7月6日は『鈴木爆発』が発売された日だ。
『鈴木爆発』は2000年7月6日にエニックス(当時)から発売されたプレイステーション用パズルアクションゲーム。
本作の主人公は、ごくごくふつうの女性・鈴木(演:緒沢凛)。だが、彼女が身を置く世界はふつうではなく、身の回りのものすべてが爆弾という驚きの設定。「アイスコーヒー」や「月」など予測不能な爆弾に遭遇し、解体に挑むことになる。
ゲームは、爆弾登場までのエピソードが流れる実写シーンと、ポリゴンで描かれた爆弾を解体するパートで構成されている。ストーリーはほぼ皆無で、シチュエーションごとにシュールなやり取りが展開し、独特な世界観とテンポで進行していく。
爆弾解体パートでは、ドライバーやニッパー、スパナといった道具を駆使し、制限時間内の解体に挑むことになる。また、爆弾を作成した人物から鈴木へのメッセージが爆弾のいたるところに残されており、解体のヒントとなっている。
解体を進めていく過程で余分なパーツは排除され、最後には必ず信管が残る。信管につながる赤と青のコードのどちらか正しいほうを切断すると解体完了。制限時間を超えてしまったり、コードを間違えて切断するなど、解体に失敗すると爆発が巻き起こってゲームオーバーとなる。爆弾によっては、都市や地球が吹き飛ぶほどの被害がもたらされる。
登場する爆弾はいずれも奇想天外なものばかりで、アイスコーヒー爆弾は水分子の中に信管があり、こたつ爆弾は内部に宇宙空間が広がっている。さらには、月や海、影など「え? これが爆弾なの?」というものが続々と登場し、シュールさを加速させている。
また、実写パートではリリー・フランキーやYOU、水木一郎やSHELLYなど、著名人が多数登場しているので見どころは多い。
本作の企画を担当した四井浩一氏は『ストライダー飛竜』で知られるゲームクリエイター。四井浩一氏が過去に手掛けたアドベンチャーゲーム『ノスタルジア1907』の爆弾解体パートが『鈴木爆発』の原点となっている。
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