Focus Home InteractiveとAsobo Studioが開発するアクションアドベンチャーゲーム『A Plague Tale: Innocence』の発売日が5月14日に決定した。対応プラットフォームはPlayStation4、Xbox One、PC。日本での発売については、現時点でまだ未発表だ。
また、全3編に渡ってゲームの内容や製作についてを紹介する動画シリーズの第一弾「A Plague Tale Webseries | Ep1 Roots of Innocence」も公開されている。
『A Plague Tale: Innocence』の舞台は14世紀のフランスだ。戦乱で国が乱れ、ネズミが黒死病を運ぶ混沌のなか、主人公である姉弟が病や異端審問官の追手から逃れる逃亡劇を描く。プレイヤーは姉のアミシアとなり、まだ5歳の弟ヒューゴーの手を引く。アミシアもまだ若く、戦う手段はそう多くない。環境を利用し、隠れながら進むステルス重視のゲームプレイとなる。
ゲームで大きな鍵となるのが、黒死病を運ぶネズミの存在だ。ネズミは戦地のような死体のあふれる場所に大量発生しており、まるで大きな黒い波のようにうごめいている。小さな動物の集まりというより、なにかひとつの巨大な生物のような様子だ。彼らは光を嫌うので、そういった危険地帯では明かりが必要不可欠となる。たとえばランプを持ってネズミを散らしたり、そこかしこにある松明に火を灯して明かりを確保する。あるいは、荷車に乗った焚き火を荷車ごと運んだりもできる。
ネズミの脅威は敵となる人間にとっても同じだ。アミシアは投石具を持っており、それを使って兵士の持つランタンを破壊するような事もできる。ネズミを光で追い払いながら進んでいた兵士の末路は悲惨だ。すぐにネズミの波に飲み込まれ、息絶えてしまうだろう。
逆にたとえ脅威とならない相手であっても、先に進むためには犠牲にしなければならないときもある。ネズミがうごめく逃げ場のない一本道で、進む先には誰かが助けを求めている。松明を持って進めば、行く手にいる彼に向かってネズミが襲いかかるのは明らかだ。
こうした難しい判断は生き残るために必要な犠牲であっても、5歳の子供に見せて良い風景ではない。弟ヒューゴーは姉であるプレイヤーの取る姿を見て、この世界がどのようなものかを学んでいく。生き残るために平然と他人を犠牲にし続ければ、ヒューゴーもまたそれが自然なことだと学んでいくだろう。プレイヤーの行動は、ヒューゴーの成長に大きな影響を及ぼす。
新しく公開されたトレイラーでは、姉弟の他にもたくさんの孤児が登場することが紹介されている。特に見習い錬金術師のルーカスは、ゲームの特徴でもあるクラフト要素に関係する重要な人物だ。サブタイトルに「Innocence」(無垢)とある通り、道中で出会う子どもたちは様々な方法で協力してくれるようだ。
戦乱と疫病により、大量の死体とネズミが埋め尽くした14世紀のフランスを生きる姉弟の物語を描く『A Plague Tale: Innocence』。2017年の発表から首を長くして待っていた方も少なくないだろう。発売日までもうしばらく待っていてほしい。
ライター/古嶋誉幸