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『カルドセプト』を注文したら『カルドセプト』が出てきた。ミノタウルス+モーニングスターでアイスウォールを撃破、周回ボーナスの直後にドレインマジック……。”あの頃”の記憶が蘇る最新作『ビギンズ』先行プレイ

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領地に足を踏み入れたセプターに立ちはだかる、屈強なクリーチャー。アイテムを読みあう心理戦を経て、石板調のカードが激しく激突。息がつまりそうな緊張感──!!

『カルドセプト ビギンズ』評価・感想・レビュー_001

守った!! 通行料大量獲得だ!!

直後に打たれるドレインマジック。

『カルドセプト ビギンズ』評価・感想・レビュー_002

あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 集めた魔力が奪われる!!

こんな感情の乱高下を、10年ぶりに体験できる。
全セプター待望のカルドセプトシリーズ最新作『カルドセプト ビギンズ』が、2026年7月16日にリリースされるのだ。

前作『──リボルト』の発売以来、10年間遊び続けての新作となれば、否が応でも期待が高まるというもの。カルドセプトプレイヤー、<セプター>は新たな戦場に飢えているのだ。

今回は、そんな本作を先行プレイする機会をいただいたので、かつてグレムリンフュージョンでそこかしこに特攻し、中学校のクラスメイトを震え上がらせるセプターだった筆者が、ストーリーモードの序盤から本作の魅力をご紹介したい。

執筆/岡井モノ
編集/恵那

『カルドセプト』を注文したら、『カルドセプト』が出てきた

ミノタウロスにクレイモアを握らせて敵領地に突撃させていると、“あの頃”の記憶が蘇ってきた。

実際にプレイしてみて感じたのは、本作がまぎれもなく『カルドセプト』であるということだ。当たり前のことのようだが、長年愛されてきたシリーズの本質的な楽しさが、いまもしっかり活きているのだ。

『カルドセプト ビギンズ』評価・感想・レビュー_003

『カルドセプト』はボードゲームとカードゲームを組み合わせたようなゲームシステムが特徴のタイトルだ。1997年にセガサターンで発売された初代を皮切りにシリーズを重ね、現在でも有志によって大会が開かれるなど、根強い人気を誇っている。

カルドセプトはカードゲームとしては異例な要素として、お互いのプレイヤーの手札情報が共有されている。それをもとに相手の行動を考えることが、勝利への鍵となっているのだ。

本作に関しても相手のカード詳細はいつでもスムーズに確認できるし、最も重要な要素のひとつである所持アイテムの有無もアイコン表示で一目瞭然。相手の手札を頑張って記憶したり、詳細情報を何度も呼び出してチェックする必要は無い。

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快適なテンポでゲームを進めながら、対戦ゲームの妙味である駆け引き──アイテムを使うか否か、スペルを使うタイミングはいつなのか、など──は、しっかりと味わえるようになっているのだ。

経験者ならすんなりとゲームに馴染めるシステムであることはもちろん、ミノタウロスがモーニングスターを持ってアイスウォールを撃破したり、周回ボーナスを得た直後にドレインマジックを打たれたり……といったセプターにはおなじみの体験も多い。

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一方で、単に懐かしいだけではない。カード能力は最新版に調整されているので、おなじみのクリーチャーたちもまた別の顔をみせてくれるかもしれないし、もちろん新カードも登場する。実はブック枚数が40枚になっている(過去作は50枚ブックがメイン)ので、これまでと違った戦術も考えられるだろう。

そしてストーリーを進めていくと、セプターには懐かしいこんな顔も……?

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「配信」も意識した、知らない人にも“なんとなく”伝わる演出

本作をプレイしてみて、最も過去作との違いを感じたのが演出面だ。簡単に言えば、対戦中のセプター以外の「見ている側」にも理解しやすい演出になっている。

わかりやすいところでは、勝負の決め手となるような高額領地をめぐっての戦闘シーン。ここぞという場面で通常戦闘とは一味違う演出が入る。

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勝負を決める互いの選択アイテムがオープンするまでに短い“溜め”が入り、観る者を惹き込む。そしてどちらかのクリーチャーが撃破された際には、石板が派手に飛び散り“スロー”が入ることで、喜びや悔しさといった感情も高まり、セプターもいっそう戦闘に熱が入るだろう。

『カルドセプト』を知らない人でも、一目見るだけで何か違うぞと重みを感じられる。それでいてゲームテンポを阻害しないどころか、観衆も一緒に息が詰まる緊張感を共有できる演出に仕上がっているのだ。

さらに総魔力の増減があった時には、各セプターの順位や目標までの魔力情報が。城に戻れば勝利となるセプターが発生すると、帰城を促す短いカットインとして挿入されるなど、誰が有利なのか、何を競っているのかといった戦況がわかりやすく示される。

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これらの演出は操作中のセプターはもとより、自分の手番を待つセプターにも有用かつ、盛り上げに一役買うものとなっている。動画配信などの際には、視聴者もなんとなく流れを掴めるといったメリットにも期待できそうだ。

とはいえ、こうした演出が本来の『カルドセプト』らしいプレイテンポとのトレードオフになっているかというと、そんなことは全くない。そもそもの設定として演出の有無は切り替えられるし、ゲーム速度の高速化も設定可能だ。

少しためしてみると、1.5倍速でもかなり早くなったと感じた。友達と遊ぶときはじっくり演出を楽しみ、一人プレイ時は高速での快適プレイ、といった使い分けも良いだろう。

これが『カルドセプト』の前日譚!? 雰囲気たっぷりのビジュアルに注目

今作は「ビギンズ」というタイトル通り、初代『カルドセプト』の前日譚にあたる物語が描かれる。時代設定としては、歴代シリーズの中でも最も過去にあたる話とのことで、今回の舞台は、カルドセプトを教えるアカデミーからはじまる。

本作のキャラクターやカードデザインはこれまでのイメージとは一新され、ポップで温かみを感じるものとなっている。好みはあるだろうが、初見のとっつきやすさはこちらに分があるかもしれない。

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デザインこそ明るめではあるが、その雰囲気は損なわれていない。石板として存在する各種カードは重厚感を感じるし、そこに刻まれた文字は単なる装飾ではなくしっかり言語として使用できる作り込みようだ。これまでに紹介してきた通り、クライマックスの戦闘シーンはシリーズ随一の迫力を持つ。

アカデミーという舞台設定も手伝って、本作がシリーズ初体験となるプレイヤーにも実戦形式の手厚いチュートリアルで自然とルールが覚えられる。序盤の敵が妙に強い、わかりにくいなどと言われたナンバリングもあるので、そこは明確に改善されていると感じる。

もちろん既にセプターの方々ならば、ゲームの流れには抵抗なく入り込めるだろう。あのカードは使えるの? あのキャラは登場する? といったシリーズならではのワクワクも味わってほしい。

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今回の先行プレイで筆者が体験できたのはまだまだ序盤のみ。カルドセプトのオリジンをめぐるストーリーの行方は、グレムリンフュージョンはできるのか、それはできなくてもまだ見ぬカードへの期待を高めながら発売を待ちたい。

ライター
寿司屋に擬態したライター編集者。幼少期におばあちゃんと対戦した『プロ野球ファミリースタジアム'88』でコールド負けを喫したくやしさからゲーマーとしての才能が開花。半年の猛特訓を経て再戦した際には5分でコールド負けをしたほどの実力を持つ。
編集・ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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