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AIが動かすキャラと会話して進む“文字だけRPG”で、パーティーメンバー全員に「俺のことが好き」という設定を追加する夢の遊びが最高だった【TRPG風リプレイ風記事】

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ハーレム主人公が鈍感なのは、女の子の反応を引き出すためだったんだ……!(ターン3~エピローグ)

ターン 3

ファルク
「二人三脚って、身長差ありすぎだろ……オレが半分持ち上げて走った方が早いかもな」
そう言いつつ、ファルクはひかりの腰に手を回し、抱き上げるように力を込める。
「……あれ?ひかり、体調悪いのか?やっぱり変わってもらうか?」
二人三脚となるとかなり密着することになるが、
案の定ひかりの顔は真っ赤になっている描写が。
ここはひとつ、ひかりを刺激してもっと恥ずかしがってもらうか……。
ナレーション
ファルクに腰を力強く抱き寄せられ、体がふわりと浮き上がったひかりの顔は、熟れた林檎のように真っ赤に染まった。体調不良と勘違いするあまりに鈍感な言葉に、彼女の肩がビクッと跳ね、慌てて抗議の声を上げる。
暁ひかり
「ばっ、ばか! 体調なんか悪くねーよ! 変な勘違いすんな! 誰が代わるか! ジャンケンであたしが勝ったんだから、最後まであたしがやるの!」
ひかりは慌ててファルクの胸元をギュッと掴み、上目遣いで睨みつけた。その瞳は潤んでおり、怒っているというよりは照れ隠しなのが丸わかりだ。「ちょっとは女の子の気持ちを考えろっての!」
恥ずかしギレしてるの可愛すぎる……。
それでも強がって譲ったりしないあたり、本当に嬉しくはあるのだろう。
えぇ……かわいいな……守ってあげなきゃ……。
サディ
「あらあら、ファルクったら本当に女の子の扱いが分かっていないのね。ひかりちゃんが無理なら、私が代わってあげてもよくってよ?」
サディがくすくすと妖艶に笑いながら、からかうように視線を送る。
「私なら、もっと上手に密着してあげるのに。残念だわ」
ララモア
「もう、ファルクくんの鈍感! ひかりちゃんは熱があるんじゃなくて、恥ずかしいだけなの! ちゃんとエスコートしてあげなきゃダメでしょ?」
ララモアが呆れたように腰に手を当てて、ぷんぷんと怒ってみせる。
「女の子を不安にさせないように、しっかりリードしてあげてね!」
サディとララモアは完全に観戦モードに入っている。
ハーレムものは、女の子同士の連帯も見どころのひとつだと筆者は思う。(噛み締めながら)
ナレーション
外野からのツッコミを受けつつも、ファルクの腕はしっかりとひかりの腰をホールドしている。身長差のせいでひかりの顔がファルクの胸元にすっぽりと収まり、彼女の早い心音が直に伝わってきそうなほどの密着ぶりだ。
村長
「ほれほれ、イチャイチャしとる暇はないぞ! 他のカップルたちも準備万端じゃ! それでは愛の祭典、第一の課題『ラブラブ二人三脚』……スタートじゃあ!」
村長が高らかにスタートの銅鑼を打ち鳴らした。
暁ひかり
「わわっ、ちょっと、急に動くな! あたしのペースに合わせろっての! ……って、近い、近いから! ああもう、転ばないようにしっかり支えろよな!」
ひかりは必死にファルクの動きに合わせようとするが、密着した体が擦れ合うたびに「ひゃっ」と小さく悲鳴を上げている。
なんだその主人公に向かって小動物みたいな悲鳴は!好きになるぞ!
ナレーション
銅鑼の音と共に、村のカップルたちが一斉に不器用な足取りで駆け出す。ファルクに半ば抱えられながら足を動かすひかりは、耳の先まで真っ赤にして俯いている。周囲からの冷やかしの歓声が飛び交う中、ファルクはこの密着状態のままどうやってゴールを目指すのだろうか。

