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春日が裸の理由は? ヤドカリは仲間になる? 『日本統一』とのコラボは? 桐生の変装は本気? 『龍が如く7外伝』&『龍が如く8』開発陣インタビュー

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 『龍が如く7外伝 名を消した男』(以下、『龍が如く7外伝』)に『日本統一』の主演で知られる本宮泰風さん、山口祥行さん、そしてタレントのファーストサマーウイカさんの起用が発表。さらに『龍が如く8』では春日一番と桐生一馬の会話シーンが公開されるなど、盛り上がりをみせた“RGG SUMMIT SUMMER 2023 / 龍が如くスタジオ新作発表会”。

『龍が如く7 外伝 名を消した男』ファーストサマーウイカさん演じる赤目などのキャストや舞台設定など公開。バトルシステム「応龍」「エージェント」の解説も

 詳細は上記の記事を参照していただきたいのだが、オンライン配信後には来場したメディア向けに本宮泰風さん山口祥行さんファーストサマーウイカさんへの取材が行われた。また、時間を少し空けてから、龍が如くスタジオ代表・横山昌義氏をはじめとした開発陣へのインタビュー取材も実施。本稿ではインタビューの模様をお伝えしていく。

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聞き手・文/豊田恵吾


小沢仁志、竹内力をぶっ飛ばせるのが『龍が如く』シリーズの魅力

──ウイカさんが『龍が如く』にハマったきっかけを教えてください。

ファーストサマーウイカ(以下、ウイカさん):
 プレイ歴で言えばにわかな『龍が如く』ファンでして、コロナ禍で2~3週間空いたときに「『龍が如く7 光と闇の行方』(以下、『龍が如く7』)がすごくおもしろい」と聞いて手を出したのが『龍が如く』デビューです。

 そこからハマり、ラジオやテレビに出るたびに「『龍が如く』がおもしろい」と話していました。『龍が如く7』に登場するナンバ(安田顕さんが演じるキャラクター)にガチ恋したエピソードを話していたら、それが安田さん本人の耳に届くなど、私の中のストーリーと『龍が如く』がどんどん深まっていって……。その後、シリーズ作を遡ってプレイするようになり、さらに好きになっていきました。『龍が如く7外伝』への出演は、本当にもう夢が叶った形ですね。

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──具体的にどういった部分が刺さったのですか?

ウイカさん:
 『龍が如く7』がRPGだったというのが大きかったと思います。もともとRPGが好きだったのですが、『龍が如く』シリーズはアクションゲームだと聞いていて。そんな中「『龍が如く』が『ドラクエ』みたいになってる」と耳にしてから『龍が如く7』をプレイしました。『龍が如く7』がRPGになったことは、出会いのきっかけとして大きかったと思います。

──本宮さん、山口さんは『龍が如く』の魅力はどういった部分にあると思われますか?

本宮泰風さん(以下、本宮さん):
 実際は街中でケンカなんてできないんじゃないですか。それができることが魅力だと思います。

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ウイカさん:
 ケンカがしたい、という感じに聞こえますけど(笑)。

本宮さん:
 したいけどリアルじゃできないじゃないですか。でも、看板を持って殴ったり暴れたりできれば気持ちいいかなと(笑)。

山口祥行さん(以下、山口さん):
 憧れの俳優さんたちが歴代シリーズ作に出ていて、全員ぶっ飛ばせるというのは本当に魅力的ですよね。

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ウイカさん:
 なんで「ぶっ飛ばす」に重きを置いているんですか(笑)。シンプルにゲームのキャラクターになれるって、興奮しません?

本宮さん:
 もちろんそうだけど、出ているキャラクターが実在の人たちで、その人たちをぶっ飛ばせるわけだから(笑)。

──ぶっ飛ばしていちばん爽快だった方はどなたですか?

本宮さん:
 小沢仁志さん『龍が如く0 誓いの場所』(以下、『龍が如く0』)久瀬大作)です。

山口さん:
 竹内力さん(『龍が如く0』阿波野大樹)ですね。

──本宮さん山口さんといえば、多くの方が『日本統一』を思い浮かべると思うのですが、今回出演されるにあたりゲームでの演じ方の難しさや『日本統一』で演じているキャラクターとの違いを感じる部分などはありましたか?

