中国のゲームメーカーであるX.D. Networkは、Nintendo Switch版『To the Moon』を2019年夏に配信すると発表した。
『To the Moon』は、カナダを拠点とするゲームデベロッパーFreebird Gamesが開発したアドベンチャーゲーム。2011年にPCで発売されたタイトルであり、続編となる『Finding Paradise』が2017年12月に同じくPC向けに展開されている。
『To the Moon』の主人公は、シグムント・エージェンシーという企業に勤める科学者のふたり。彼らはジョニーという老人の「月へ行きたい」という願いを叶えるため、海辺にある家へと向かう。ただし、すでに老人は昏睡状態になっている。科学者のふたりは老人の記憶に潜り込み、最後の希望を叶えるため彼の過去を追体験することになる。
本作のオリジナル版はRPGツクールXPで制作されているが(Nintendo Switch版はUnityで作られている)、ゲームシステムはふつうのアドベンチャーゲームだと考えていいだろう。過去の出来事の中で記憶を集め、時にはさまざまなパズルを解く。そうすることによって老人の記憶が掘り起こされ、真相にたどり着けるようになっていく。
昏睡状態の老人の記憶を巡るという言葉だけでわかるように、本作は人の生死が描かれるということもあり劇的な、平たく言えば泣けるゲームである。しかしながら感動できるだけのゲームではなく、哲学的な問題にも踏み込もうとしている挑戦的な作品とも言えるだろう。
なお、Nintendo Switch版『To the Moon』は現在海外向けにアナウンスされているが、日本国内向けとなるX.D. Network公式Twitterアカウントでもその告知がリツイートされている。
ライター/渡邉卓也