NECは、同社のマスコットキャラクター「バザールでござーる」について、2026年末までに販売促進などでの活用を終了する方針を明らかにした。J-CASTニュースが12月19日に報じている。
取材に対してNEC広報担当者が正式に認めたもので、あわせて2026年版をもってカレンダーの制作も終了することが判明している。

「バザールでござーる」は、1991年11月にNECの販売促進キャンペーンのために誕生したキャラクターだ。CMでの「バザールでござーる」という独特の声は俳優の財津一郎さんが担当し、明治大学グリークラブによるジングルとともに広く親しまれた。
公式サイトによれば、一時期はプレミアムグッズへの応募が殺到し、子供たちが口調を真似るなど「バザールブーム」とも呼べる現象を巻き起こし、広告賞も多数受賞するなど、企業の枠を超えた人気を博した実績がある。

終了の理由についてNECは、かつて一般消費者向け(BtoC)事業の割合が多かった時代にはユーザーに親しみを持ってもらう役割を担っていたものの、近年は企業間取引(BtoB)事業へシフトしており、企業イメージとの乖離が大きくなったためと説明している。

2026年末までには販促利用を終える予定で、代わりとなる新キャラクターの検討は行われていないとのことだ。弟のスモールや兄のクロールなど多数のファミリーが存在し、長きにわたり愛されてきたキャラクターであったが、時代の変化とともにその歴史に幕を下ろそうとしている。