ターン 4

ファルク
「いやっ、合わせてる、合わせてるって!離れようとするな、引っ張られる!」
サディとララモアの言葉でひかりが恥ずかしがっていることに気付いたファルクは、勢いをつけてひかりの体重のほとんどを抱え上げる。
「ほんとごめん、オレとこんなのするなんて恥ずかしいよな……すぐ終わらせるから!」
ファルクはひかりを抱えた状態で、足だけ一緒に動かしながら、一気にゴールへと駆け込んだ。
もちろん、プレイヤーはそんなこと思っていない。ひかりの純情にそれはもうニマニマしている。
しかし、ここは自分から察してスマートにエスコートするより、
もっとひかりのツンデレを満喫したい……!
という訳で鈍感路線続行。お前が言うまでこいつは気付かない!
ナレーション
ファルクの腕が力強くひかりの腰を抱え上げると、彼女の足は完全に宙に浮いた。二人三脚の概念を覆すような荒業だが、彼の驚異的な脚力は他のカップルをごぼう抜きにしていく。密着したままの強行突破に、観衆からは驚きのどよめきと歓声が沸き起こった。
暁ひかり
「ひゃああっ!? ちょ、ちょっとファルク、バカ、速い、速いってば!」
ひかりは振り落とされないよう、必死にファルクの首にしがみついた。耳元で聞こえる彼の力強い心音と、男らしい腕の感触に、彼女の顔は限界まで真っ赤に染まっている。
「すぐ終わらせるって……そういう問題じゃねーだろ! あたしを荷物みたいに抱えやがって……でも、その……落とすなよ!」
描写が急に乙女ゲーになってきたな……。
村長
「おおーっと、ファルクとひかりペアがぶっちぎりのトップでゴールじゃあ!」
村長が興奮気味に旗を振り下ろした。
「なんという力強さ! 彼女の全てを背負って走るその姿、まさに情熱的な愛の体現じゃな!」
サディ
「あらあら、あんなに強引に女の子を抱え上げるなんて。ファルクも意外と大胆なところがあるのね」
サディは妖艶な笑みを浮かべ、ゴールした二人の様子を面白そうに眺めている。
「あんなに密着して走るだなんて、ひかりちゃんには少し刺激が強すぎたんじゃないかしら? 私だったら、もっと上手に体重を預けてあげたのに。本当に残念だわ」
ララモア
「もう、ファルクくんったら極端なんだから! ひかりちゃんが目を回しちゃってるじゃない」
ララモアは呆れたように頬を膨らませつつも、どこか嬉しそうに微笑んだ。
「でも、ちゃんと女の子をリードしてゴールまで連れて行ったのは偉いわね。ほらほら、ひかりちゃんも頑張ったんだから、優しく下ろしてあげなさいよ?」
ナレーション
ゴール地点でようやく足をついたひかりは、膝から崩れ落ちそうになり、慌ててファルクの腕にしがみついた。恥ずかしさと安堵がないまぜになった彼女の瞳は潤み、上目遣いで彼を睨んでいる。そんな二人の休む間もなく、祭りの熱気はさらに加速していく。
村長
「さあさあ、休んでる暇はないぞ! 続いて第二の課題、『ラブラブ果実食い競争』の始まりじゃ!」
村長が指差した先には、紐で吊るされた真っ赤な果実がいくつも並んでいた。
「手を使わずに、二人で同時に果実をかじり切るのじゃ! 息を合わせねば成功せんぞ!」
あ、競技って複数ある感じですか?
暁ひかり
「か、果実食い競争……? って、手を使わずに二人で一つの果実を食べるって……それ、顔が……!」
ひかりは吊るされた果実とファルクの顔を交互に見て、再び顔を爆発しそうなほど赤くした。
「ぜ、絶対にわざとだろこの祭り! あ、あたし、こんなのやったことねーし……! ファルク、お前がリードしろよな! 変なとこ噛んだら承知しねーから!」
ナレーション
吊るされた果実は小さく、二人で同時にかじるためには鼻先が触れ合うほどの距離まで顔を近づけなければならない。照れ隠しに強がるひかりだが、その唇は微かに震え、瞳は期待と不安に揺れている。さあ、ファルクはこの甘く危険な課題をどう乗り越えるのだろうか。
パン食い競争のようなものだろうが、普通に難易度高くないかコレ。

