日はチャタカブラから始まって、ババコンガ、バーラハーラ、ドシャグマ、ウズ・トゥナ、ププロポル、と討伐してきたけど、最後にレ・ダウを倒して気持ちよく終わりたいと思います。

レ・ダウなのでさすがにごはん食べてきました。行きましょう。

<QUEST START>

ああ、遠いところにいるな。セクレトがいるから迷わないけど。

みなさん早く来てください。

いま向かってる途中でドシャグマとすれ違ったんだけどウンチする瞬間だった。

なんでいつもウンチ見てるんですか(笑)。

おっ、レ・ダウに乗りました。

乗り負けないで!

『2ndG』に「乗り」はなかったのでコツがわかりません!

ナイスナイス。

さすがにレ・ダウはけっこう体力がありそうですね。

俺たちは強い!

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そろそろ逃げるかも。

追いましょう。

あっ、ここにウンチありますよ。

そうでしょう!? さっきドシャグマがしてたもん!

追いつきました。

<cookiePが力尽きました>

あっ、10代ハンターが。

油断しました。すみません。すぐ戻りま……

<メインターゲットを達成しました>

このタイミングで倒してしまった(笑)。

時間内に戻れるかな。

全速力で戻ってくれば剥ぎ取れるはず。

昔はこういう状況になると蹴ったりして剥ぎ取りの妨害しましたよね(笑)。いまはできない仕様になってるっぽいですけど。

妨害あったね。そうか、いまはできないのか。あと20秒だけど間に合うかな?

(全速力で走りながら)ギリギリかも……。

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討伐したレ・ダウのもとに残り10秒でたどり着く

3回剥ぎ取って! いけたッ!

一同:
おおおおおおおおおおお!(拍手)

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「対面でのおもしろさ」ってなんだろう?

最後、本当にギリだったね。みなさんお疲れさまでした。今日は「PSP時代のときのように顔を合わせながら『モンハン』をしてみよう」という企画だったけど、実際どうでしたか?

私は対面で狩りに行くのは初めてだったのですが、かなり楽しかったです。

本当にPSP時代を思い出しました。めっちゃ楽しい。

さっきも少し話したけど、今日みたいなことってオンラインでもできるじゃない? 私たちは普段もリモートワークだから通話だけでコミュニケーションを取ることに慣れていて、これまでとくに不便に感じたことはなかった。でも、実際にこうして顔を合わせて狩りに行ったら「オンラインとは違う楽しさ」がたしかにあったと思う。それってなんだろう?

私はオンラインでフレンドと遊んでいるときは集中しちゃって言葉数が少ないかもしれません。

オンラインの場合、全員が一気に話すと聞き取りにくくなってしまうこともあって「本当に必要な言葉」しか発しないかも。でも今日は心の声がすべてそのまま出てました。「あ~」とか「う~」とか。

あとはみんなのリアクションが見えるっていうのも大きいですよね。つられて笑っちゃったり、温度感が伝わりやすい。

たしかに目の前で笑い転げている人がいたら笑っちゃうもんね。オンラインだとどんな表情をしているか見えないから反応しにくいっていうのは、たしかにある。今日はみんなの温度感が目に見えてわかったから「くだらないことを言っても拾ってもらえる安心感」があったよ(笑)。

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あと、『ワイルズ』を遊ぶなら据え置き機でもPCでもモニターをちゃんと用意して気合い入れないと遊べないイメージがあったのですが、PS Portalがこんなに使いやすいとは知りませんでした。画面が見やすい。

私はPS Portalが発売されて以降、PSのゲームはずっとPS Portalで遊んでるんだけど、かなり快適だよ。とくに『ワイルズ』を遊ぶときめちゃくちゃ助かってる。

我が家はリビングに夫のPS5を設置して、私は自室に自分のPS5を設置してるのね。その状態で夫と「じゃあひと狩り行きますか」となったとき、それぞれが設置してる部屋で起動すると部屋が分かれてるから会話が不便なの。もちろん通話ツールを使えばいいんだけど。

そうなったとき、私がPS Portalを持って夫のPS5が設置してあるリビングに行けば同じ空間で狩りに行けるから、いまみたいに顔を合わせながらできるんだよね。そういう意味ではこれまででいちばんPS Portalのありがたみを感じているかも。

たしかにその環境ならPS Portalがベストかもしれないですね。

『ワイルズ』のオープンベータテストのときにその方法でやったら楽しくてさ。夫に「PSPの『モンハン』と同じ楽しさがある」と熱弁したよ。私はこの楽しさをすでに味わっていたから、みんなにも共有したくて今日はお集まりいただきました。

今日は純粋に楽しかったです。昔に戻ったみたい。

ドシャグマの爆死とかレ・ダウの剥ぎ取りとか、ドラマも生まれましたね。

楽しかったです。ありがとうございました。お疲れさまです。

使用した機材とプレイ環境について

最後に今回の企画で使用した機材ならびにプレイ環境について紹介していく。先述したとおり今回はSIEさんの会議室にて、PS PortalとPS5 Proをお借りしたうえで実施した。つまり、同一LAN内でPS5 Pro(1台)とPS5(3台)を接続し、そのPS5それぞれにPS Portal(3台)をつなげてプレイしている。

