株式会社カラーが運営するXアカウント、(株)カラー 2号機(@khara_inc2)は、実施中の劇場アニメ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の再上映にあわせて、同作品監督である庵野秀明氏のコメントを発表した。内容では、2005年当時の想定ではシンプルな総集編を考えていたことや、当時のプロットではカヲルとシンジのエヴァ同士が対決する話だったことなど、公開された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの内容とは大きく異なる想定だったことが語られている。
月1エヴァが『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の上映となりました。
— (株)カラー 2号機 (@khara_inc2) November 20, 2025
画像は最初に出した所信表明と言われている新劇場版の企画・製作意図です。
この元になっている原初の企画書となる「エヴァ劇場用編集版のメモ」を書いたのは、今から20年前の2005年11月20日でした。… https://t.co/gfFOC7EGs9 pic.twitter.com/2rVxiRcwOb
劇場アニメ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズ(以降、新劇場版)は、1995年放送のテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(以降、テレビアニメ版)のリビルド作品だ(※REBUILD(再構築)は公式サイトの表現)。
テレビアニメ版では、災害後の世界を舞台に「エヴァンゲリオン」のパイロットとなった少年少女の物語が描かれていたが、新劇場版ではその設定や展開が大きく異なり、作品が劇場公開される度に、ファンの間では大きな話題と考察を巻き起こしていた。
今回発表されたコメントでは、テレビアニメ版、新劇場版共に監督を務めた庵野秀明氏が、20年前に新劇場版を考える際にどのような想定だったか、そして、2006年に同氏が新劇場版の企画・製作意図を説明した「所信表明」が公開されている。
特に注目すべきは新劇場版の当初の想定内容で、コメントでは当初は新劇場版が以下のような想定だったことが判明した。
● テレビシリーズの再編集によって、テレビアニメ版の第弐拾話「心のかたち人のかたち」以降の終わり方だけを変えたシンプルな総集編を考えていた
● 極初期のプロットには、「エヴァ2号機ごとアスカとアダムと同化した碇ゲンドウ(原文を引用)」がいた
● その碇ゲンドウをカヲルが殺し、シンジとエヴァ同士で対決する内容が含まれていた
● 最後にはシンジがカヲルを許す話だった
この内容は、公開された新劇場版の内容と大きく異なる内容だが、こちらについて庵野氏は「それから紆余曲折のアイディアを経て、ラストが宇部新川駅を舞台になるとは2018年9月まで思ってもいませんでした」とコメントしている。
アニメ『エヴァンゲリオン』シリーズは、シリーズの30周年を記念して期間限定のリバイバル上映「月1エヴァ EVANGELION 30th MOVIE Fest.2025-2026」を現在実施中だ。今回のコメントを踏まえて、改めてシリーズを視聴するのも良いかもしれない。
『月1エヴァ EVANGELION 30th MOVIE Fest.2025-2026』
— エヴァンゲリオン公式 (@evangelion_co) September 1, 2025
『エヴァンゲリオン』シリーズ30周年記念
シリーズ劇場版6作品【期間限定】リバイバル上映決定。
2025年
10月『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』… pic.twitter.com/Gbva2YG4SE