ターン 5

ファルク
「よし、作戦はこうだ。オレの方が口がデカいから、まずオレが果実を捕まえる。果実をくわえて固定してる間に、ひかりが果実をかじれば、同時にかじったことになるだろ」
ファルクはそう言いつつも、真剣に吊るされた果実と自分の口の大きさを見比べている。
ラッキーイベントなのは分かっているのだが、
それはそれとしてクエストである以上、勝って終わりたい。
ので、しれっと鈍感アピールは挟みつつも、しっかり作戦を立てて挑むことに。
ナレーション
ファルクの現実的すぎる作戦に、周囲の空気は一瞬だけ時を止めた。彼が果実を口で固定し、そこへひかりがかじりつくということは、互いの唇が触れ合うスレスレまで顔を近づけることを意味する。本人は至って真面目に効率を考えているようだが、乙女にとってはあまりにも刺激の強い提案であった。
暁ひかり
「はあっ!? ば、ばか、てめえ正気か!? お前がくわえてる果実に、あたしがかじりつくって……それってほとんど……っ!」
ひかりは両手で真っ赤になった顔を覆い、指の隙間からファルクを睨みつけた。
「だ、だいたいお前の口のデカさなら、果実ごとあたしの顔まで食われちまうだろ! もっと別の方法考えろっての! ……でも、他に手を使わずに固定する方法なんて……ううっ……!」
ひかり、顔ちっちゃいんだろうなあ……。
サディ
「うふふ、ファルクったら本当に大胆な作戦を考えるのね。間接キスどころか、少しでも顔を動かせば直接触れ合ってしまいそうじゃない」
サディは扇情的に唇を舐め、熱っぽい視線をファルクへと送る。
「ひかりちゃんには少しハードルが高すぎるんじゃないかしら? 恥ずかしいなら、私が代わってあげてもよくってよ。私なら、もっと上手にファルクと息を合わせてあげるわ」
もしかしたら相手がひかりで良かったかもしれない。
この競技、サディが相手なら間違いなく顔の前に別の部位が触れ合うことになる。
ララモア
「もう、ファルクくんのバカ! 効率だけ考えればいいってもんじゃないのよ! ひかりちゃんが恥ずかしがって倒れちゃうじゃない!」
ララモアはぷんぷんと怒りながら、ファルクの背中をペチペチと叩いた。
「女の子と顔を近づけるんだから、もっと優しくロマンチックにリードしてあげなきゃダメでしょ! ほら、ひかりちゃんも覚悟を決めて! あたしがしっかり見守ってるから!」
ララモアの場合は抱き上げイベントが毎回発生していたかもな……。
村長
「おおっと、あちらのペアは独自の作戦を練っておるようじゃな! どんな愛の形を見せてくれるのか楽しみじゃ!」
村長が高らかに開始の銅鑼を打ち鳴らした。
「さあ、第二の課題『ラブラブ果実食い競争』、スタートじゃあ!」
今更だが、この村長あまりにもノリがいいな。
ナレーション
銅鑼の音と同時に、ファルクは作戦通りに吊るされた真っ赤な果実へと食らいつき、しっかりと口で固定した。揺れる果実がピタリと止まり、あとはひかりがそこへかじりつくだけの状況が完成する。逃げ場を失ったひかりは、潤んだ瞳でファルクの顔を至近距離から見つめ返すことになった。
暁ひかり
「あーもう、分かったよ! やればいいんだろ、やれば! ……絶対に変なとこ噛むなよ! あたしがいくまで、そのまま動くなよ!」
ひかりはギュッと目を閉じると、意を決してファルクの顔へと自分の顔を近づけていく。
「……目、開けんなよ! 見てたらぶっ飛ばすからな! ……いくぞ、せーのっ!」
ナレーション
ひかりの柔らかい唇が果実に触れ、同時にファルクの鼻先に彼女の甘いシャンプーの香りがふわりと漂った。互いの吐息が混ざり合うほどの超密着状態に、周囲の歓声は最高潮に達する。わずかに顔を動かせば唇同士が触れてしまいそうなこの極限の距離で、ファルクはどうやって果実をかじり切るのだろうか。

