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『うたわれるもの』『ToHeart』のアクアプラスが「プロレスゲーム」で有名なユークスの子会社に──どういう組み合わせ!? と思ったら、両社の“強み”を活かした協力体制が実現しそうだった。2社の社長たちに「なぜ」と「これから」をズバリ聞くインタビュー

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プロレスと美少女──

まったく異なる分野で知られるゲーム会社が、手を組むことになっていた。

『闘魂烈伝』『エキサイティングプロレス』などプロレスゲームが代表作として知られるユークスが『うたわれるもの』『ToHeart』シリーズなど美少女ゲームを源泉としたドラマティックな作品を得意とするアクアプラスを子会社化したというニュースが話題となったのは、2025年8月のこと。

歯ごたえのある3Dアクションゲームを主戦場とするユークスと、シナリオ・キャラクター重視のアクアプラス。ともに創業30年を超えながら、まったく違う道を歩んできた両社である。

アクアプラスは2025年リリースの新生『ToHeart』など近年の作品ではグラフィックの3D化に挑戦していたとはいえ、それでもやはりプロレスゲームには程遠いため、意外性のインパクトは大きい。実際にアクアプラス側も当初は「なぜプロレスゲームの会社が?」という反応だったそう。

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2025年に発売された新生『ToHeart』。キャラクターなどのグラフィックを3D化し、UIなども一新した意欲作だ。

しかし、冷静にシナジーを考えると可能性も感じる。というのも、最近のユークスの制作実績を見ると、「なんでも作れる会社」になりつつあることがわかるからだ。

実はユークス、様々なメーカーから発売されているゲームの制作や開発協力も手掛けており、アクションゲームからRPGなど多くの有名作品で制作や開発協力としてその手腕を発揮しているのだ。

さらにはCGライブやXRメタバースの制作実績もあり、決して「プロレスだけ」ではないメーカーであることがうかがえる。

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2025年にディースリー・パブリッシャーより発売された『ゼンシンマシンガール』は開発をユークスが担当。機械の少女たちがブラック企業に立ち向かうというコミカルな世界観のローグライトシューターだ。

つまり、そんな“技術力”の会社であるユークスに、シナリオ・キャラクター・音楽に長けたアクアプラスが加わると考えると、両社の強みを生かした何かが起きそうな気配を感じられるのではなかろうか。

本記事では、そんな「面白い組み合わせ」を実現したキーマンであるユークスの谷口行規社長と、アクアプラスの下川直哉社長にお話を伺った。

「お互いにやってきたことが全く違う会社だから、面白いことができる可能性がある」そう谷口社長が語ったというエピソードも明かされた今回のインタビューでは、技術力とIPというお互いのノウハウを活かした今後の展望や「複数人で2~3年かける」というアクアプラスのシナリオへのこだわり、そして現在制作中の『うたわれるもの 白への道標』『ジャスミン』の開発状況など、貴重な証言を数多くうかがうことができた。ぜひ最後までお読みいただければ幸いだ。

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写真左からアクアプラスの下川直哉社長、ユークスの谷口行規社長。

インタビュイープロフィール

ユークス 谷口行規氏:
株式会社ユークス代表取締役社長。1993年にユークスを創業。プログラマーとしても数々の作品を手掛ける。

アクアプラス 下川直哉氏:
アクアプラス代表取締役社長。プロデュースや、ボーカル曲の作曲も手掛ける。現在は『うたわれるもの 白への道標』を鋭意制作中。

取材・文/浅葉たいが
編集/海ソーマ


目指すは大作RPG? 過去作の移植はもちろん、お互いのノウハウを活かした完全新作を作りたい

──2025年8月のユークスによるアクアプラスの子会社化発表から数ヶ月が経ちましたが、具体的な計画などは進んでいるのでしょうか?

