7月4日、安野モヨコ氏のマンガ『シュガシュガルーン』の新作短編アニメーション「SUGAR SUGAR RUNE Les deux sorcières」が公開された。
同日にフランス・パリで開催されている「ジャパンエキスポ2025」YUZUステージにて、本作の監督・松井祐亮氏と、アニメーションプロデューサー・藤原滉平が登壇し、本映像が公開されたほか、本編アニメの制作も発表された。
(画像はYouTube「スタジオカラー新作短編アニメーション作品発表 JAPAN EXPO」より)

原作マンガ『シュガシュガルーン』は、安野モヨコ氏により2003年から2007年にかけて講談社の『なかよし』で連載された作品だ。魔界の次期クイーンの座をかけて、二人の小さな魔女、ショコラとバニラが人間界で恋するハートを集める試験に挑むというマジカル・ラブ・ファンタジー。親友でありながらライバルでもある二人は、私立萌黄学園に通いながら、集めた人間のハートの数を競い合う。
そんな中、ショコラは謎めいた美しい少年ピエールに出会い、一目で心を奪われてしまう。魔女にとって一つしかない自身のハートを守りながら、ショコラは試験を乗り越えることができるのか。甘く、そして少し危険な二人の恋と試験の行方が描かれている。


本作は、原作マンガの連載20周年を記念して制作された短編映像。監督の松井氏によれば、本作の主人公である二人の魔女、ショコラとバニラが、人間界へ行くために何をしてきたのかという、前日譚をふくらませるようなイメージで作られているという。