本宮さん:
 基本的に『日本統一』で僕と山口が演じてるキャラクターが、『龍が如く』では逆に近いかなという印象です。

山口さん:
 『日本統一』で本宮が演じている役は、どちらかといえば桐生に近い感じで、僕が演じている役は真島(吾朗)に近い感じなんです。それが逆になっているので新鮮でした。

──それは演じやすかったのでしょうか? それとも難しかった?

本宮さん:
 僕も山口もいろいろな役をやっていますからね。最近は歳を重ねてきていますし、先頭を切って暴れるようなシーンは減っていますけど、そこは大丈夫でした。

──『龍が如く7外伝』の見どころをお聞かせください。

本宮さん:
 『日本統一』はいつも脚本作りに苦労しているんです。僕は任侠作品はファンタジーだと思っていて。その部分でインスピレーションを受けるくらい、『龍が如く7外伝』は脚本に特化していました。台本を読ませていただいたときにすごく参考になりましたし、目から鱗なところもありました。そういった構成力が魅力だと思います。

山口さん:
 あとはミニゲーム。僕らがやったことがないような内容なので、そこも楽しみにしてください。

ヤドカリがデリバリーヘルプで召喚できるのか、それだけは言えない

 ここからは龍が如くスタジオ代表・横山昌義氏、『龍が如く』シリーズ チーフプロデューサー阪本寛之氏、『龍が如く7外伝』、『龍が如く8』ディレクター堀井亮佑氏、『龍が如く7外伝』プロデューサー鈴木誠氏のインタビューをお伝えする。

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左から鈴木氏、横山氏、阪本氏、堀井氏

──先日『龍が如く7外伝』、『龍が如く8』のトレーラーを公開されましたが、反響についてお聞かせください。

鈴木誠氏(以下、鈴木氏):
 『龍が如く7外伝』は、みなさん桐生に反応してくれましたね。シリーズ作をプレイしている方、『龍が如く7』からプレイを始めた方でそれぞれ反応は違いましたが、もう一度桐生で『龍が如く』をプレイできるという点、アクションであるという点はみなさんよろこんでくれていました。

阪本寛之氏(以下、阪本氏):
 『龍が如く7外伝』、『龍が如く8』を連続して公開することに関して、「ユーザーが混乱するのではないか?」という心配がありました。タイトルの違いをどう伝えるのか、じつは我々の中でも揉めたところだったんです。でも、見ていただいた方はちゃんとわかってもらえていて。『龍が如く7外伝』が先に出るからまずプレイして、そのつぎに『龍が如く8』をやろう、と理解してくれていて、苦労した甲斐があったなと思いましたね。

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堀井亮佑氏(以下、堀井氏):
 『龍が如く7外伝』はアクションで桐生が主人公。『龍が如く8』はRPGでダブル主人公。いいバランスですみ分けができて、それぞれの色が出せたと思っています。アクションや桐生が好きな方には『龍が如く7外伝』が刺さりましたし、過去作をあまり知らない方には「『龍が如く』が持つエンタメ性」に興味を持っていただけました。

横山昌義氏(以下、横山氏):
 アクション派とRPG派がいるわけですよ。我々としては、そこもおもしろいところでして。Twitterに『龍が如く8』のことを書けば「アクションに戻してください」と言われるし、『龍が如く7外伝』を話題にすると「アクションはできません」と言う人がいるわけなんですが、それでいいと思っています。

 『龍が如く7外伝』に出演するウイカさんも『龍が如く7』から始めていて、「RPGじゃなかったら入れなかった」と言っているんですよね。『龍が如く7』から『龍が如く』に触れて、シリーズ作品自体に興味を持っていただければジャンルの壁を越える。いま、彼女はアクションも楽しめるようになっているわけです。ウイカさんからいろいろと話を聞いていますが、こういうタイプの人は、じつは僕の周りにもたくさんいます。どの作品から入っても、興味を持ってもらえれば過去作もやってくれる可能性があるわけで、いいサイクルが作れていると思っています。

──イギリスのテレビ番組に出演された、とにかく明るい安村さんが話題になったあと、『龍が如く8』の2ndティザートレーラーが公開されました。内容と、あまりのタイミングの良さに驚いたのですが、これは偶然なんですよね。