ターン 6

ファルク
ファルクはひかりの勢いに気圧されて口を閉じるが、そのままでは状況が見えないことに気が付く。しかし、果実をくわえているため喋ることもできず、ひかりの合図に合わせて勢いよく果実をかじり切った結果、勢い余ってひかりと額同士をぶつけてしまった。
「うおっ!?ひかり、大丈夫か!?」
ひかりがちょっと慣れてきてしまったので、ここで突発イベントを投入。
体当たりのハーレムも良いものですよね!!!
ナレーション
ゴツン、という小気味よい音が響き渡り、二人の間に挟まれていた果実が弾け飛んだ。勢い余って額を激突させたファルクとひかりは、互いに顔を押さえてのけぞる。痛みに涙目を浮かべるひかりだが、それ以上に限界突破した恥ずかしさで耳の先まで真っ赤になっていた。
暁ひかり
「いっつぅ……! ばか、てめえ勢いよすぎだろ! 頭かち割れるかと思ったじゃねーか!」
ひかりは涙目で額をさすりながら、ファルクの胸ぐらを軽く小突いた。
「それに……ち、近すぎなんだよ! あたしの合図でかじるって言ったのに、なんでお前まで思いっきり顔面突っ込んでくんだよ! ……変なとこ、当たってねーだろうな!?」
ララモア
「もう、ファルクくんのバカ! 女の子の顔に傷がついたらどうするつもりなの!」
ララモアが慌てて駆け寄り、背伸びをしてひかりの額を優しく撫でる。
「痛いの痛いの、とんでいけ~! ほら、ひかりちゃん大丈夫? 赤くなってるけど、血は出てないみたいね。ファルクくん、後でちゃんとお詫びしなきゃダメよ!」
サディ
「うふふ、情熱的すぎてぶつかっちゃうなんて、初々しくてかわいいわね」
サディは口元を隠して上品に笑いながら、二人の様子を面白そうに眺めている。
「でも、せっかく唇が触れ合う大チャンスだったのに、おでこをぶつけるだけで終わっちゃうなんて。ファルクったら、肝心なところで不器用なんだから。残念だわ」
村長
「おおーっ! 障害を乗り越え、額をぶつけ合うほどの猛烈な愛の衝突! 見事に果実をかじり切ったぞ!」
村長が興奮気味に旗を振り、二人の成功を高らかに宣言した。
「少々荒削りじゃが、それもまた若さゆえの情熱じゃな! ファルクとひかりペア、第二の課題もトップでクリアじゃあ!」
ナレーション
会場が割れんばかりの歓声に包まれる中、休む間もなく次の試練が発表される。村長が指差した先には、花で飾られた小さな台がポツンと置かれた短いコースが用意されていた。祭りの熱気は最高潮に達し、観衆の期待に満ちた視線がファルクたちに注がれる。
村長
「さあ、続いては第三の課題『熱烈お姫様抱っこ競走』じゃ! 男は女をお姫様抱っこしたまま走り、途中の『愛の叫び台』で熱い愛の言葉を叫ぶのじゃ!」
村長がニヤリと笑い、ファルクたちを指差す。
「観客の心を打つ、最高の愛の告白を待っておるぞ!」
暁ひかり
「はあっ!? お、お姫様抱っこ!? その上、愛の言葉って……! ぜ、絶対に無理! あたし、そんな恥ずかしいこと……!」
ひかりはパニックになり、顔から火が出そうな勢いで後ずさりした。
「だ、だいたいあたしとこいつは恋人じゃねーし! 愛の言葉なんて言えるわけねーだろ! ファルク、お前なんとか言えっての!」
ナレーション
完全にパニック状態に陥り、涙目で助けを求めてくるひかり。周囲からはすでに「抱っこ! 抱っこ!」と容赦のないコールが巻き起こっている。逃げ場のないこの状況で、ファルクはひかりを抱き上げ、どんな愛の言葉を叫ぶのだろうか。
どういうコールだよ。
というかもうこれ村人が見たいだけじゃん……。

