『SEKIRO』のアニメ映画が最高でした……
2019年の「The Game Awards」にてゲームオブザイヤーに輝いたゲーム『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(以下、SEKIRO)』は、超スタイリッシュな戦闘が楽しめちゃう名作アクション・アドベンチャー。
「弾き」によるパリィをはじめ、一撃必殺の「忍殺」や左手に仕込む「義手忍具」を駆使して、数々の強敵たちを退けていきます。一筋縄ではいかない、高難度が特徴のゲームです。
筆者は2019年の発売から2026年の今日に至るまで、『SEKIRO』で遊び続けている大大大ファン。ほかのゲームはいざ知らず、『SEKIRO』に関しては一家言ある人間です。
そんな『SEKIRO』を原作とするアニメ映画『SEKIRO: NO DEFEAT』の試写会にご招待いただきました……というか『SEKIRO』がアニメ映画に!? しかも全編手描き!?!?!
と、いろいろびっくりな本作ですが、PVを見ればそのクオリティは一目瞭然。
『SEKIRO: NO DEFEAT』では、人を不死にする力を持つ、「竜胤(りゅういん)」の血を引く少年・九郎と彼に仕える熟達の忍び・狼が、周囲に病をばら蒔く不死の力を終わらせるべく運命へと立ち向かう姿が描かれます。
キャッチコピーは「共に。生きて、死ぬために」。すでにかなりイカしてます。なんてったって「死ぬために」ですからね。
大好きなゲームのアニメ映画ということもあり、この上ない期待感とともにオンラインでの試写会に臨みました。あっという間に上映時間107分が経ち…
「俺はこれが見たかったんだよ……!!」
鑑賞中、3分の1くらいは息することも忘れてたかもしれません。それくらい夢中になれる、ファンとしても大満足の内容でした。一瞬たりとも目が離せない体験とはまさにこのことでしょうか。
そもそも、「熟練の忍びvs達人のサムライ」という構図が面白くないわけがない!ズルい!
本記事では、ストーリーの大筋へのネタバレを極力避けつつ、作品の魅力を紹介していきます。興味がわいた方は、ぜひ9月4日より開始の劇場公開へと足を運んでみて下さい。
以下、試写会レポートをお届けします。
戦闘シーンが超スタイリッシュで歓喜。戦闘中の胸アツなやりとりはまさに“熱血剣戟アクション”
色々と語りたい点はありますが、まずはこれだけ言わせてください。
戦闘シーンがめちゃくちゃカッコよかった~~~~~~!!
もうこれに尽きます。『SEKIRO』を遊び続けている筆者にもぶっ刺さる演出がたっぷり。『SEKIRO』のアニメ映画に求めるものがギュッと詰まってます。
作中では並みいる強敵たちを相手に息を呑む剣戟アクションが繰り広げられますが、これがどこを切り取っても大迫力なんです。
刀同士がぶつかり合う瞬間の火花、敵の一閃を刀で「弾いた」ときの金属音、見てるだけなのに手汗がジャブジャブ出てくる始末です。
アクションシーンって個人的には結構呆然と眺めがちだったんですが、本作では眉間に力を入れっぱなしで、スクリーンに没頭してしまいました。そのくらい戦闘シーンに緊張感がある。
とくに戦闘の緩急が凄い。目にも止まらぬ攻撃の応酬が繰り広げられたかと思えば、それがピタッと止まる。スクリーンのなかでは、「チャンバラ」ではなく、「命のやり取り」が行われているのだと嫌でも理解させられます。
熟練の忍びたる狼の業はとにかく圧巻。身軽で素早くスタイリッシュ。素人目でも体捌きから太刀筋までの動きに一切の無駄がないことが分かります。いい意味でいちいちカッコいい。
しかし、そんな狼を追い詰める強敵もまた達人ばかり。本当に突然決着がつくので、誇張抜きでよそ見は厳禁です。
もちろんアクションもおしなべてカッコいいんですが、筆者的に激アツだったのは戦いのなか交わすやり取り。互いの生き方や目的を言葉にしながら戦う様はまさに熱血。本作は熱血剣戟アクション映画といってもいいかもしれません。
とくに葦名弦一郎(敵の超強い侍)が狼に「何のために戦うのか」と鍔迫り合いながら問いかけるシーンとそのときの表情は必見です。筆者はその背後に夜叉を見ました、あれが覚悟したサムライの姿か……
もちろん、ゲームをプレイしていれば思わずニヤリとできる要素もありますが、純粋にアニメ映画の戦闘シーンとしてだけ見た場合でも、十二分に楽しめると筆者は感じました。
これ「全編手描き」は正直ヤバいです。
九郎と狼の主従を超えた関係性がたまらなくエモい。九郎様の笑顔がかわいすぎて何度だって見たくなるし、死なず半兵衛は渋すぎる
『SEKIRO: NO DEFEAT』を語る上で欠かせない推しポイントがもうひとつ。もはやこれのために見てもいいと思えるものがあります。それは…
九郎様がかわいすぎる……!
九郎様の笑顔がかわいすぎるよ……!