横山氏:
 偶然です。ビーチのシーンを出したいというのは、2年くらい前から言ってたんですよ。実際は3つぐらい候補があって、発表会のエンディングにも入れていましたけど、昔の仲間3人がバットを掲げるシーンも候補のひとつでした。安村さんがバズっているのを見て「すげえな、うちのトレーラーもヨーロッパで受けてくれないかな」となりました(笑)。アメリカでは「『オースティン・パワーズ』だ!」という反応が多かったですね。うちのほうがうまく隠せてると思いますが(笑)。

──春日のキャラを表すうえで、ビーチのシーンはすごくいいなと感じました。

横山氏:
 舞台が変わっているというのもわかりますし、『龍が如く7』で一番が裸一貫で捨てられたところから始まる、そのセルフオマージュにもなっています。いろいろな意味で彼を表すのにいいシーンになっていると思います。

──『龍が如く8』の2ndティザートレーラーではヤドカリが「一番のいちばん大事なところ」を隠していましたが、ヤドカリはデリバリーヘルプで召喚できるのでしょうか?

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横山氏:
 それは内緒です!(笑)

阪本氏:
 やたらとフィーチャーされてますが、それだけは絶対に言えません(笑)。

──ヤドカリは公式サイトのロード画面やトップページにも出ているなど、謎の存在感がありますよね。

堀井氏:
 ヤドカリを操作するゲームだと思われちゃいそうですね(笑)。

──『龍が如く8』の登場キャラクターについては、主人公以外は正式に発表されていませんよね。さきほども話題にあがりましたが、ナンバと足立の姿は発表会のエンディングに映っていました。『龍が如く7』のキャラクターたちは引き続き登場すると期待してもよろしいのでしょうか?

横山氏:
 隠しているわけではないのでお答えしますが、『龍が如く7』のメンバーはふつうに出てきます。ただ、鎌滝えりは登場しません。彼女はサブストーリーで仲間になるキャラクターなので、該当のサブストーリーを遊んでいない方は鎌滝えりを仲間にしておらず、彼女のことを知らないんですよね。ユーザーの方がアップしてくださっている“『龍が如く7』最短プレイ動画”では、時間短縮のために鎌滝を仲間にしていないですし(笑)。

一同:
 (笑)。

横山氏:
 去年公開した『龍が如く8』の主人公ふたりが歩いている映像には、声優さんの声を入れているのですが、映像の中で声が聞こえるキャラクターは全員登場します。あの映像を解析すると『龍が如く8』に登場するキャラクターのほとんどがわかっちゃうんですよね。

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──『龍が如く7外伝』で、本宮泰風さんと山口祥行さんへ出演オファーをされた経緯をお聞かせください。

横山氏:
 中野英雄さんから「ふたりはほとんど撮影現場でいっしょにいる」と事前に聞いていたので、時間差が生まれないように出演をお願いしました。昨年、僕は盲腸で入院していたのですが、そのとき本当に暇すぎて(笑)。Twitterにも書きましたが、入院している3泊4日で『日本統一』を30話まで見たんです。

 その前から「ふたりにいきたい」と考えていて、ひさしぶりのストレートなヤクザ役ですし、ちょうど年齢設定もハマったので、本宮さんと山口さんにお願いしなければ、となりました。自然の成り行きとしか言いようがないくらいスムーズに決まりましたね。

──ちなみに、『日本統一』とコラボする可能性はあるのですか?

横山氏:
 それはないと思います。おふたりには『日本統一』で演じている役とは真逆の、暴れん坊と知性派が逆転しているようなタイプを『龍が如く7外伝』で演じてもらっています。そういった点も『龍が如く』ならではですから、十分に楽しんでいただけるのではないかと思っています。

──『龍が如く7外伝』の三代目 西谷誉役、キム・ジェウクさん起用のきっかけは?

横山氏:
 キャラクター設定を気にしてのことです。ストーリーに関わるので深い理由は言えませんが、日本人ではない人に演じてほしくて。でも日本語もしゃべってほしかったんですね。まっさきに候補に挙がったのがキム・ジェウクさんだったんです。見た目も込みでキャラクターに合っていましたし、運良くキム・ジェウクさんにたどり着けて、ベストなキャスティングとなりました。自分に合わない役は受けていただけない方だと思うので、台本を読んでいただいて、どんな役柄か理解していただいたうえで選んでもらえたのはすごくうれしかったです。

