3つの選択肢からスキルをひとつ選ぶ。その一手で、「水篠旬」は目に見えて強くなり、引きが良ければ中ボス級の敵すらあっという間に溶かしてしまう。
強くなっていくのは、いつだって旬ひとり──“俺だけレベルアップ”する原作の快感を、ローグライトの仕組みでプレイヤー自身の手に握らせてくれるゲームだ。
ネットマーブルが開発中の『俺だけレベルアップな件:KARMA』(以下、『俺カル』)は、TVアニメ『俺だけレベルアップな件』(以下、『俺レベ』)をモチーフに、原作では描かれなかった「27年間の君主戦争」を題材としたローグライトアクションRPGだ。
2024年からはTVアニメが放送され、日本での人気を一気に押し上げた。現在はSeason 2までが放送済みで、劇場版の制作も発表されている。
原作に詳しくない人のために少し補足しておくと、人類最弱兵器と呼ばれるほど非力なE級ハンターだった主人公・「水篠旬」が、ある出来事をきっかけに自分だけがレベルアップできる能力を手に入れ、次第に圧倒的な力を身につけていくという作品である。
ダンジョン攻略や強敵とのバトルを重ねながら成長していく王道的な面白さに加え、「旬」が使役する「影の軍団」をはじめとした派手な能力や演出も大きな魅力となっている。
今回の『俺カル』では、そんな「水篠旬」が体験してきた“新たな力を手に入れ、強くなっていく”という要素を、ローグライトならではのゲームシステムとしてうまく落とし込んでいる。
さっそく本作を試遊してきたので、ここからは実際にプレイして感じた特徴や魅力を紹介していこう。
シンプルな操作で爽快なアクションが体験できる!
今回試遊できたバージョンでは、プロローグにあたるEP.0とEP.1を遊べる「ストーリー」モードと、次々と現れる敵を倒していく「サバイバル」モードの2種類が用意されていた。最初にプレイしたのは「ストーリー」モードだ。
物語は、「水篠旬」が何者かの襲撃を受け、本来の“死の力”をうまく使えなくなっているところから始まる。舞台となるのは、原作で「旬」が「君主」たちと27年間にわたって戦った「次元の狭間」だ。
ゲーム開始時は「影の交換」も使えないほど力を制限されているが、道中の敵を倒しながら少しずつ力を取り戻し、「ベル」や「イグリット」ら影の兵士とともに異変の正体を探っていくことになる。
本作はスマートフォン向けに開発中のタイトルだが、今回筆者がプレイしたのはiOS版だ。操作そのものは、一般的なスマホ向けアクションゲームと同じように、左側のバーチャルパッドでキャラクターを移動し、右側に並んでいるボタンで攻撃やスキルなどのアクションを繰り出していくというものである。
それぞれのボタンについて細かい説明はなかったが、スキルの中には、強力な攻撃を繰り出すものや、瞬時に移動して敵の攻撃を避けるものも用意されているなど、遊んでいるうちに役割は自然と把握できるようになっていた。
ちなみに、ボタン配置は2種類用意されている。デフォルトの「Aタイプ」は、中央にメインの攻撃ボタンが配置され、その周囲にスキル系のボタンが並ぶスタイルだ。
もうひとつの「Bタイプ」は、各ボタンが斜めに並ぶ配置となっている。これはスマートフォンを両手で持った際の操作性を考慮した配置だと思われるが、どちらが操作しやすいかは好みによるだろう。実際に触ってみて、自分に合ったスタイルを選ぶのがよさそうだ。
ゲームそのものは、次々と現れる敵を蹴散らしながら、ステージの先へ進んでいくというシンプルなものだ。特に分かれ道などもないため、道に迷うこともない。序盤は敵も倒しやすく、どのボタンがどんな効果を持っているのかを学ぶのにちょうどいい難易度となっていた。
ただし、アクションシーンがずっと続くというわけではない。ときおり「水篠旬」の「影の軍団」に属する「ベル」や「イグリット」、「ベリオン」たちが現れ、会話する場面なども盛り込まれている。こうしたやり取りを通じて、プレイヤーも現在の状況を把握できるようになっていた。
ここで「水篠旬」の前にボスキャラとして立ちはだかったのが、「ハンター協会会長」の「後藤清臣」だ。こうしたボスキャラとのバトルでは、赤い枠が表示されるなど、攻撃が来る場所を事前に把握できる。それらを避けつつ、相手にダメージを与えていけばOKだ。
「後藤清臣」の場合は、複数箇所に円形や十字状の攻撃範囲を発生させることもあれば、前方に向かって攻撃を仕掛けてくることもある。いずれの場合も、それらの表示をよく見てダメージを受けないように立ち回れば、難なく倒すことができるはずだ。
「後藤清臣」を倒すことに成功すると、ステージクリア。リザルト画面の後に、キャラクター変更画面へと移行する。こちらでは、デフォルトで選ばれている「破滅の心臓」のほか、「氷の結晶ガントレット」、「悪魔王の長剣」、「[魔法]蒼天の大弓」といった、4種類の武器から選択することができる。
たとえば「氷の結晶ガントレット」ならば、近接戦で敵と殴り合うようなスタイルになる。一方で、「[魔法]蒼天の大弓」はやや離れた位置から攻撃を仕掛けることができるなど、戦い方そのものが武器によって大きく変化する。
それに加えて、バトル中に使用できるスキルも、選んだ武器に合わせて変化するのである。
ここもユニークなポイントなのだが、武器によっても最初から使用できるスキルの数が異なっている。「破滅の心臓」は最初から3つのスキルを所持した状態でスタートするが、それ以外は2つとなっている。
もっとも、プレイ中に新たなスキルを獲得していくことができるので、この段階ではあまり深く考えずに選んでも大きな影響はなさそうだ。
3つの選択肢からスキル(権能)を選んで“俺だけレベルアップ”!