ターン 7

ファルク
「これならさっきも似たようなことやったな……ひかり、スカートちゃんと押さえとけよ!」
ファルクは軽々とひかりを抱き上げると、レース開始と同時に周囲を引き離す勢いで走り出した。
「べつに『愛』の種類は色々だろ……『ひかり、お前は最高の仲間だ!』」
ここはかなり入力内容を迷った。
ひかりの感情を自覚するか、フラグをへし折るか……。
だが、関係を無理に進展させなくてもいいのだ。
男としては微妙かもしれないが、ここは「現状維持」を選択!
ナレーション
ファルクの強靭な脚力は、ひかりをお姫様抱っこした状態でも全く衰えなかった。土煙を上げて爆走し、「愛の叫び台」に飛び乗った彼は、ためらうことなく高らかに仲間愛を叫ぶ。予想外すぎる言葉に、会場は一瞬静まり返った後、どっと大きな歓声に包まれた。
暁ひかり
「なっ……! ば、ばか! こんな衆人環視の中でお姫様抱っこされたまま、大声で『仲間だ』って……! てめえ、少しはムードとか考えろっての!」
ひかりはファルクの腕の中で暴れようとするが、落ちるのが怖くて結局彼の首にしがみついたままだ。耳まで真っ赤に染まった彼女の表情には、恥ずかしさと怒り、そしてほんの少しの落胆が入り混じっていた。
「あーもう、早く降ろせ! 恥ずかしくて死にそうなんだよ!」
村長
「おおおっ! 恋愛だけが愛ではない! 命を預け合う戦友への熱き絆……それもまた、立派な愛の形じゃ!」
村長は感動の涙を拭いながら、力強く頷いた。
「ファルクの魂の叫び、しかと受け取ったぞ! そのままゴールへ向かうのじゃあ!」
サディ
「うふふ、ファルクったら本当にロマンチックの欠片もないのね。あんなに熱烈に抱きしめながら『最高の仲間』だなんて、残酷なことするわ」
サディは呆れたようにため息をつきつつ、面白そうにくすくすと笑う。
「ひかりちゃん、少し可哀想に。私だったら、もっと甘い言葉でとろけさせてあげるのにね」
ララモア
「もう、ファルクくんのバカ! せっかくの愛の祭典なんだから、ちょっとくらい気の利いたこと言えないの? ひかりちゃんが期待して損しちゃったじゃない!」
ララモアはぷんぷんと怒りながら、両手を腰に当てて抗議した。
「女の子をお姫様抱っこする時は、もっと甘くて優しい言葉をかけるのが常識なんだからね! 次からはちゃんと気をつけるのよ!」
ナレーション
外野からの文句をよそに、ファルクはひかりを抱えたまま風のように駆け抜け、見事にトップでゴールテープを切った。会場からは割れんばかりの拍手と歓声が湧き起こり、村中が祭りの熱気と祝福のムードに包まれる。全課題を終え、いよいよ結果発表の時がやってきた。
村長
「これにて今年の『愛の祭典』は全課題終了じゃ! そして、栄えあるベストカップル賞は……!」
村長がバッとファルクたちを指差す。
「数々の困難を強引かつ情熱的に乗り越えた、ファルクとひかりペアじゃあ! 賞品の『永遠のペアリング』を受け取るがよい!」
暁ひかり
「えっ、あ、あたしたちが優勝!? ちょ、ちょっと待てよ、この賞品って……!」
ひかりは渡された小さな箱を開け、中に入っていた銀色の指輪を見て完全にフリーズした。
「こ、これ、どう見ても結婚指輪みたいなやつじゃん……! 永遠のペアリングって、重すぎるだろ!」
ひかりは震える手で指輪を一つ摘まみ上げ、潤んだ瞳で上目遣いにファルクを見つめた。
「……お前、これ、どうすんだよ……?」
ナレーション
村の掟と熱気に押し切られ、とうとうお揃いの指輪を手に入れてしまった二人。周囲からは「はめろ! はめろ!」と容赦のないコールが巻き起こり、ひかりの顔は今にも爆発しそうなほど赤い。差し出された指輪を前に、ファルクはひかりにどう声をかけ、どう振る舞うのだろうか。