下川直哉氏(以下、下川氏):
今はようやく財務周りの統合が見えてきた段階で、一緒に何をやっていくかはまだまだこれからですね。

ただ、まったく何もないというわけではなくて、ユークスさんのおかげで『うたわれるもの 白への道標』のNintendo Switch 2版が出せることになりました。開発がスタートしたのはだいぶ前なので、Nintendo Switch 2版の企画が最初からあったわけではないんですよ。

そこでユークスさん側に相談してみたところ、「それならできそうです」とあっさり返事をいただきました。

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『うたわれるもの 白への道標』は2026年5月28日に発売予定。ユークスの協力でNintendo Switch 2版の発売も決定した。シナリオに力を入れた意欲作とのことだ。

谷口行規氏(以下、谷口氏):
ユークスにはNintendo Switch 2はもちろん、多彩なプラットフォームでの発売経験がありますからね。今後は過去作の現行機への移植などもやっていきたいと思っています。

下川氏:
過去作の移植については、ユークスさんの技術力もあり、出すことが決まればリリースのタイミングもそれほど遠くならないと思いますね。

まだ具体的には何も決まっていませんが、『ダンジョントラベラーズ』シリーズや『Routes -ルーツ-』はどこかのプラットフォームに出したいと考えています。あと、PS3版の『ティアーズ・トゥ・ティアラ』はアクアプラスとしては移植が難しいタイトルという位置付けだったのですが、実はユークスさんに当時制作に関わった方がいるので、光が見えてきた感じです。

とはいえ、僕の願望ばかり言っても仕方がないので、「どういう作品を移植して欲しいか」というのはゲームファンの皆さんにも聞いてみたいですね。

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『Routes -ルーツ-』の移植も検討中。現行ハードでは遊べないタイトルの移植にも力を入れていくとのこと。

──アクアプラスの過去作の移植は楽しみですね。では、もし2社で新作をやるとしたら、どのようなものにチャレンジしてみたいですか?

下川氏:
これはまだ相談もしていないことなので、完全に妄想になりますが……。既存シリーズの延長線上のものではなく、お互いのノウハウを活かした「今までにないような完全新作」をやりたいですね。現実味のあるところでは、シミュレーションRPGや『AQUAPAZZA』のような格闘ゲームをさらに発展させたものとか。

シミュレーションRPGについては、キャラクターとシナリオ、そしてゲーム部分が喧嘩しないように高いレベルで融合したものが作れたらいいなと。群像劇と相性の良いジャンルですし、RPGほどコストをかけなくてもたくさんのキャラクターを出せるのも強みかなと思います。

過去作の『ティアーズ・トゥ・ティアラ』などは、ゲーム部分の難度というか歯ごたえをマイルドに調整していったんですよ。そうではなくて、シナリオとゲームが喧嘩せず、どちらも遊びごたえのあるものが作れたら最高ですね。

──『AQUAPAZZA』のような格闘ゲームもまた見てみたいです。

下川氏:
次に格闘ゲームをやるなら3D描写にするのもいいかもしれませんね。ユークスさんの強みを活かせる要素だと思うので。

谷口氏:
3Dのアクションは色々と作ってきて、かなり独自のノウハウが溜まっています。リアルな人の動きや表現をとことん突き詰めて、再現してきた開発実績がありますので、新しい格闘ゲームを作るということもできそうですね。

──アクアプラスからすると「意外な組み合わせ」だったかもしれませんが、下川さんは今後の展開を考えるのが楽しそうですね(笑)。

下川氏:
ユークスさんはなんでもできるんだな、ということがわかってきましたからね。

ただ、単純にお互いの「やりたいこと」と「やれること」を合わせればいいという話じゃないので、実際のプロジェクトがどんなものになるかはまだ想像がつかないです。

ちなみに、シミュレーションRPGや3D格闘ゲームはアクアプラスとユークスだけでやれることですが、外部も巻き込めるのであれば大作RPGもやりたいねという話もしています。

谷口氏:
今回の子会社化の大きな目的が「自社IPの強化」なのですが、それよりもさらに大きな目標として「AAAタイトルに挑戦したい」という気持ちがあります。大作RPGとなると大きなパブリッシャーと組まないといけませんが、興味のあるメーカーの方がいたら声をかけてほしいですね。

ただ、声をかけていただくには、ユークス、アクアプラスというチームのできることをもっと多くの人に知ってもらう必要があるかなと思っています。「こんなこともできるようになりました」ということを知ってもらえれば、他社さんとやるプロジェクトの幅も変わってくるのかなと。

