2026年6月30日に発表された『ガンズ・オブ・エスカトン』(対応機種:PC / PS5 / Xbox Series X|S)。4Divinityがパブリッシュを務める本作は、世界初ともいえる「オカルト×西部劇×終末×ソウルライク×FPS」という超個性的なタイトルだ。
本作の開発元であるEschatology Entertainmentは、キプロスに拠点を置くスタジオで本作がデビュー作となる。また、本作の世界観を手掛けたのは『Half-Life 2』、『Dishonored』、『Fallout 4』などに携わったアートディレクター、ヴィクトル・アントノフ氏。同氏は昨年亡くなってしまったため、本作は彼のビジョンを受け継いだ最後の作品となる。
中国・上海で2026年7月10日〜12日に開催されたアジア最大規模のACG総合展Bilibili World 2026にて、4Divinityは『ガンズ・オブ・エスカトン』、そして『Sword Sage』と『JinYiWei』の3タイトルを試遊出展。
本稿では電撃的なアナウンスから2週間を経たずして世界初試遊出展された『ガンズ・オブ・エスカトン』(中国語タイトルは『末世神枪』)のブースレポートをお届けしていく。ちなみに、試遊時の言語が中国語のみだったため、筆者が間違えて理解しているところがあるかもしれないが、その点はご容赦いただきたい。
取材・文/豊田恵吾
さて、まずはプレイしての感想を簡潔に伝えるとするのであれば、「とにかく個性がすさまじい」だ。ニュアンスを変えて伝えると、筆者は40年以上のゲーム歴があるが、類似するゲームは思い当たらない。
一筋縄ではいかない強敵に何度も倒されながら、篝火的な場所まで探索を進め、徐々に活動範囲を広げていく。プレイヤーが「死」を繰り返しながら攻略の知識を学び、腕前を上げていく。そういったソウルライクなレベルデザインの類似性はあるものの、プレイフィールがまったく異なっているのだ。
目立ったところでいえば、本作はモーションに重さがあり、重厚感ある手触りとなっている。移動・探索は重めでありながら、戦闘ではスピーディーさが求められるというピーキーなゲームデザインになっているのだ。
基本操作としては通常移動のほか、射撃、リロード、ダッシュ(回避)、ブロック、メインスキル使用、武器固有の特殊能力使用、近接攻撃などがある。
ブロックは敵の攻撃を受ける直前に発動するとパリィとなり、攻撃を弾くと同時に時間の流れが遅くなる。そこで敵を撃てば大ダメージを与えられる、というものとなっている。
本作の戦闘の大きな特徴として、敵によって効果的な攻撃順序が設定されていることが挙げられる。たとえば、右腕→左足→頭を撃つと大ダメージを与えられる、という寸法だ。ここで役立つのが「シーケンスポイント」システムによって敵の弱点を解析する「コーデックス」となる。
コーデックスを使用すると、画面にノートのメモ書きのようなものが表示され、弱点や攻撃順序を含んだ敵の情報が記されていく。敵を観察し、いかに正しい順序で銃弾を当てるかが問われるわけだが、これは銃弾の1発の重みを見事にゲームシステムに落とし込んだものと言えるだろう。
一般的なFPSとは異なり、本作は射撃と装填に時間と手間がかかるシビアな設定となっている。いわゆるトリガーハッピーで撃ちまくるFPSとは明確に一線を画している。たとえば、リボルバーを装備しているときは、1発撃つたびに撃鉄を起こす必要があるし、手動で弾丸を装填し直さなければならない。また、銃弾は有限で、補充するには火薬を消費して作る必要がある。
そのほか、本作にはスタミナの概念があり、ダッシュを行うとスタミナゲージが減少。時間の経過によって回復していく仕様なので、バトル中はつねにスタミナ管理が求められる。と、このように記すとゲームの腕前がないと難しいと感じるかもしれないが、本作にはRPG要素も取り入れられているので、装備品やスキルによって打開できる余地がある。
試遊版の装備メニューからは、2種類の武器とふたつの防具スロット、そのほかアクセサリーや護符が用意されているのが確認できた。今回の試遊では体験できなかったのだが、装備やスキルを組み合わせることで、プレイヤーごとのビルドが構築できると思われる。
さて、ここからは試遊版の内容について触れていこう。プレイできたのは、ステージを探索しながら特定場所への到達を目指すモードと、強大なボスに挑むモードの2種類。
ステージ探索のモードでは、西部劇らしい荒野を進んでいくことになる。チュートリアルを兼ねており、ひととおりの操作を学ぶことができる内容で、移動や戦闘の基本操作を習得することができた。敵は問答無用で襲いかかってくるものの、チュートリアルということで攻撃は控えめな印象。1発の重みを感じながら敵を排除し、篝火的なリスポーンポイントにギリギリ到達する探索を味わえる内容となっていた。