最初のステージでは、主にゲームのアクション面について学べるチュートリアル的な内容となっていた。そして次のステージからは、いよいよ本作の真骨頂ともいえる“俺だけレベルアップしていく要素”が登場する。
2つ目のステージは、最初のダンジョンのような場所とはうって変わり、屋外が舞台となっていた。
基本的にはこれまでと同様に、次々と現れる敵を倒しながら先へ進んでいく。その途中で突然画面が切り替わり、3つの選択肢が表示されるようになる。先ほど選んだ武器のレベルが上がるたびにこうした選択肢が現れ、その中からひとつを選んで新たな能力を獲得していくのだ。どれを選ぶかによって、その後の戦いやすさも変化していく。
面白いのは、選択肢の中におすすめであることを示すサムズアップのアイコンが表示されることがあるほか、「通常」「希少」「英雄」「神話」「伝説」といったレア度も設定されている点だ。権能の引きが良ければ、中ボスクラスの敵でもあっという間に倒せてしまうことがあり、こうした部分にローグライトらしい面白さを感じることができた。
また、原作でも「水篠旬」は、次々と新たな力を手に入れながら“俺だけレベルアップ”していく。そうした成長の感覚を、プレイヤー自身がゲームシステムを通して体験できるようになっているのも、本作ならではの魅力といえるだろう。
新たな権能を獲得し、中ボスなどを蹴散らしながら先へ進んでいく。2つ目のステージの最後でボスとして登場したのが、S級ハンターの「向坂雫」だ。
なぜ彼女が「水篠旬」の前に立ちはだかったのかは謎のままだが、そのままバトルに突入。これまでに獲得した権能を駆使して倒すと、「向坂雫」はその瞬間、跡形もなく姿を消してしまった。
その後リザルト画面が表示され、今回体験できる「ストーリー」モードは終了となった。
好きなキャラクターを選んで挑戦できる「サバイバル」モード
「ストーリー」モードの体験が終わると、メニューが表示され、「サバイバル」モードが選択可能になる。こちらを選ぶと、どのキャラクターで戦うか選ぶことができる。今回用意されていたのは、4種類の武器を装備した「水篠旬」に加えて、「向坂雫」、「最上真」、「カーリー」、「ベル」の合計8種類のキャラクターたちだ。
武器によってプレイフィールが変化するのはもちろん、キャラクターごとにもまったく異なる戦い方が楽しめるのも、このゲームの面白いところである。
この「サバイバル」モードだが、プレイヤーのキャラクターに向かってたくさんの敵がわらわらと近寄ってくることから、画面だけを見ると『Vampire Survivors』に代表される、いわゆる“ヴァンサバ系”にも見えるが、実際のプレイ感はかなり異なる。
キャラクターの操作自体は「ストーリー」モード同様にプレイヤーが操り、好きなタイミングでスキルを繰り出して戦っていくことになるのだ。
もちろん、途中で新たなスキルや権能を獲得できる選択画面も出現する。それに加えて、ステージ上に用意されたギミックなども活用しながら敵を倒していくのである。今回プレイした範囲では、無限にこのモードで戦っていくというわけではなく、最後にラスボスが出現し、それを倒すことでクリアとなった。
ということで、今回の試遊はここまで。プレイできた時間こそ短かったものの、『俺カル』がどんなゲームなのかはしっかりとつかむことができた。
原作では詳しく描かれなかった物語が今後どのように展開していくのかはもちろん、ゲームシステムにもまだ明かされていない要素がありそうで気になるところ。正式リリースに向けて、今後の続報にも注目していきたい。
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