──ユークスさんは『テイルズ オブ アライズ』などのRPGの開発にも名を連ねていますし、アクアプラスさんのシナリオやキャラクターを作る力があれば、見たことのないような作品ができそうです。

下川氏:
アクアプラスのRPGもこだわって作っていますが、さすがにAAAクラスを目指した作りや予算の規模ではないんです。

ですから、アクアプラスだけでできることを超えたRPGはチャレンジのしがいがあるかなと思います。本当に面白い物語、キャラクター、良い音楽を提供できると思いますので、ゲーム部分はゴリゴリのものをユークスさんに作っていただきたいですね。

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プロレスのユークスと美少女のアクアプラス。まったく違うからこそ面白いことができるかもしれない

──未来の展望を伺えたところで、少し時計の針を戻させてください。ユークスとアクアプラス、一見「全然違う会社」に見えますが、面白い組み合わせだなとも思うんです。ここで簡単に、自社の紹介をお願いいたします。

谷口氏:
ユークスは創業32年目になるゲーム・エンタテインメント企業です。プロレスゲームの開発を原点に、CGライブ、XR、遊技機制作など、事業領域を広げてきました。

代表作である『闘魂烈伝』シリーズや『WWE 2K』シリーズといったプロレスゲームで培った技術力を活かし、近年では『ゼンシンマシンガール』『ダブルドラゴン リヴァイヴ』などのアクションゲームにも挑戦しています。

下川氏:
アクアプラスは今年で31年目を迎えます。僕が20歳の頃、ゲームを作るのが好きな仲間が集まって創業し、『ToHeart』をきっかけに多くの方に知っていただきました。その後は『うたわれるもの』シリーズなど、ノベルゲーム以外のジャンルも制作しています。「物語、キャラクター、音楽」の3要素を軸にした会社だと思っています。

──改めてお聞きしても、だいぶ毛色の違う会社ですよね。

下川氏:
ユークスさんから提案を受けたとき、アクアプラスとしては「一緒に何をやるの?」という驚きのほうが強かったですね。「プロレスゲームの会社がなんでウチに声をかけてくれたんだろう」と。

実際に谷口社長にお会いしたときに、「どういうことがやりたいんですか?」と聞いたんですよ。そうしたら、「お互いにやってきたことが全く違う会社だから、面白いことができる可能性がある」というビジョンを語ってくれました。

谷口氏:
単純に「開発会社を買って開発部門をさらに強化する」ということはやるつもりはなかったんです。ユークスは技術でいろいろなゲームを支えてきましたが、ここ数年は受託開発が中心になっています。

ただ、最近のゲーム業界の動きを見ていると、やはり自社の作品やIPも強化していかなければいけないと考えていました。そこに自社のIPを大切に育てているアクアプラスさんの話が出てきたんです。「これはウチにはない力だな」と。

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アクアプラス内では、ユークスを“プロレスゲームの会社”として知っている方が多かったそう。『闘魂烈伝』シリーズのほか、『エキサイティングプロレス』やWWEを題材にしたゲームも人気を博した。谷口社長はプロレスを題材にしたゲームを、ユークスのひとつの柱と位置付けている。

下川氏:
ゲーム会社あるあるだと思うんですが、ヒットしたタイトルでその会社の雰囲気を掴んだ人が入社してくるので、クリエイターの嗜好が偏るんですよ。

たとえば、ウチにプロレスゲームを好きな人は入ってきませんし、やっぱり美少女ゲームにつながるものが好きな人が多いです。「シナリオを書きたいです」とか、「可愛い絵を描きたいです」という方も多いですね。

こういった構造がある以上、よほど大きなゲーム会社じゃない限り、ベースになった方向性に対して「縦」にしか伸びていかないのかなと思うことがありました。でも、この機会にユークスさんと一緒になることで、ものづくりに対するスタンスがさらに広がっていくのではないかなと期待しています。

