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『イナズマイレブン』でサッカーの義務教育を終えた人間が遊ぶ『Football Manager 26』。数々の衝撃を受けながらも、地道な運営で掴みとる「1点」の重みに感動

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私はサッカーの知識を『イナズマイレブン』で学んだ。だから監督業もやれるはず──

このたび、サッカークラブの全権監督となってチームを運営していくシミュレーションゲーム『Football Manager 26』を先行プレイさせていただく機会に恵まれました。

私は、大好きなサッカーゲーム作品である『イナズマイレブン』(以下、イナイレ)でサッカーを履修しております。日本一にも世界一にもなったし、宇宙まで救いました。当然「今回も余裕でいけますよ」という気持ちで『Football Manager 26』の漫画レポをお届けします。

文・絵/こげもち
編集/柳本マリエ

※この記事は『Football Manager 26』の魅力をもっと知ってもらいたいセガさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。


衝撃①:選手が見分けられないという絶望

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まずチームの選手が「誰が誰だかわからない」問題に直面しました。だってサッカー選手といったらやっぱり髪型に特徴があるじゃないですか。髪色のバリエーションが多いことはもちろん、重力に逆らったフォルムやゴーグルなどのアイテムも当たり前。試合中もすぐにわかります。

ところが本作の選手たちの髪型は、驚くほど普通であり、顔と名前が一致しない。さっきシュート入れたの誰だっけ!?

どうにか髪を青とか赤に染めてはくれないでしょうか……。せめてエースストライカーだけでも、超次元な髪型にして、個性を主張してほしい。視認性の確保は、戦術の第一歩だと思います。マントはセーフですかね、アウトですか。そうですか。

衝撃②:得点手段が「必殺技」ではないという現実

次に、試合に勝つための根幹が揺らぎました。まさかの「必殺技」がないのです。どれだけ攻めようとしても、雷をまとったシュートや、分身するドリブルは発動しません。どうやって勝てばいいんでしょうか。

どうやら普通のシュートや普通のキャッチで挑まなければいけないようです。

衝撃③:友情では仲間にならない、すべては「金」

そして、選手の「スカウト」について。

ライバルチームの強力な選手とも「サッカーバトル」を通じて魂をぶつけ合えば、仲間になれるはずですよね。しかしこの世界では熱血や友情は通じません。

優秀な選手を獲得するには、何億、何千万という、目眩がするほどリアルな「金」が必要でした。交わすのは言葉ではなく札束だったとは。

衝撃④:回復アイテム「極上おでん」は存在しない

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必死にかき集めた優秀な選手たち。しかし、彼らは驚くほど頻繁に故障するのです。 インフルエンザ、練習中の捻挫、試合中の打撲など。

私の知るサッカーでは、どんな重傷でも「極上おでん」などの回復アイテムを使えば一瞬で全回復します。 しかし、この世界にそんな救済措置はありません。

選手は一度離脱すると、数週間、時には数ヶ月単位で戻ってこないことも。 人間の身体とは、こんなにも脆いものだったのか……。

衝撃⑤:「カテナチオ」は見たことある!

試合の勝敗を分ける重要な要素、それが「戦術」です。戦術といったら「TTP」を消費して発動する「必殺タクティクス」みたいなものだろうと戦術リストを眺めてみるものの、並ぶのは聞いたこともない単語ばかり。おかしいな。

と思ったら、ひとつだけ見覚えのある単語がありました。それが「カテナチオ」です。

なんとなく、『イナイレ』で使われていた内容とは違う気がするけど、ほかに頼れる知識もない。聞きなれたものがいいだろうと、とりあえず「カテナチオ」を戦術に組み込んでみることにしました。

ちなみにこのときはたまたま一覧の中から「カテナチオ」が目に入ったのですが、本作から「FMPedia」というゲーム内用語のみではなく、サッカー用語も検索ができる新機能が追加されているとのこと。とりあえず知っている用語を入れてみるといいかもしれませんね。

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イナイレプレイヤーならこの字面に興奮するはず

しかし、そんな安易な思考で勝てるほど甘くありませんでした。だんだんわかってきましたよ、もしかしたら私の知っているサッカーと実際のサッカーは乖離があるかもしれないですね。 

どうやらこういった戦術も本作で大きくアップデートされたそう。攻撃時と守備時で別々のフォーメーションを設定できる新システムによって、選手の配置や役割をより細かく管理することが可能に。役割もそれぞれの局面ごとに分けられ、新しい役職や再設計された役職も追加されるなど、本当にいろいろできちゃいます。

オススメ戦術にはちゃんと右上にグッドマークがついているので安心してください。

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衝撃⑥:上層部とバチバチ!「役員会」という名のラスボス

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そして、ピッチの外にも強敵がいました。それが、役員会。

「この選手がほしい!」「コーチを雇いましょう」「スタジアムを拡張してください」「契約しましょう」とこちらの熱意を伝えても、「これ以上必要ない」だの「財政的に無謀だ」と容赦なく要求を突き返してきます。大人の世界とは、あまりにも厳しいものでした。

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むっちゃ辛辣ですやん

衝撃⑦:地道な努力の先にある「1点」の重み

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『Football Manager 26』には、鉄骨が落ちてきたり、宇宙人がやってきたり、タイムトラベルするような派手な物語はありません。

そこにあるのは、ひたすら地道な「サッカーマネジメント」の日常。 選手の体調やスケジュールを徹底的に管理し、クラブの財政状況に頭を悩ませ、時には役員会の顔色をうかがう。派手さとは無縁の、愚直なまでの「運営」を繰り返します。

50カ国、50万人以上の選手データから現実世界のリアルな舞台での運営を体験できる本作には、派手な必殺技で相手を圧倒し、1試合で20点を取るような圧勝劇はありません。

しかし、そういったマネジメントをコツコツと積み重ねた末に、ようやく掴みとった感動の「1点」の重み

それこそが、このゲームで味わえる、何物にも代えがたい感動なのです!

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出だしこそ散々でしたが、私でも無敗記録をたたき出すまでに成長することができました。これも超次元サッカーでの知識の土台があったからでしょうか(?)。ゲーム内SNSの反応も見られるのでおもしろいです。

サッカーのリアルな見識を広げてくれてありがとう。
超次元サッカーしか知らなくても『Football Manager 26』は、楽しめる。

ライター
アクションとRPG大好き「レベルファイブ作品」全般追っかけゲーマー。 脳筋プレイスタイルなので頭脳戦が苦手です。 イージーモード最高!限界社会人より。
Twitter:@motikoge
編集
幼少期からホラーゲームが好き。RPGは登場人物への感情移入が激しく的外れな考察をしがちで、レベル上げも怠るため終盤に苦しくなるタイプ。自著『デブからの脱却』(KADOKAWA)発売中
Twitter:@MarieYanamoto

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