最後には中ボスのような敵が登場し、何度もゲームオーバー画面を見ることになったのだが、パリィを活用することで、比較的容易に撃破できた。ちなみに、本作には跳弾の要素も取り入れられており、オブジェクトを使った跳弾が有効な場面がいくつか見受けられた。
一転、強敵に挑むモードは難度が跳ね上がっており、ソウルライクよろしく、こまめな回復とダッシュによる回避、パリィを駆使しながら的確な攻撃が求められる。数十回挑んだのだが、残念ながら20分ほどのプレイでは撃破は叶わなかった。
強敵は巨大で多彩な行動を繰り出してくるほか、どの攻撃も威力が高い。コーデックスで攻撃順序を把握し、銃弾とスタミナ管理をしっかりと行い、パリィ後の反撃をきっちりと当てていくなど、本作独自のシステムを十分に理解していないとクリアは難しい手応えだった。
ちなみに、現地スタッフからうかがったのだが、何度か敗北すると亡霊が現れて決闘を挑んでくるのだそうだ。決闘は西部劇でおなじみの早撃ちを競うもので、敗北すると悪夢の世界へ引きずり込まれるということ。
メインビジュアルにあるとおり、本作の主人公の姿は六腕。試遊ではすべての腕を使った操作は行えなかったのだが、六腕を使ったプレイフィールも気になるところだ。個人的な感想となるが、『フォールアウト』シリーズや『ディスオナード』好きのゲーマーには刺さるタイトルだと感じたので、今後の情報公開に期待したい。
と、じつは電ファミ編集部は、会場にてEschatology Entertainmentクリエイティブヘッド、Fuad Kuliev氏にインタビューを行える機会を得た。通訳をふたり介してのインタビュー(英語→中国語→日本語)だったため、内容が簡潔なものとなっているが、開発陣の言葉から本作の魅力の一端が伝われば幸いだ。

Q:Bilibili World 2026試遊出展について
A:
2026年6月30日にアナウンストレーラーを公開したばかりで、まだゲームの詳しい部分は紹介できていません。どんなゲームなのかを、今回の試遊でじっくり感じてもらえるとうれしいです。
Bilibili Worldはアジア最大規模のイベントなので、中国の方はもちろん、アジアの幅広い方々へ情報が届けられる機会だと考え、トレーラーを公開してから最速で出展をさせてもらいました。
これからgamescomや東京ゲームショウといった大きなゲームイベントが続くので、そういった場所でも出展できればと思っています。
Q:試遊の見どころについて
A:
いちばんの見どころはバトル。ガンマン要素をいかにソウルライクに落とし込んでいるのか。プレイしてそれを感じてもらいたいですね。
ただ、おそらく難しいと感じられると思うので、ハードルは高いかもしれません。チュートリアルで操作をしっかり学んでからボスに挑んでほしいですね。
Q:「コーデックス」について
A:
世界観を司るシステムです。コーデックスを使うことで、どういった敵なのか、どういった攻略が必要なのかがわかっていくものになっています。
科学者のノートのようなイメージです。世界を歩いて、気になったものを記録していくノート。じつは、開発陣が手書きでページをひとつずつ作って、スキャンしてゲームに取り込んでいます。
コーデックスは弱点を知るためのシステムではありますが、じつは1回戦っただけでは弱点の詳細はわかりません。何度も戦うことで、敵の弱点やどんなスキルを持っているのかがコーデックスに記憶され、情報がアップデートされていきます。
Q:世界観について
A:
最初のコンセプトは「西部劇×ソウルライク」。そうなると当然、リロードは遅くなると考えました。リロードが速いと、ただのFPSになってしまいます。西部劇ですから「決闘」の要素も入れたかった。
オカルト要素については、19世紀のアメリカの歴史を見ると、実際にスピリチュアリズムや伝統呪術などの影響もあったので、自然と終末ものになり、オカルト要素も入り込む形になりました。
Q:オンライン要素について
A:
協力プレイでは、別のプレイヤーといっしょに本編を遊ぶことができます。自分ともうひとりの最大2名。人数が2倍になっても難度が2倍になるわけではありません。本作は難度が高いと思うので、難しいと感じたらぜひ協力プレイをしてください。
PvPは、ほかの人の世界に侵入して戦うものです。現状は1対1の対戦を想定しています。
Q:日本のゲームファンに向けて
A:
私自身、『ダークソウル』シリーズの大ファンです。まだTGSに出展するかどうかは決まっていませんが、もし出展することになったらソウルライクの発祥の国、本拠地である日本のゲーマーのみなさんにプレイしてもらって、改善点や要望など、なにかあれば声を聞かせてください。