 発表会でキム・ジェウクさんからのビデオメッセージを流しましたが、ビデオメッセージって用意されたカンペを読んで話していると、目がそれを追っているのがわかっちゃうじゃないですか。キム・ジェウクさんはいっさいカンペを見ていないんですよね。自分でメッセージを考えて、日本語で考えて話してくれている。日本語での日常会話もペラペラで、キム・ジェウクさんが韓国語を話していたのは、マネージャーさんとやりとりしているときくらいでした。

 あと、おそろしくカッコいい。顔も小さいし、いっしょに写真を撮ると嫌になっちゃうくらい(笑)。

──(笑)。西谷つながりでお聞きするのですが、西谷誉は『龍が如く0』の人気キャラクターで、ファンのあいだでは彼が生きているのか、死んでいるのかも話題になっています。三代目が登場するということは……?

横山氏:
 『龍が如く0』は1986年の話です。生きていたとしても、かなりの年齢。今回の「三代目 西谷誉」のように、渡世名を代々継ぐというのは実際にもあることなんですよね。渡世名を捨てて隠居したあとは一般の名前で生きていたり。だから、必ずしも「先代が死んだから名を引き継ぐ」というわけではありません。……まあ、でも西谷は死んでいるでしょう。彼はあそこで散っているからこそカッコいい。それで言ったら、佐川(佐川司。『龍が如く0』で鶴見辰吾が演じたキャラクター)のほうが生きてるんじゃないかな、って思いますね。

阪本氏:
 あれから40年くらい経ってますよ?

横山氏:
 『龍が如く0』で50歳半ばくらいだったから、90歳以上……。じゃあ、死んでるね(笑)。

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──西谷誉のことをうかがいましたが、過去作を知らない方でも『龍が如く7外伝』はすんなりと楽しめるわけですよね?

横山氏:
 三代目西谷誉は『龍が如く0』からつながっていますが、それ自体はストーリーとあまり関係はありません。彼が西谷誉という名前なだけであって、そこに謎があるわけではなく、過去作の知識がなくてもまったく問題ない話になっています。過去の設定を持ち出して伏線をはっているということもありません。

 もちろん、桐生一馬を知っている方は「近江連合にはこんな歴史があったんだ」と、興味を持ってもらえると思います。それは18年近くシリーズが続いているからこその、いいところですよね。

堀井氏:
 『龍が如く7外伝』で、桐生一馬という人間に初めて触れる方も多いと思います。桐生の名刺代わり、というわけではありませんが、過去作の知識がなくても「桐生一馬はこういう人間で、こういった考え方で生きてきたんだな」と伝わる内容にしています。

鈴木氏:
 「桐生のことをよく知らない」という方を意識して制作しています。ですので、プレイを通して真剣な桐生、お茶目な桐生といった、いろいろな桐生を知っていただき、クリアーするころには「彼はこういう性格なんだ」と理解していただけると思っています。

──そんな桐生の『龍が如く7外伝』のバトルスタイルについて、“応龍”、“エージェント”が発表となりました。『龍が如く6 命の詩。』(以下、『龍が如く6』)以来のアクションとなるわけですが、バトル部分について、もう少し詳細を教えてください。

横山氏:
 『龍が如く7外伝』も『龍が如く8』も、どちらもドラゴンエンジンで制作していますので、『龍が如く6』や『JUDGE EYES:死神の遺言』(以下、『ジャッジアイズ』)をベースとして使っています。「すべてが入っている」という感じですね。ドラゴンエンジンは自社開発エンジンですので、随時アップデートを重ねています。そのため、ドラゴンエンジンは『龍が如く6』のときよりも『ジャッジアイズ』のほうがいいですし、さらに言えば『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』ではより進化しています。これまでのタイトルのいろいろな部分をベースとして使っているという感じですね。

鈴木氏:
 龍が如くスタジオとして、最新のアクション、いま作れる最高のアクションをベースとして考えています。そのうえで、桐生の生い立ちを含めて、これまでを再解釈してアクションに落とし込んでいます。

 “応龍”は“終(つい)のバトルスタイル”と紹介していますが、ケンカ殺法の最終形であり、最新のスタイルです。桐生もそれなりの年齢になっていますが、衰えず、さらに進化しています。単なる連撃やコンボ、フィニッシュ技だけではなく、溜め攻撃など、『ジャッジアイズ』で磨いた技術も採り入れていますので、アクションの手触りとして進化を実感していただけると思います。