谷口氏:
もちろん、お互いの良さを活かせないような取り組みをするつもりはないので、ファンの方は安心して欲しいと思います。「アクアプラスに実写プロレスゲームを作らせる」みたいなことはないですし、ものづくりに関して「こうしなさい」というような強制をしないのは、ユークス創業からの方針です。

ただ、ユークスとしても異文化であるアクアプラスさんの近くで仕事をすることで得るものがあると思いますし、逆もあると思います。そうして得たものを良い形で発揮できるといいですね。

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ユークスの代表取締役社長・谷口 行規 氏。プログラマーとして大学時代にユークスを起業。レーサーとしても活躍した。

複数人で2~3年かけて書き上げる。アクアプラスのシナリオへのこだわり

──さきほどRPGの話題が出ましたが、アクアプラスさんのRPGは遊びやすい作品が多い印象で、シナリオの没入感が削がれない作りになっていると感じます。『モノクロームメビウス』は、シナリオはもちろん、ゲーム部分も楽しませてもらいました。

下川氏:
ありがとうございます。おっしゃる通りシナリオを楽しみにしてくれているファンの方が多いので、その期待に応えるようなゲーム作りを心がけてきました。

ただ、歯ごたえや難易度の設計は本当に難しいなと、いつも感じています。例えば『モノクロームメビウス』を出した時には、「僕らの時代の面白かったRPG」と「今のRPG」はだいぶ違うのだなということを痛感しました。時代に合わせてサクサク進めるものを作ったつもりですが、それでもまだ今のユーザーさんの好みに合致していない部分があるんだなと気付かされたんです。

たとえば「街に帰って補給する」というシステムは古いのかもしれないとか、新しい装備が出たら「装備するかどうか尋ねる」ダイアログが出るくらい親切でなければいけないかもしれないとか。今の世の中はコンテンツが溢れているから、面白い部分だけを簡単につまみたいという人も増えているんじゃないか、ということを学びました。

谷口氏:
アクアプラスさんのゲームに関して言えば、要素が複雑じゃない方が良いのかもしれませんね。僕なんかはゲームを作っていた時に、攻略を「パターン化」されるのは嫌だという思いがありました。

下川氏:
僕はどちらかと言うとパターン化して攻略したいタイプなんです。こんなところでも違いが出ましたね(笑)。

──最近は海外のRPGで、トゥーン調のキャラクターと、美少女ゲームっぽい風味のあるシナリオを備えた作品も人気です。こうした方向性についてはいかがですか?

下川氏:
ギャルゲー感のある大作ゲームが出てきているのは事実としてありますよね。日本がもう少し取れていたマーケットでもあるのかなと思ったりもするんですが、これは海外のメーカーがコストと売り上げが伴うように思いっきり張っていたからこそ今の状況になっているんですよね。

ただ、それを単純に追いかけるというのも怖いですね。うちの作品はギャルゲー感のあるものが多いんですが、ユークスさんと大作RPGのようなものをやるとしたら、やっぱり「自分たちがやりたいもの」がベースであるほうが良いと思います。やりたいものベースでやっても美少女ゲーム感は消えないでしょうし、結果的により良いものになると思うんですよね。

谷口氏:
技術に関しては流行りを追いかけていかないといけない部分があると思っていますが、ゼロからゲームを作るときは流行りを気にしても難しいんですよね。

流行りの大作と同じものを作ろうと思っても、開発に3年、5年とかかかってしまう可能性もあって、その間に流行りも変わっていたりもしますから。

下川氏:
エンタメにおける流行りって「繰り返す」という現象もあると思うんです。少しずつ変化しながら回っていると考えると、「今のギャルゲー感のある大作」の流行りも納得できる部分があります。

無理に流行りを追いかけなくても、流行りのほうから来てくれるというケースもあるんですよ。今の楽曲の流行なんかも、昔流行ったやつがまた盛り上がっているみたいなことも珍しくないですよね。物語は特にそういう側面があると思っていて、感動するものは時代を超えても感動したりするじゃないですか。それで再評価されたりします。