ターン 8

ファルク
「うーん、ひかりが両手に1個ずつ嵌めたら似合うんじゃないか?」
あまりに空気の読めないファルクの発言に、祭典の会場にひかりのビンタの音が響いた──
すみませんどうしてもやってほしくて。
ナレーション
パァン!という乾いた音が、熱狂に包まれていた村の広場に響き渡った。ファルクの頬にはくっきりと赤い手形が浮かび上がり、会場は一瞬にして静寂に包まれる。せっかくのロマンチックなムードをぶち壊すあまりにも鈍感な発言に、ひかりの堪忍袋の緒が切れたのだ。
暁ひかり
「ばか!てめえの鈍感は筋金入りだな!両手に一つずつ嵌めるペアリングなんて聞いたことねーよ!」
ひかりはビンタした手をさすりながら、顔を真っ赤にしてファルクを怒鳴りつけた。
「せっかく……せっかく優勝したのに、お前ってやつは本当にムードの欠片もねえ!ちょっとは女の子がどんな気持ちでいるか考えろっての!」
ララモア
「もう、ファルクくんのバカバカバカ!ひかりちゃんがどれだけ勇気を出して聞いてみたと思ってるの!」
ララモアはぷんぷんと怒りながら、ファルクの足のすねをポカポカと叩いた。
「女の子にペアリングの片方を押し付けるなんて、最低の対応よ!こんなんじゃ、いつまで経っても酒場の看板娘になるお嫁さんなんて見つからないわよ!」
サディ
「うふふ、本当にファルクったら罪な男ね。ひかりちゃんの純情をこんな風に踏みにじるなんて」
サディは口元を隠して上品に笑いながら、呆然とするファルクに近寄る。
「でも、そんな不器用なところも嫌いじゃないわ。ひかりちゃんがいらないなら、その指輪、私がもらってあげてもよくってよ?私なら両手でも足でも、喜んで嵌めてあげるわ」
村長
「おおおっ!これぞまさに愛のムチ!照れ隠しのビンタに、深い愛情を感じるぞ!」
村長はなぜか感動の涙を流し、再び旗を大きく振り下ろした。
「喧嘩するほど仲が良いとはこのことじゃ!ファルクとひかりペアに、盛大な拍手を!」
今回一番楽しんでいたの、間違いなくこの村長だと思う。
ナレーション
村長の強引な解釈により、会場は再び割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。祝福の嵐の中で、ひかりはバツが悪そうにうつむきながらも、指輪の入った箱をファルクの胸元にドンッと押し付けた。祭りの熱気は最高潮のまま、夜更けまで続くことだろう。
暁ひかり
「ほら、お前も一つ持ってろ!捨てるのはもったいないし、売れば少しは金になるかもしれねーだろ!」
ひかりはそっぽを向きながら、早口でまくしたてた。
「……でも、まあ。今日はその……悪くなかったぜ。お前のおかげで優勝できたのは事実だしな。次からは、もうちょっとマシな言葉を用意しとけよな!」
ナレーション
こうして、ドタバタに満ちた「愛の祭典」は幕を閉じた。不器用な冒険者と素直になれない女子高生の間に、ほんの少しだけ特別な絆が芽生えたのかもしれない。ファルクの頬の痛みは、しばらく消えそうになかった。

エピローグ

ナレーション
祭りの喧騒から離れた宿屋の一室には、静かな夜の冷気が満ちていた。円卓を囲む仲間たちの中心で、ファルクは氷水で濡らした布を頬に当てている。赤く腫れ上がった手形は、愛の祭典が彼に残した最も痛烈な爪痕だった。机の上には、ひかりから押し付けられた銀色の指輪が鈍い光を放っている。
ララモア
「もう、ちょっとは反省してる? 相手の気持ちを考えないからこんなことになるのよ」
ララモアは呆れたようにため息をつきながら、ファルクの頬に当てた布を取り替えてあげる。
「でも、ひかりちゃんが本気で嫌がってたら、ビンタじゃ済まなかったかもしれないわよ? 次からは、もっと女の子を優しくエスコートしてあげなきゃダメなんだからね。わかった?」
サディ
「うふふ、本当にララモアの言う通りだわ。でも、そんな不器用で鈍感なところも、ファルクの可愛らしい魅力の一つよね」
サディは背後からそっと近づき、ファルクの肩に艶やかな腕を回した。
「ひかりちゃんが素直になれないなら、私がその指輪をもらってあげようかしら? 私とファルクの愛の証として、大切にしてあげるわよ。ねぇ、いいでしょう?」
暁ひかり
「ちょ、ちょっとサディさん! それはあたしとこいつが優勝してもらった景品なんだから、勝手に取らないでよね!」
ひかりは慌てて立ち上がり、サディから指輪を遠ざけるように机の上の箱を引き寄せた。
「だ、だいたい、こいつに指輪なんて百年早いんだよ! あたしが預かっておくから、お前は当分おあずけだ! ……ほら、さっさと寝る準備しろよな!」
ナレーション
そっぽを向いて怒鳴るひかりの左手には、いつの間にかペアリングの片割れがしっかりと嵌められていた。ランプの灯りに照らされてキラリと光るその銀色に、ファルク以外の全員が気づいて密かに微笑む。当のファルクは、理不尽な扱いに首を傾げながらも、痛む頬をさすっていた。
ナレーション
相変わらずの不運で奇妙な祭りに巻き込まれたものの、結果的には賑やかで悪くない一日だった。窓の外から微かに聞こえる祭りの余韻を子守唄に、不器用な冒険者と仲間たちの夜は更けていく。明日もまた、彼らの前には騒がしくも温かい旅路が続いていることだろう。