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 もうひとつのスタイル“エージェント”は、紐のような道具のほかに、ドローンを使用したり、吸っていたタバコで爆発を起こしたり、さまざまなガジェットを使ったスパイアクションが楽しめます。スピード感を重視し、大道寺一派のエージェントとしてふるまえるスタイルです。こちらはまったく新しい感触のバトルアクションとなっています。

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堀井氏:
 “応龍”は「ザ・桐生一馬」なんですよね。毎作、桐生のさまざまなスタイルやアクションにチャレンジしていましたが、「『龍が如く7外伝』を桐生の名刺代わりにする」という目標もありましたので、「これが桐生一馬だよね」と思えるものが“応龍”のベースとなります。

 それを踏まえて、新しさに特化した“エージェント”スタイルを生み出しました。最新アクションとしておもしろそうな要素、技術面での挑戦を“エージェント”に入れ込んでいます。

──『龍が如く7外伝』のトレーラーを見ると、従来作と比べて敵の数が増えていたり、多種多様な動きをしていたり、街の密度も濃くなっていると感じました。

阪本氏:
 直近だと『ジャッジアイズ』シリーズを作っていたので、「つぎにアクションゲームでできることは何か」と、ずっと考えていました。モーションやバトルの制御、街の密度感にも手を入れています。“エンジンを踏襲”と言われるんですけど、我々としては踏襲している気はありません。

横山氏:
 『龍が如く 維新!極』のインタビューのときにも答えましたが、アンリアルエンジンを触ってからは、ドラゴンエンジンのクオリティーがより向上しました。アンリアルエンジンは日中の自然光表現などが優れているのですが、アンリアルエンジンを触ったことで明るい場面での描写がいままで以上にきれいに出せるようになったんです。あとは、見栄えがよくて、プレイしていてちょうどいいところになるように、カメラは相当変えていますね。いまでも随時調整しています。

──『龍が如く7外伝』での桐生の見た目に関して、横山さんは「本人は変装しているつもり」と述べていましたが……。

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横山氏:
 あれは冗談です(笑)。ゲーム中で「お前、変装できてないよ」とツッコまれることはありません。「変装した気になっている」とみなさんが笑っていたので、言ってみただけですね。実際のところ、桐生は基本的に名乗らないですし、ずっとサングラスをかけていたり、いろいろとやっているんですよ。彼は煩わしい生きかたを強いられていて、そのあたりはしっかりと描いています。

 みなさん勘違いしているかもしれませんが、桐生ってあの世界ではそんなに有名人じゃないんです。彼は裏社会の有名人であっても、一般社会で有名な人ではありませんから。裏社会の人がその辺にいたとしても、誰も気付きませんよね(笑)。

──最後に発売を楽しみにされている方たちへ、メッセージをお願いします。

鈴木氏:
 『龍が如く7外伝』は、桐生の空白の期間を体験できますし、桐生一馬がどんな人間なのかがわかるタイトルになってます。『龍が如く』シリーズを遊んだことがなく、「この人誰だろう?」と思っている方も、「『龍が如く6』のあとはどうなったんだろう」と思っている方も、みなさんが楽しめる作品になっていますので、ご期待ください。

堀井氏:
 『龍が如く7外伝』と『龍が如く8』は、アクションとRPGでジャンルは異なりますが、どちらも前知識がなくても楽しめる、間口の広い作品になっています。続編だからとかは関係なく、単体のゲームとして見たときに、新しさやおもしろさがたくさん詰まっている作品になっていますので、多くの方にプレイしていただければと思います。

阪本氏:
 直近ですと、リメイク作の『龍が如く 維新!極』を新しいチームで発売しましたが、その裏で新作の『龍が如く7外伝』と『龍が如く8』を着実に作り続けていました。秋ごろには、新しい情報、これまで注ぎ込んできたものをお伝えしますので、引き続き龍が如くスタジオに注目してください。

横山氏:
 察しのいい人は秋に何を発表するのかだいたいわかると思いますが、じつは『龍が如く7外伝』でまだ言っていない大きなことがあり、まだまだ底が見えていないというか、お伝えしなければいけないことがあります。東京ゲームショウの時期、昨年と同じく発表を行いますので、よろしくお願いします。(了)

副編集長
電ファミニコゲーマー副編集長。

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