Beral Softworksは、ハードコアなマルチプレイタンクシミュレーター『Steel Gear – Stalingrad』の早期アクセス販売を2019年2月11日に開始すると発表した。それに合わせて、作り込まれたIV号戦車の内装を車内から操縦する姿が確認できるフィールドテスト動画を公開している。
『Steel Gear – Stalingrad』は第二次世界大戦の車両、航空機、船舶をひとつの戦場で戦わせる『Steel Gear Simulator』の最初の一歩として、戦車戦に焦点を当てて制作されている。
現在ゲームに実装されているのは上記のドイツのIV号戦車とソ連のT-34/76の二両だ。このほか、実装予定の車両にはKV-2や38(t)といった戦車だけでなく、III号突撃砲のような突撃砲、さらにSd Kfz 251やカチューシャなどの軍用車両がリストアップされている。
最終的な完成形となる『Steel Gear Simulator』では、ゲーム内の戦場は100キロ四方に及び、昼夜のサイクルがあり、作戦は数日間に渡って継続的に行われるという。ゲームとしてプレイヤーへのサポートは小さく、オンラインマニュアルが用意されている以外は車両の操縦、戦闘、あるいは地図の確認は自らの手で行う必要がある。ヒットポイントのようなものは存在せず、車両には設備の破壊を判定するシステムが組み込まれる。
また、実装されるかは「可能性がある」とまだ未定となっているが、多人数で車両を運用することが本作の大きな特徴となっている。戦車であれば車長、装填手、操縦手などをマルチプレイに参加するプレイヤーたちで分担することが出来るという。多人数で戦車を操縦するマルチプレイゲームはシミュレーターであってもほとんど皆無で、実現すれば本作の大きな売りになるだろう。
本作を開発するBeral Softworksは、スペインのマドリードに住むAlvaro氏の個人デベロッパーで、軍用機の航空ソフトウェアを作っていたという経歴を持っている。
同作においては、4月にキックスターターで開発資金を募るも失敗、しかしその後も開発を続け、今回ようやく早期リリースにこぎつける目処がついたようだ。公式ツイッターアカウントでは、戦車の内装を含む大量のイメージが公開されている。
陸海空の兵器を含む巨大な戦場を舞台にしたハードコアなマルチプレイシミュレーターを目指す『Steel Gear Simulator』の最初の一歩、『Steel Gear – Stalingrad』。野心的な作品だが、完成すれば第二次世界大戦の兵器ファンにはたまらないゲームになるだろう。
文/古嶋誉幸