PS5 Proを1台入れている理由は「せっかくならPS5 Proの映像も見たい」という電ファミ側の希望によるもの。「4人のうちひとりがPS5 Proを使わなければいけない」というわけではない。

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自然の美しさが際立つPS5 Pro

ここからは、リモートプレーヤー「PS Portal」について補足させていただこう。

まずPSPとの大きな違いは、PS Portalだけで『ワイルズ』は遊べない【※】ということ。PS Portalは、インターネット接続を利用してPS5(PS5 Pro)本体をリモートで操作できるリモートプレイ用のデバイスだ。本体をリモート操作している、という点がいちばんの特徴である。

※PS Portalだけで『ワイルズ』は遊べない:
昨年11月にはPS Portalにクラウドストリーミング機能のベータ版が追加され、PlayStation Plus(以下、PS Plus)プレミアムのユーザーはPS5本体がなくてもPS Portalでゲームがプレイできるようになっている。しかし現時点で『ワイルズ』はゲームカタログに含まれていないため、PS Portalで『ワイルズ』を遊ぶためにはPS5本体も必要になる。

たとえば東京の自宅にPS5を設置している状態で、実家の大阪にPS Portalを持って行ったとする。実家のインターネット接続を利用してPS Portalを起動させれば、自宅のPS5が起動し、そのまま大阪でリモート操作しながら遊ぶことができるというわけだ。

今回の企画ではSIEさんにすべての機材をお借りしているが、筆者がいつも使っている私物のPS PortalをSIEさんの会議室に持って行き、インターネット接続を利用させてもらえば、筆者の自宅のPS5をリモート操作することが可能になる。

ただし、PS5が接続されている自宅のインターネットと、PS Portalを接続しているWi-Fiは、それぞれ高速で安定した通信速度が必要だ。具体的には最低でも5Mbps以上が必要で、快適にプレイするには15Mbps以上の高速回線を使用することが推奨されている。

ではつぎに、すべての機材をお借りしたときにどうやって4人それぞれが「自分のセーブデータを引っ張ってきたのか」についても補足していく。

今回は参加者4名がそれぞれ製品版『ワイルズ』を自宅のPS5で数時間ほど進めた「個人のセーブデータ」をダウンロードしてマルチプレイをしている。

筆者の場合は15時間ほど進めたセーブデータで挑んだ。自分のセーブデータであることの証明になるかはわからないが、オープンベータテストへの参加特典チャーム「アイルーテディ」もバッチリ反映されていた。

「PS Portal」レビュー・感想・評価:PS Portalを使って『モンハンワイルズ』を遊んでみた_022

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個人のセーブデータをSIEさんからお借りした機材にダウンロードするには、PS Plus(サブスク)の機能を利用することで解決できる。オンラインストレージにセーブデータをアップロードし、ゲームデータがインストールされている別のPS5に同じオンライン IDでログインすればセーブデータをダウンロードができるという便利な機能だ。

つまり今回の企画にあたり、参加者が行ったことは下記。

①自宅のPS5で自分の『ワイルズ』を進める
②PS Plusの機能でクラウドにセーブデータを保存
③みんなでSIEさんの会議室に集まる
④『ワイルズ』がインストールされたPS5とPS Portalに
  自分のオンラインIDでログイン
⑤クラウドからセーブデータをダウンロード
⑥みんなで狩りに行く(終了後、ログアウト)

以上が今回の企画でのプレイ環境となる。


この取材の帰り道、みんなで「マジで楽しかったね」と言いながら別れた。帰宅したあとも社内の連絡ツールで「マジで楽しかったね」と話した。あまりにも、楽しすぎた。

もちろんオンラインにはオンラインのよさがあり、どちらがいいというわけではない。

しかしながら、相手のリアクションや表情をダイレクトに見ることで自分の感情も自然に伝えることができたのは、対面ならではのよさだったのではないかと思う。個人的には、小ボケなどのくだらないことを言っても対面なら拾ってもらえる安心感があった。

先述のとおり筆者はPS Portalを愛用しており、重宝している。寝転がりならできるため、つい先日もベッドのなかで「寝る前にひと狩り行くか」と起動させたところ、気づいたら朝の8時になっていた。

『モンハン』のように、ついつい長時間遊んでしまうゲームにこそPS Portalはピッタリだと思っている。この記事で、遊び方の選択肢が広がったら幸いだ。

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編集
幼少期からホラーゲームが好き。RPGは登場人物への感情移入が激しく的外れな考察をしがちで、レベル上げも怠るため終盤に苦しくなるタイプ。自著『デブからの脱却』(KADOKAWA)発売中
Twitter:@MarieYanamoto

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