3月16日、『サブノーティカ2』を巡る開発元Unknown Worldsの元経営陣側と親会社KRAFTONの裁判において、デラウェア州衡平法裁判所は原告勝訴の判断を示す意見書(判決理由書)を公開(リンク先PDF)した。
これにより、KRAFTONによるUnknown Worlds元CEOのTed Gill氏らの解雇は正当な理由のない契約違反であったと認定。裁判所はGill氏のCEO復職とスタジオの経営権回復を命じている。
一方で、共に解雇された共同創設者のCharlie Cleveland氏とMax McGuire氏については、解雇前すでに周辺的な役割に移行していたことなどを理由に、元の役職への復職は見送られた。裁判所は、Gill氏がCEOとして運営権限を取り戻すことで、契約上の権利回復としては十分であると判断している。
同時に、開発中である『サブノーティカ2』の早期アクセス配信に関する権限や、Steamプラットフォームへのアクセス権もGill氏に返還されることが決定した。また、KRAFTONがGill氏の経営権を不当に奪っていた期間を補填するため、売上目標の達成に応じて支払われる追加報酬(アーンアウト)の算定期間が258日間延長されることも発表されている。
両当事者は今後3営業日以内に、この決定を反映させた正式な部分判決案を裁判所に提出するよう指示されている。
本件は、2025年7月にUnknown Worldsの共同創設者であるCharlie Cleveland氏、Max McGuire氏、そしてCEOであったTed Gill氏の3名が、KRAFTONによって解雇されたことに端を発する。
解雇通知当時、KRAFTONは『サブノーティカ2』が未完成であるにもかかわらず時期尚早にリリースしようとしたことを解雇理由としていた。これに対し、Gill氏らは不当解雇と運営権の奪取に対する契約違反を理由に、元の役職と権限の回復を求めて訴訟を提起していた。
今回公開された文書において裁判所は、KRAFTONの主張した解雇理由は後付けの口実であると判断。同文書によれば、KRAFTONのCEOは、『サブノーティカ2』が早期アクセスで成功し、最大2億5000万ドルという巨額の追加報酬を支払う事態になることを危惧していたという。
また、同CEOはChatGPTに相談して経営権を奪取する計画を立て、意図的に元経営陣を追放したと認定されている。
また、元経営陣によるデータの無断ダウンロードについても、KRAFTONによる乗っ取りの試みからスタジオの成果物を保護するための防衛的な行動であり、データは機密に保たれ速やかに返却されていたと認められた。
なお、損害賠償や失われた追加報酬に関する判断については、今後の裁判の第二段階で引き続き審理される予定である。
なお、騒動の発端となった『サブノーティカ2』については、2025年7月に発売時期が2025年内から2026年に延期されている。今回の判決とCEOの復帰がゲームにどのように影響を及ぼすのかも注目される。