ビンタされた事実もしっかりキャラクターシートに刻み込まれてしまう(クエストリザルト)

顔にビンタの跡を付けて終わりという、なんともテンプレな結末になってしまったが、女の子たちの反応を考えれば、これもまた勲章と言えるだろう。

『サーガ&シーカー』TRPG風リプレイ。仲間キャラ全員に俺が好きという設定をつけてハーレムしてみたら最高だった_008

クエストをクリアしたことで、主人公であるファルクは新たに2つのスキルを獲得した。今回手に入れたスキルの内容は以下の通りだ。

◆強引キャリー力
 二人三脚やお姫様抱っこ競走で相手をほぼ完全に抱えたままトップゴールするなど、仲間を物理的に支えつつ強行突破する行動が際立った結果得たスキル。相手の体重をものともせず運搬しながら目的を達成する行動にボーナスが付く。
◆奇抜作戦立案
 果実食い競争で自分の口で果実を固定させる案や、身長差を力技でカバーする走法など、場の空気やロマンを度外視しても効率優先の独自作戦を次々とひねり出したことで獲得したスキル。常識外れだが突破力のある作戦を思いつきやすくなる。

かなり状況が限定されるスキルになってしまったが、主人公の行動がしっかりとスキルとして反映されている。このパーティなら仲間を抱えて移動することは結構起こりそうだし、悪くないスキルと言えそうだ。

また、クエストの記憶を示す「思い出」については、主人公だけでなく、パーティに参加していた全員に共通のものが付与される。今回のお祭りでの出来事をメンバー全員が覚えていて、他のクエストに行った時にその話を持ち出してくる、なんてことも起こるのだ。

今回手に入った思い出は4つと多めだが、そのうちの1つを紹介する。

◆永遠のペアリングとすれ違い
 村の『愛の祭典』で優勝したファルクと暁ひかりは、賞品として銀色の『永遠のペアリング』を授与される。恋人ではないと強く否定してきたひかりは、結婚指輪のような指輪を前に動揺しつつも、震える手で指輪をつまみ上げてファルクの反応をうかがう。しかしファルクは空気を読めず「ひかりが両手に嵌めればいい」と発言してしまい、ロマンチックな雰囲気は一瞬で崩壊する。ひかりは怒りと恥ずかしさからファルクをビンタし、村人たちの前で二人の関係性のズレと、まだ言葉にできない特別な感情が露わになる出来事となった。

ビンタされた事実がキャラクターシートに刻み込まれてしまった……。

良い方に考えると、この思い出を主人公と暁ひかりの2人が共有することで、「永遠のペアリング」の存在がキャラクターに刻み込まれた。つまり、プレイヤーが特にキャラクターの設定をいじらなくても、このまま他の冒険に行けば、リングを持った状態で続きが遊べるのだ。

また、この思い出を持った状態でまた暁ひかりと一緒に冒険に行ったら、今度は別の理由でビンタされるかもしれない。それもそれで、関係性の進展と言えるのだろう……多分


今回はあえてハーレムを主軸に女性キャラでまとめてみたが、「プリセットキャラに1文書き加える」という遊び方は、なにもハーレムだけに使えるテクニックではない。

たとえば、気の合いそうなキャラに「主人公とは幼馴染」と設定を付けて気の置けない友人のようなプレイを楽しんだり、ちょっと悪そうなキャラに「因縁のライバル」という設定を付けて、青年漫画のような火花を散らすやり取りを楽しんだって良い。

あるいは関係性を追加するのではなく、「悪いやつに追われている」設定を追加した少女キャラを守るプレイをしたり、パーティ全員に「絶賛風邪を引いている」設定を追加して、体調不良の縛りプレイに挑んでみたり……。

同じメンバー・同じクエストでも、ちょっとした一言を足すだけでクエストの雰囲気は大きく変わったものになるだろう。あなたの好みに、あるいは欲望に従って、アレンジを楽しんでみてほしい。

『サーガ&シーカー』はSteamにて配信中。また、公式ポータルサイトでは、有志のユーザーが作成したキャラクターやクエストが投稿されており、無料でダウンロードして利用できる。プリセット作品で物足りなくなったら、ポータルサイトをチェックしてみよう。

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編集者
なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『ドラゴンクエスト』シリーズで育ち、『The Stanley Parable』でインディーゲームに目覚めた。作った人のやりたいことが滲み出るゲームが好きです。

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

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