機械学習の博士課程学生であるダン・ルータ氏(Twitterリンク)は、ニューラルネットワークを使った音声合成で『Fallout』や『The Elder Scrolls』といったBethesda Sfotwareのゲームのキャラクター音声を再現するソフト「xVASynth」をリリースした。
このソフトを使えば、ゲームを使ったマシニマ製作やユーザー製作のクエストModに独自の音声を追加することができる。Bethesda SoftwareのゲームはModシーンが成熟しており、なかには独自に声優を迎えた大規模なModも登場しているが、そこまで力を入れずともソフトウェアで手軽にボイスを追加できるのは開発者に朗報となるだろう。
「xVASynth」を使うには本体をダウンロードし、欲しいキャラクターの音声を追加でダウンロードすることにある。CPUのみを使う「CPU xVASynth」、CPUとGPUも併用する「GPU xVASynth」の2種類の本体が用意されている。GPUも搭載したパワフルなPCの場合は後者をダウンロードするのが良いだろう。処理速度も向上するはずだ。
『Fallout 4』や『The Elder Scrolls V: Skyrim』など、6作品から50人以上のキャラクターの声を読み上げソフトの要領で出力できる。将来的には『Starfield』のキャラクターも追加される予定だ。
キャラクター音声はゲームごとに追加するので、Nexus Modsのページから必要な作品にアクセスして欲しい。
音声を出力するには、テキストボックスに台詞を入力するだけでいい。ソフトが自動で音声を合成してくれる。それだけでもかなり自然に読み上げてくれるが、文字ごとにイントネーションを変更することもできる。ただしこのソフトは英語音声で学習しているため、英語版の声優の音声を再現する。日本語版の声優とは異なるので、その点は注意が必要だ。
なおルータ氏はPatreonにて資金援助を募っている。ここで得られた資金は氏の学費や新しいハードウェアの購入に充てられる。
ライター/古嶋誉幸