2000年代初頭にゲームボーイアドバンス向けに開発されながらも未発売に終わった「幻のRPG」が、Nintendo Switch用ソフト『妖怪バスター ナビ之介』として2026年内に発売されることがわかった。開発・販売は株式会社KOHACHI STUDIOが担当する。
本作は、架空の古代日本を舞台に、見習い陰陽師のからくりロボット「ナビ之介」が、各地で起こる妖怪騒動を解決していく和風2DピクセルアートRPG。150種類を超える個性豊かな妖怪たちが登場し、時には敵として、時には仲間として共に戦うことができる。
開発を手掛けたakio氏のXへの投稿によると、本作はかつて『メタルスラッグ』シリーズを手掛けた開発チームが最後に制作したゲームにあたる。長年アクションゲームを専門としてきたチームが、最後に挑んだのが意外にも「和風ファンタジーRPG」。それが『ナビ之介』であったという。
【メタスラチームが作った最後のゲーム】
— akio (@akio_1963) June 12, 2025
メタスラチームといえば『ネオジオ』に骨を埋めた、というイメージが強くありますが、実は一時期『ゲームボーイアドバンス』の開発をしていたことがあるんですよ。
そのゲームの名は『ナビ之介』といいます。… pic.twitter.com/EJNveuCB9B
『ナビ之介』は、当時普及し始めていたゲームボーイアドバンスにGPSユニットを接続して遊ぶという、かなり野心的な構想から始まった。当初は日本全国の偉人を題材にした内容だったが、akio氏が「これ、妖怪ものにした方が絶対面白くなります」と提案し、テーマが変更されたという。
これにより、陰陽師を夢見る少女の魂が宿った木偶人形が、妖怪たちを封印したり、仲間にしたりして世直ししながら日本列島を行脚するという、和風ファンタジーRPGとして『ナビ之介』の開発がスタートした。
しかし、開発途中で肝心のGPSユニットの計画自体が立ち消えとなり、ゲームの中核であった「実際に歩いて妖怪と出会う」という要素が実現不可能になってしまう。ゲームはGPS連動なしで遊べるように改造されて完成には至ったものの、最終的には諸事情によりお蔵入りとなった。
akio氏は当時を振り返り、「もしあのまま開発が続いていたら、“歩くことをゲームに変えた”遊びが、『ポケモンGO』より15年も早く形になっていたのかもしれませんね」と綴っている。
20数年越しの復活に際し、akio氏は個人的な想いも明かした。開発当時、本作をテストプレイしていた自身の娘が、大人になってからも「あの妖怪たちに会いたい」と話すのを聞き、世に出せなかった寂しさを感じていたという。今回の発表を受け、「まさかこんな日がやってくるなんて…夢にも思いませんでした」と、本作が復活することへの喜びを語った。
『妖怪バスター ナビ之介』は、Nintendo Switch向けダウンロードソフトとして2026年内に発売予定。価格は未定となっている。
🆕初公開!⛩封印解除!⛩
— KOHACHI STUDIO関ユリエ (@KOHACHI_yurie) June 12, 2025
伝説のアクションゲーム開発陣が最後に挑んだ舞台は“古代日本”——
GBA向けに制作されながら、未発表のまま眠っていた“幻のRPG”が——
20年の時を経て、Nintendo Switch™でついに復活!
🎮『妖怪バスター ナビ之介』
150体超の妖怪と旅する和風2DドットRPG、2026年発売予定!… pic.twitter.com/pqGRXi3xmK
以下、プレスリリースの全文を掲載しています
株式会社KOHACHI STUDIOは、未発売に終わった“幻のRPG”を現代に蘇らせたNintendo Switch™向けタイトル『妖怪バスター ナビ之介』の最新情報を、2025年6月12日に発表いたします。
本作は、アーケードゲーム全盛期に複数の人気タイトルを手がけてきた同社所属クリエイター・akio氏率いるチームが、2000年代初頭に制作していた幻のRPGを現代向けに再構築したプロジェクトです。
なお、本作は関係各所との権利処理を経て、現在は株式会社KOHACHI STUDIOが正式にIPを保有して、開発を進めております。
あの伝説的アクションゲームの開発メンバーが、最後に選んだ舞台は“日本”だった——
『妖怪バスター ナビ之介』
英題:Navinosuke -The Yo-kai Buster-
ジャンル
2DピクセルアートRPG
対応プラットフォーム
Nintendo Switch™ ダウンロード版予定(※ほか未定)
発売日
2026年内(開発中)
価格
未定
開発・販売
株式会社KOHACHI STUDIO
作品概要
2000年代初頭、密かに作り上げられていたRPG『妖怪バスター ナビ之介』。
世に出ることなく眠っていたこの作品が、20年の時を越え、今動き出す。
本作は、架空の古代日本を舞台に、見習い陰陽師(からくりロボット)ナビ之介が、各地で巻き起こる妖怪騒動を解決していく2DピクセルアートRPGです。
旅の途中で出会う150種類を超える多彩な妖怪たちは、時に敵として立ちはだかり、時に心を通わせ、仲間として共に戦ってくれます。
式神システムを活用した戦略的なターン制バトルに、プレイヤーが独自のパーティ編成で挑むのが本作の大きな特徴です。
現在はNintendo Switch™向けに再構築が進められており、当時のピクセルアートや演出の魅力をできる限り保ちつつ、UIやプレイフィールの一部を現代的に再設計。
20年前に描かれた“遊び心”と“熱量”をそのままに、今の時代にも十分に通用する作品として、新たな冒険が幕を開けます。
特徴
– “幻のRPG”を、20年越しに現代機で復活
– 陰陽ロボットが活躍する、和風ファンタジー世界
– ターン制オートバトルに、サポート札による援護操作を組み合わせた戦略バトル
– 個性豊かな妖怪を150体以上収集・編成可能
– 多言語対応(日本語/英語予定)
スクリーンショット