本作では、難しい立場にある九郎様の子供らしい笑顔がたくさん見れちゃいます。しかもスクリーンいっぱいに。原作ファンとしては、こんなに嬉しいことはありません。
不死の力を持つ竜胤の御子という立場ゆえに、考えや発言も大人びている九郎様。ですがそんな九郎様も一皮むけばただの子供。お祭りを楽しむ九郎様、ご飯を美味しそうに食べる九郎様、狼の発言にツボる九郎様、そんな年相応の一面をたっぷりと堪能できちゃいます。
なかでも筆者のお気に入りは、狼と「おはぎ」を作るシーンでのあどけない笑顔。お菓子作りには覚えがあると張り切る九郎様、超キュートです…。
くわえて、節々で垣間見える九郎様と狼の関係性もたまらない。主とその忍びという主従の関係ではありつつも、やり取り・声色・呼び方などから主従を超えた信頼関係がにじみ出ちゃってます。
詳細は省きますが、狼が戦いでピンチになると、九郎様はどんなときでも身を挺して助けようとするんです。しかも結構無茶なこともしようとします。
一方の狼も九郎様がさらわれたり、ましてや傷付けられようものなら大変なことに。寡黙なため口には出しませんが、とんでもない速さで行動に移すんですよ。この2人、お互いのことが好きすぎるだろ……!
しかも本作、狼と九郎様以外のキャラ同士の会話もかなりエモいんです。
語り始めるときりがありませんが、仏師とエマがお互いに気遣い合う姿、死なず半兵衛と九郎様が“美しいもの”について語る場面など、キャラの関係性や生き方が浮かび上がるようなやり取りがたっぷりと描かれています。
とくに、死なず半兵衛。物語の中心となる荒れ寺に腰を下ろす男ですが、信じられないくらいいいキャラしてます。
この見た目、この風貌ですが超シブイ。
「死なず」という言葉どおり、九郎様とは少し異なる不死の力を持ち、それゆえ独特の感性を持っています。というか狼に“斬られたがってる”。
本作では死なず半兵衛が、不死というものの現実を伝える重要なファクターとなっています。人が不死になると一体どう変化するのか、そんな彼の活躍にも注目です。
筆者は視聴後はしばらく半兵衛のことばかり考えることに。まさか九郎様の次にボロボロの落ち武者を好きになるとは思いもよりませんでした。
半兵衛、かっこいいよ!
川の流れ、落ちる雷、舞い上がる花びら。全編2Dアニメーションで繊細に描かれる葦名の地が美しすぎる。「表情」と「眼」からはこだわりが伝わる
前述のとおり、本作は全編手描きの2Dアニメーションで制作されています。戦闘シーンはもちろんのこと、和風のテイストで描かれる物語はパワーアップした絵巻物のよう。
個人的に和風っぽい作画のアニメ・映画作品にそこまで慣れてはいなかったのですが、本作は和風に寄り過ぎず、アニメらしさといい塩梅のところでバランスを取ってくれていると感じました。
和風のいいところだけを上手く抽出した作風、という印象です。
そんな作風で描かれる、葦名の地の雄大な自然がひたすらに美しい。
流れる川や雷の落ちるシーン、舞い上がる花びら、遠くに見える山々までが繊細に描かれています。こんな自然のなかで穏やかに暮らしたいと思ってしまうほど。
一転、「人の死」や「戦」では目を背けたくなるような生々しい無常感が映し出されています。ゾクゾクするほど恐ろしい。
なかでも、キャラクターの「表情」と「眼」の描写には尋常じゃないこだわりを感じました。画面のこちら側に訴えかけてくる迫力があります。
覚悟を決めた表情だったり、絶望した表情だったり、とにかく表情での表現が凄まじいんです。なんというか、美しさすら感じる。大きなスクリーンで鑑賞することを強くおすすめします。
以上、『SEKIRO: NO DEFEAT』先行上映の感想をお送りしました。
正直なところ、『SEKIRO』がアニメ映画になると聞いたときは期待と不安が半々でした。筆者のようなファンも少なくないんじゃないかなと予想しています。
『SEKIRO』の戦闘やストーリーをどのように描いてくれるのか……と思っておりましたが今となっては大満足。ファンとして期待してた内容を上回るものを出してくれました。
色々と書き連ねましたが、やっぱり戦闘がとにかくスタイリッシュでカッコいいんですよ。本当にこれに尽きます。一瞬たりとも目を離せない、緊迫した命のやり取りを体感できる作品です。アクション映画が好きな人にもおすすめできます!
あと、忘れちゃいけないのはとにかく九郎様の笑顔がかわいいこと。あの表情を見るためだけに、何度だって劇場に足を運びたくなるはずです。だってかわいいですからね。
また、全編手描きによる作画も注目ポイント。和風のテイストで繊細に描かれる美しい葦名の自然やキャラクターたちの表情、そして何より戦闘シーンの演出は圧倒されること間違いなしです。
『SEKIRO: NO DEFEAT』は2026年9月4日より3週間限定で公開予定です。しかも、今なら限定特典付のムビチケも購入可能。不死の力を巡る戦いの末、狼と九郎様がどのような結末を迎えるのかは是非とも劇場でチェックしてみてください。
行くぞ、隻狼ぉっ!
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