──シナリオって、受け取る人の性格や好みによって評価が変わったりする難しい要素だと思うんですが、アクアプラス作品については何か制作の秘訣があるのでしょうか。

下川氏:
どの会社さんもシナリオには力を入れていると思うんですが、アクアプラスの場合は「そこまでやるのか」と驚かれるくらい手間をかけていますね。

ひとつの作品のシナリオが出来上がるまでに1年ではすまなくて、2年~3年ほどかかることもあります。それを無駄とは思っていないですし、シナリオを会社の武器とするためには必要なことなんです。

名作ゲームと呼ばれるものって、シナリオが良いことが多いかなと思うんですよね。映画とかもその傾向があるのかなと。「制作費が高い」ということよりも、「シナリオがいい」ということのほうが記憶に残りますし、話題になりますよね。

──シナリオは複数人のチームで作っていても、3年くらいかけるのですね。

下川氏:
よく長いと言われます。でも、それだけやるからこそいいものになるんですよね。

複数のシナリオライターが毎週のようにミーティングをして、書いたシナリオを読み上げて、「ここは分かりにくいかも」とか「説明が多すぎるかも」といったやりとりを繰り返して、より良いものへと仕上げていきます。他の会社でもこういった工程を踏む会社はあると思いますが、アクアプラスくらいとことんやるところは珍しいと思います。

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アクアプラスの代表取締役社長・下川 直哉氏。アクアプラスブランドの作品ではプロデューサーを務める。楽曲の作曲なども行うマルチクリエイター。

──チームで時間をかけてシナリオを組み上げる形になったのはいつからでしょうか。

下川氏:
『うたわれるもの 偽りの仮面』からですね。このゲームは物量も凄いですから。チームでやることで、メインライター以外のメンバーも一気に成長するんですよ。

シナリオについて話し合いを重ねてブラッシュアップしていったところが、お客さんに評価されたという成功体験をみんなで一気に感じられるというのも大きいです。

──シナリオ制作というと属人性の高い要素だと思いますが、チームで取り組むことでクオリティを高めているのですね。

下川氏:
面白いことも大事ですし、読みやすいことも大事ですね。ただテキストを詰め込めばいいと言うわけではないですし。

RPGでは、必要のないテキストは極限まで削るということもやっています。長編になると、すべての文章が意味のあるものじゃないと読んでいて辛いんですよね。

──キャラクターデザインや音楽についてはいかがでしょうか。

下川氏:
その2つについての取り組み方も特殊だと思います。内製でやる部分になるので、実際にゲームに合わせてみて、合わなければ直すということをとことんやっています。

ゲーム音楽の場合、外注の作曲家さんにリストを渡して作ってもらう場合もありますが、このやり方だとリテイクがあまりないと思うんです。でもウチの場合は上がってきたものをゲームに入れてみて、「ドラムの音を削ってほしい」などの修正指示をどんどん出します。
これは内製じゃないとできないことですが、「非効率」だとは思っていません。組み立て始めてから見えてくる違和感とかもありますから。

──完全新作となるとまだ先になりそうですが、アクアプラスさんの既存シリーズの新作をユークスさんと共に作る可能性というのはあるのでしょうか。

谷口氏:
アクアプラスさんがやりたいこととして相談していただければ当然参加すると思います。ただ、既存シリーズものについても「やりたくない」ことをウチからお願いするということはないですね。

下川氏:
これまでウチはキャラクターデザイン、シナリオ、音楽を自社で作って、ゲーム部分は他社さんにお願いするということも多かったんです。ですから今後、そのゲーム部分をユークスさんに相談するということは増えるでしょうね。続編については色々ご要望もいただいているので、常に検討しています。

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ライター
ゲームを最大限に楽しむ集団「Goziline」主催。ゲーム記事の執筆、イベントの企画などを行う。格闘ゲーム、RPG、ギャルゲー好き。ゲームライターと見せかけて、本業はインテリアデザイン。
Twitter:@asabataiga
編集・ライター
『The Elder Scrolls』や『Dragon Age』などの海外RPGをやり込むことで英語力を身に付ける。最も脳を焼かれたゲームキャラは『Mass Effect』のタリゾラ。 面白そうなものには何でも興味を抱くやっかいな性分のため、日々重量を増す欲しいものリストの圧力に苦しんでいる。

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