「ついに日本上陸。アメリカが震えた。凄い奴がやってくる」──理由はわからないけど、最高にいい意味で「おバカ」な感じがする。大好きなやつだ。
このフレーズ、ニンテンドー64で発売された『時空戦士テュロック』のCMのフレーズなのだ。筆者はこのCMが大好きで、当時狂ったようにプレイしていた。1997年5月リリースか。
……え、29年も前なの!?
その、もうすぐ30年戦士が、『テュロック:オリジンズ(Turok: Origins)』として、2027年に復活する。
いや、前回のCMは正直なんのこっちゃだったけど、今回は心の底から叫ぶよ。30年ずっと待ってました──「ついに日本上陸!」
さらに今作は、見た目もプレイフィールも超優等生だ。撃って、殴って、コスチュームチェンジまでするハッスルぶり。
「クラスのお調子者ムードメーカーのテュロックくんが、30年経って超優秀な大人に成長した……。先生、なんだかちょっとウルっときちゃうなぁ」みたいな気分になったのだった。
HPの回復と弾丸の補充手段は、なんと「草」
『テュロック:オリジンズ』は、Saber Interactiveが開発・販売を手掛けるアクションシューティングで、初代の前日譚にあたる。
ゲームを始めると「フォーム(クラス)」を選択する。用意されているのは、攻撃タイプの「クーガー」、タンクタイプの「バイソン」、サポートタイプの「レイヴン」の3種類。
筆者はとりあえずクーガーを選んでゲームスタート。適当に探索していると、さっそく第一エイリアン発見。サクッと撃破する。移動もエイムもレスポンス良好で、操作するのが気持ちがいい。
筆者が特にツボったのが、「草」だ。なんと本作では、地面に生えている謎の草でHPの回復、弾薬の補充を行うのである。
ステージには大量の草が生えているので、「あっちが弾薬、こっちがHP」などと目星をつけておく。いざ、戦況がヤバくなったら草に猛ダッシュして回復してすぐに戦線復帰……という泥臭い立ち回りが妙に楽しい。
もうひとつ特徴的なのが、ボタンひとつでいつでも一人称視点(FPS)と三人称視点(TPS)が切り替えられること。
エイム精度を上げたいときはFPS、周囲の状況把握やローリング回避を重視したいときはTPSなど、好みに合わせて選択できる。
本作のシューティング部分は、まったく危なげのない作りだ。どんなアクションもスパッと気持ちよく決まるのが、すばらしくうれしい。
フォームチェンジと必殺技で立ち回る、ヒーロー感溢れる戦闘
本作は単に撃って避けるだけではない。キャラクタービルドも重要な要素のひとつで、クラスと武器を強化することで様々な立ち回りが可能になる。
その肝となるのが「エコーシンク」と呼ばれる変身システム。これはフォームチェンジみたいなもので、キャラクターのコスチュームを変化させることで特殊攻撃が行えるようになる。
「変身」という表現がぴったりで、見た目からして皮膚全体が変化しているのがわかる。これは強そう!
倒したボスからDNAを採取し、自分の超能力的なアビリティをビシバシ強化していく。さらにMODで武器を魔改造。クラスの弱点を補ったり、長所を極限まで尖らせたりと自由自在だ。
ボス戦などでは、必殺「原始アビリティ」を駆使して敵のHPをゴリゴリ削っていく。アビリティには使用後のクールタイムがあるが、絶命寸前の敵に止めの一撃をくわえることで、クールタイムを短縮できる。
遠距離から一気に接敵して、近接→フィニッシャーが決まるとめちゃくちゃ気持ちいい。アクションの力押しだけでなく、スキルとアビリティを組み合わせて戦う……。
テュロックくん、本当に立派に成長したんだね……。
FPSとTPSの2つの開発ラインを同時並行させて開発。「超大変でした(笑)」──ゲームディレクター:ヘスス・イグレシアス(Jesus Iglesias)氏インタビュー
試遊後、本作のゲームディレクター、ヘスス・イグレシアス(Jesus Iglesias)氏に話をうかがった。
──初代64版と比べて、テュロックくんがすごく進化していて驚きました。
イグレシアス氏:
いや、テュロックは主人公の名前ではないですよ(笑)。64版の主人公の名前は「タルセット」と言います。
──え、違うんですか!?29年間ずっとそう思っていました。今回、一番の衝撃です。大変失礼いたしました……。
イグレシアス氏:
そう勘違いしているファンの方は多いですよ。「テュロック」は個人名ではなくて、人類を守るために代々継承されてきた聖なる戦士の「称号・結社」のことなんです。
──今作『オリジンズ』は、初代の印象からすると意外なほど、真面目で優等生な作品に仕上がっています。
イグレシアス氏:
そのとおりですね(笑)。
初代では「恐竜」「エイリアン」「時空移動」「ネイティブアメリカン」などの突拍子のないバラエティの豊かさが大きな魅力でした。
こうした要素は現代でも間違いなく通用すると思いますが、過去作では、設定やストーリーの多くが謎に包まれていました 。
『オリジンズ』が優等生に見えるのは、今回はその謎に光を当て、「テュロック」という戦士の伝承や世界観を、現代のクオリティできちんと再定義したからでしょう。
──FPSとTPSをいつでも切り替えられます。実装するのは大変だったんじゃないですか?
イグレシアス氏:
超大変でした(笑)。FPSとTPSの2つの開発ラインを同時並行させましたから。
ただ「75%のユーザーが三人称のゲームを好む」という調査結果があって、できるだけ多くの人にプレイしてもらいたくて頑張りました。初代からの熱狂的なFPSファンも絶対に大切にしたかったですし。
── 両方の好みに応えようとしたわけですね。
イグレシアス氏:
そうです。例えば「自分はFPSが好きだけど、友達はTPSが好き」という場合、どちらかが我慢しなければならない。でも、好みが違っても一緒に協力プレイで遊べた方が絶対に楽しいじゃないですか。
──フレームレートもヌルヌルで非常に快適でした。
イグレシアス氏:
私自身シューティングゲームの大ファンなので、コンソールでの「60FPS」は譲れない必須条件でした。
Unreal Engine 5で最高峰のビジュアルを描画しながら60FPSを維持するのは大きな挑戦でしたが、シューターの意地で妥協せずに仕上げました。
──ちなみに、クリアまでの想定プレイ時間はどれくらいでしょうか?
イグレシアス氏:
極端なヘビーゲーマーの方でなければ、おおよそ10時間から12時間ほどを想定しています。
──それでは最後に、日本のファンに向けてメッセージをお願いします!
イグレシアス氏:
今作ではさまざまな惑星が登場します。そして、新しい惑星に行くごとに、新しい環境、新しい敵やクリーチャー、そして新しい攻撃方法がプレイヤーを待ち受けています。
このバラエティ豊かな世界と手応えある戦いを、日本のファンの皆様にぜひ存分に楽しんでいただきたいと思っています。
──ありがとうございました!
『テュロック:オリジンズ』は、初代のワイルドで泥臭い手触りはそのままに、現代最高峰のアクション性とプレイアビリティを引っ下げて生まれ変わった。
フォームチェンジや視点切り替えといった今作ならではの遊びも骨太で、シリーズ初体験の人にも、当時を知るファンも、どちらも楽しめる作品になっている。発売は2027年とのことなので、続報を楽しみに待ちたい。