さらに、『シュガシュガルーン』の本編アニメーション製作決定がサプライズで発表。会場は大きな拍手で包まれた。松井氏は発表の中で「まだ細かい話はできないが、CGならではの造形の良さを見ていただきたい。作画では難しいアイテムのディテールや髪、服といったところも大事に描いていきたい」と、今後の製作への意気込みを語った。
以下、プレスリリースの全文を掲載しています
スタジオカラー新作短編アニメーション『SUGAR SUGAR RUNE Les deux sorcières』ワールドプレミア上映
世界中の観客の前で「本編製作決定」をアナウンス
フランス・パリJAPAN EXPO イベントレポート
監督・松井祐亮(スタジオカラー所属)
アニメーションプロデューサー・藤原滉平(スタジオカラー所属)登壇
2025年7月4日(金)、フランス・パリ「JAPAN EXPO」にて、スタジオカラーの
新作短編アニメーション発表イベントが行われました。会場となったYUZUステー
ジには、世界中のアニメファン約1,500人が集まり、新作短編映像ワールドプレミ
アの瞬間を見届けた。
ステージには、MCの呼びかけとともに、スタジオカラー所属の監督・松井祐亮と
アニメーションプロデューサー・藤原滉平が登壇。
シークレット上映となった短編上映後、驚きと興奮に包まれた拍手喝采となった観
客に見守られる中、松井・藤原の二人から発表された新作短編アニメーションは、
安野モヨコによる漫画作品『シュガシュガルーン』連載20周年記念短編映像
『SUGAR SUGAR RUNE Les deux sorcières』(シュガシュガルーンレ・ドゥ
ー・ソルシエール)であると発表!
上映後は、短編制作の経緯が語られると共に終盤には「『シュガシュガルーン』本
編アニメーション製作決定」もサプライズで発表。
会場は大きな拍手に包まれました。
【イベント詳細】
本イベントは短編映像上映後、監督の松井とアニメーションプロデューサーの藤原が再登壇し、作品に込めた思いや制作エピソードが語られた。
松井は「原作では描かれていない人間界への旅立ちを前日譚として想像を膨らまして描いた」と語り、キャラクターの背景に至るまで、原作者であ
る安野モヨコと何度も意見を交わしながら作り込んだ制作過程を明かした。
一方、藤原は「この作品を通して、スタジオカラーの新しい才能をみていただきたい」と述べ、作品の手応えを語った。
イベント中盤では、原作である『シュガシュガルーン』についても紹介。フランスを含め、全世界で展開中であることも明かされた。
あわせて、安野モヨコの作品群や、スタジオジブリ発行の小冊子『熱風』の表紙、和装ブランド「百葉堂」など、ジャンルを越えて活躍する同氏の魅力も紹介された。
終盤にはさらなる驚きの発表が。スクリーンに映し出されたのは、「『シュガシュガルーン』本編アニメーション製作決定」の文字。会場からは歓声と拍手が巻き起こり、MCから松井へ感想を問われると、「CGアニメだからこその造形の良さがあるので、ぜひ楽しみにしていただきたいと思います。よろしくお願いします。」と笑顔で応えた。
最後に松井と藤原からそれぞれ感謝の挨拶が述べられ、イベントは興奮の中、幕を閉じた。
▼イベントの模様はYouTubeチャンネルにて配信中:
https://youtu.be/_6KyjxfAst0
▼『SUGAR SUGAR RUNE Les deux sorcières』
本編映像はコチラ:
https://youtu.be/qidzapjAMVc
『シュガシュガルーン』連載20周年記念短編映像 「SUGAR SUGAR RUNE Les deux sorcières」
育った環境も性格も違うけれど仲良しのショコラとバニラの住む魔界は今、王国祭の真っ最中。
ショコラとバニラは、女王キャンディより次の女王候補として人間界行きを命じられ、
ふたりは人間界へ行く為に魔界を巡り、試練を乗り越えるために奮闘します。
この作品は、ショコラとバニラが様々な試練を経て成長し、またお互いの友情を再確認する過程をロード
ムービーとして描いた原作漫画の前日譚になります。
原作者安野モヨコ氏の監修による、アニメーション独自のオリジナルストーリーです。
<声の出演>
ショコラ・メイユール 小橋美憂
バニラ・ミュー 近貞月乃
コルドロン 宮寺智子
<スタッフ>
原作 安野モヨコ
監督・脚本・画コンテ 松井祐亮
ヴィジュアルディレクター 釣井省吾
CGアニメーションスーパーバイザー 森江康太(MORIE Inc.)
モデリングディレクター 香田一成
キャラクターデザイン・作画監督 浅野直之
特殊エフェクト作画監督 吉邉尚希
色彩設計 中村絢郁(WIT STUDIO)
美術監督 中村千恵子(スタジオ心)
撮影監督 福澤瞳
編集 廣瀬清志(エディッツ)
Grading・Finishing editor 水野正毅(Khaki)
音楽 中塚武
企画・プロデュース 川島正規
アニメーションプロデューサー 藤原滉平
アニメーション制作 スタジオカラー
安野モヨコ MOYOCO ANNO
漫画家。
『ハッピー・マニア』『ジェリーインザメリィゴーラウンド』『ツンドラブルーアイス』『花
とみつばち』『シュガシュガルーン』『働きマン』『監督不行届』『オチビサン』『鼻下長紳士回顧録』をはじめ、多くの作品を生み出しています。
作品のドラマ化、アニメ化が多数されていて、エッセイや画集も数多く発表しています。
画業35周年を記念し「安野モヨコ選集」プロジェクトが始動。多くの名作を選集として出版しています。
『シュガシュガルーン』で第29回講談社漫画賞を受賞。
『鼻下長紳士回顧録』で第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。
現在、月刊誌「FEEL YOUNG」で『後ハッピーマニア』を連載中です。
また和・着物をテーマに、2021年5月からスタジオジブリの機関誌『熱風』の毎号の表紙を担当しています。
自身の着物ブランド「百葉堂(ひゃくようどう)」では、安野氏本人がデザインしたオリジナル着物と和装小物を発表し、日本の着物文化を盛り立てています。
『シュガシュガルーン』
『シュガシュガルーン』は、漫画家・安野モヨコ氏のマジカル・ラブ・ファンタジー漫画作品です。
2003年から2007年に少女漫画雑誌「なかよし」(講談社)で連載をしていました。
物語は、魔界の次期クイーンを決めるため、小さな魔女のショコラとバニラが人間界におりたち、人間の恋するハートをめぐって勝負を繰り広げる、ラブあり冒険あり感動ありの正統派少女ファンタジーです。
ふたりの友情や恋のゆくえ、魔女ならではのキュートな世界観がとても魅力的な作品です。
ティーンの女性を中心に絶大な人気を誇りました。
2005年に第29回講談社漫画賞児童部門を受賞しています。
コミックスは、フランスをはじめとするヨーロッパ各国や韓国でも翻訳化され、世界中で楽しまれています。
『シュガシュガルーン』書籍情報
単行本全8巻(講談社刊)
新装版全4巻(講談社刊)
フルカラー版全14巻(コルク刊)
『シュガシュガルーン・コレクションブック』(小学館刊)
『安野モヨコ選集 シュガシュガルーン』第1巻
連載時のカラーページを再現
未収録イラストや創作資料も多数収録した待望の完全版(全5巻)
2025年9月30日発売予定
発行:小学館クリエイティブ 発売:小学館
■ 海外出版状況
フランス:Kurokawa
韓国 :鶴山文化社
イタリア:Edizioni Star Comics 2026年発売予定
台湾 :長鴻出版社 愛蔵版 2026年発売予定
アメリカ:UDON 2026年発売予定