死後も尊厳破壊は続く! 幽霊を見世物にしよう!
災害級のトラブルに見舞われながらもバリバリ博物館を運営していたところ、いよいよ敏腕学芸員の証である「星」をゲット。ミシュランに認められた飯屋のごとく、この星を各地で集めていくのが学芸員の大きな目的のひとつになっています。
この星をゲットしたことで名が売れ、ほかの地域にある多様な5つのテーマの博物館を手掛けることができるようになるのだ!
なかでも印象深かったのは「超常現象」を扱うウェイロン・ロッジ。冒頭でも触れたけどここではなんと、「あの世」に遠征し、幽霊を捕獲してガラス張りの部屋に閉じ込めて「見世物」にすることができるんだッ!
がああっ! 死者の尊厳とかどうなってんだ? ツーポイント州で死んだことが運の尽きなのか?
……でもなんか思いのほか幽霊が楽しそうに過ごしてるんだよな。第2の人生を楽しんでいるのかもしれない。Win-Winなのかもしれない。
しかし、なかには部屋に文句を言ってくる幽霊もいて放置すると脱走して客を脅かしはじめます。
頼む! 成仏してくれ!
ほかにも学芸員生活のなかではヘンテコな展示品に数多く出会いました。いくつか例を上げると、
まずはウェイロン・ロッジでの初めての展示品だった「取り憑かれた人形」!
「なんだい、確かに多少不気味かもしれんが穿った目線を向けなければかわいいお人形じゃないかい」と展示してみると、



カメラ回しても首だけ追従してくるって! なに!? てかお客さんに目線あげなよ! なあ!
あとはカチコチに凍ってしまった「凍結した冷蔵庫」もお気に入り。こいつを凍らせた大ボス冷凍庫がいるのか? ってかこれ別に先史文明の遺物じゃねえだろ!
温度管理せずに放置すると「解凍された冷蔵庫」に早変わり。ヨドバシの家電売場となんら変わらない風景に対しても、市民たちは興味深そうに見て、驚き、寄付金を落としていきます。ヤツらは情報を食っている。
バングル・ウェイストランドで開発した「美化ビーム」もすごい。展示すると客がつぎつぎにビームを浴びていく。てっきり美顔器みたいなものなのかと説明書きを読んだら、
違うんですね、目をいじって “世界を美しく見せてくれる” んですね! これがあればこんなにも世界は美しい。あなたも一発浴びてみてはいかがですか。
スタッフ、幸福は義務です
ある日のこと、メメント・マイルの博物館にて植物の展示を始めた。
すると新たに植物の遠征のためのミッションがもたらされたのだが、なぜかそのなかには「スタッフの平均満足度を75%以上にせよ」とのものが。なんでだ。植物と関係あるのか。
「満足度」はスタッフが現在の仕事とその待遇についてどれくらい満足しているかどうかを表すパラメーター。つまり誠意を見せろということだ。誠意、それはつまるところ金である。生意気なやつらだな。
いっそ文句を言ってるやつらを解雇したほうが平均満足度が上がるんじゃないかと試してみたところ、おもしろいことに気づきました!
こいつら……いい声で鳴く!
解雇するときのセリフがけっこう細かく用意されていておもしろい。これだけ長いあいだ接しているのに、スタッフといまいちコミュニケーションが取れないのがさみしいと思ってたのですが、こんなところで会話できたんですね。幸せです。
でも、せっかく心が通じ合ったスタッフを解雇するのは忍びないので彼らには「研修」を通して「ハッピーな思考」を学んでもらうことにしました。
これでみんなは満足度が上がってハッピー、私もミッションが達成できてハッピーハッピーです。よかったですね。
いかがだったでしょうか。私のツーポイント州での多様な経験の数々……。今回紹介したこと以外にも、マーケティング施策を打ったり、遠征のための専用アイテムを創り出したり、まだまだ学芸員生活の楽しい要素はたくさん用意されています!
もちろん、アカデミックな展示物だけでなく「食堂」や「コーヒースタンド」なんかでお金を稼ぐのも超大事。お金は力なので物怖じせずにどんどん稼ぎましょう。資本主義はまだまだやれます。
な~に、ちょっと事業にコケたとしても金も借りれるのでビビる必要はありません。思う存分、博物館を経営しましょう。
基本的にね、借金のリスクってね、たぶん……たぶんありませんので。
それにあったからといってなんなんですか? 所詮、金なんて数字だ。死ぬわけじゃない。気にするな。そんなことより博物館を通じて人々を啓蒙していくことのほうがよほど大事だと思わないか?
さあ君も、『ツーポイントミュージアム』で博物館を経営しよう! 人類を啓蒙しよう! 人々のレベルを「次のレベル」まで高めよう! そして彼らは人類を越えた新たな種族として、宇宙に飛びだっていくのです。その日まで永遠に、博物館を経営し続けましょう。それが我々学芸員の、使命なのですから……。