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【ゲーム概要】
都市伝承&心霊体験アドベンチャーゲームで、『トワイライトシンドローム』の流れを汲む作品。陽見(ひるみ)市に住む中学生3人が、街で囁かれる数々の噂の検証に挑む。出荷本数は少なかったものの、隠れた名作として支持を受け、その評判から現在の中古市場ではプレミアが付いている。
編集部ひとことレビュー
『夕闇通り探検隊』の主人公は、好奇心旺盛な3人の中学生。男子もいるが、割合的には女子のほうが多いので、おおむねJCが主人公と思ってもらって差し支えない。プレイヤーはそんな彼らに成り代わり、街に広まる噂や都市伝説の真相を究明すべく、調査に乗り出していくというストーリーになっている。
写実的なグラフィックには妙な説得力があり、単純にそれだけで怖さが引き立っている。“噂の究明”という現実にあり得る題材も相まって、非現実的な現象もリアルに受け止められる気分にさせてくれるのだ。筆者の場合は、このおかげで100%ゲームの世界に没入できた。特定のポイントでは、主人公視点で周囲を見渡せるパノラマビューに変化。これがさらなる恐怖を醸し出す。
環境音の使いかたも絶妙で、遠くから聞こえてくる工事現場の騒音やクルマのクラクション、不気味に響くカラスの声など、自分が街の一角に立っていると錯覚するような雰囲気を作り出しているのが本当にすごい。ついでに言えば、緊迫感を高める心音のSEと不安感を煽るBGMを、じつに効果的に差し込んでくるのも本当にニクい。ホラーを語るとき、音の重要性はしばしば語られるが、それを肌で感じる演出ぶり。これじゃあ、恐怖感はいやが上にも高まっていくっていうものだ。
そんなわけで『夕闇通り探検隊』は、2016年のいま体験しても、なかなかに震え上がる体験ができるタイトル。できれば深夜に、ひとりで、部屋を真っ暗にして、ぜひプレイしてもらいたい。
(動画投稿:しょっぱいさん)
夕闇通り探検隊
発売年月日 | 開発元/発売元 | プラットフォーム |
---|---|---|
1999年10月7日 | スパイク | PlayStation |
特記事項 | ||
なし |
(C)1999 Spike