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海外ファミコン版『ゼルダの伝説』がオークションで36万円で落札。流通量の少ないクラシックシリーズ版が未開封で出品

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 アメリカ合衆国テキサス州のダラスに拠点を置くオークションハウス「ヘリテージオークション」で、「Sunday Internet Comics, Animation & Art Auction」が開催された。アニメやコミックスとその関連商品がおもに取引されるオークションだが、少数ながらゲームも出品されている。

 目玉となったのは未開封の海外版ファミリーコンピュータであるNES向け『The Legend of Zelda』(ゼルダの伝説)だ。Wata Gamesによって等級付けされたゲームの保存状態は、全体の状態が10段階中9.4、未開封品としては工場出荷時状態相当となるランクBと格付けされている。

 eBayでは開封品であれば完品でも60ドル前後で取引されている『ゼルダの伝説』だが、新品未開封品として出品された今回のオークションでは30名以上が競り合い、最終的に3360ドル(約36万7000円)で落札された。

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(画像はヘリテージオークションより)

 なぜ今回オークションで競り落とされた『ゼルダの伝説』は、eBayで取引されている平均価格の何倍もの値段でやり取りされたのか。実は本作のNES版には金色、灰色、黄色のカートリッジが存在しており、流通量に比例して現在の取引価格は異なっている。今回出品されたのは1992年に「クラシックシリーズ」として販売された灰色バージョンで、未開封であれば金色のカートリッジの50倍近い値段が今回のように付くというわけである。

 意外にも、もっとも希少価値が高いのは黄色いカートリッジで、こちらは1987年ごろに小売店などでほんの少しだけ流通したプロトタイプ、デモバージョンとされている。流通数は25本以下とも言われており、オークションサイトeBayでは15万ドルで出品され話題になったこともあった(ただし落札価格は最終的に1500ドルだったという履歴も残っている)。

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『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』より『ゼルダの伝説』

 もっとも流通量が多かった1987年ごろ発売の金色のカートリッジについては、パッケージの一部が切り取られているためその中身のカートリッジを見て色を確認することができる。

 また、NESのカートリッジには5本のネジでとめられたものと、3本のネジでとめられたものが存在している。初期のカートリッジは5本だったが、1988年ごろにカートリッジの仕様が変更され3本のネジでとめられるようになった。つまり新品未開封であっても中のカートリッジの状態がわかるのは、クラシックシリーズ版『ゼルダの伝説』には灰色のネジが3本のバージョンしか存在しないからだ。

 オークションでは、ほかにもNES版『Excitebike』(エキサイトバイク)の後期バージョン未開封品が1140ドルで落札されている。こちらは過去にeBayでも未開封品が少数取引されており、取引記録が確認できなかった未開封の『ゼルダの伝説』に比べれば市場への流通があるようだ。

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『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』より『ゼルダの伝説』

 Wata Gamesはヘリテージオークションに現在も多数の商品を出品している。興味があればそちらも確認してみてほしい。

ライター/古嶋誉幸

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